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民俗村のモダニズム建築/イワテ歴史的建造物巡り7

前回に引き続き北上市になってしまいます(^_^;)

展勝地の敷地にあるみちのく民俗村
ここの開園は30年ほど前ですが、それより前に建っていた建造物があります。

建物外観

考古館は昭和45年(1970)に藤島亥治郎の設計で建てられました。造りは鉄筋コンクリートの二階建て。現在は倉庫として使われています。

ちなみに今まで歴史的建造物と言って紹介してきましたが、私の中の定義としては築50年以上で何かしらの価値があるものとしています。50年という定義は様々な文化財や歴史的建造物を保護する際に使われており(一部例外で50年未満で文化財になったものもありますが)、半世紀経つことで価値が認められるといったところでしょうか。

さて、話を戻します。
この建物は古民家を移築し保存する野外博物館、みちのく民俗村の敷地内にあります。ここの開園は平成4年(1992)ですのでそれより前にあったこととなります。
同じ敷地内には北上市立博物館がありますがそちらは今から50年前、昭和48年(1973)に開館したのでそれよりも古いこととなります。
なぜこの建物は他よりも早く建てられたのでしょうか。
職員の方に聞いてみると、どうやら元々ここはお花見のスポット(展勝地の桜並木とは別)として、また一時期動物園が近くにあったらしくそれに合わせて建てられたのでしょう。

正面に近づきました。
高床式倉庫をデザインに取り込んだのでこのように少し浮いていますね~

あれ…

こんなところにラジカセ…
わざわざここに置くとは何があったのでしょうか… (゜_゜)

一階にはショーケースがありイベントの時に一般公開していたようですが、現在は行っていないそうです。中がどのようになっているか気になりますね〜 ( ・ิω・ิ)

藤島亥治郎は建築史家で平泉町名誉町民になっています。主に毛越寺本堂の設計(1989年竣工)をしていますが、岩手県内で見られる作品では一番古いのではないでしょうか。

コンクリートで建てられているのに木造のように感じられました(^^)
今回はみちのく民俗村の考古館について書きました。この建物の情報が少ないので今回北上市立博物館の方に資料を見せてもらいました。
この場を借りてお礼を申し上げたいと思います。

【建造物DATA】
名称 考古館
年代 昭和45年(1970)
住所 〒024-0043
   岩手県北上市立花14地割
座標 39.2704284, 141.1298511
駐車 あり

【施設DATA】
名称 みちのく民俗村
住所 〒024-0043
   岩手県北上市立花14地割62−3
営業 午前9時〜午後5時(最終入場4時30分)
   4月〜11月まで無休
   12月〜3月までは月曜日休み(祝日の場合その翌日)
駐車 あり

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