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チョコレートは幸せの味

プリン食べるくらいなら豆腐を、
チョコパイ食べるくらいならおにぎりを、
あんこ食べるくらいならサラミをくれ。

そんな子供だった(?)
生クリームとかあんことかアイスクリームとか
コッテリ甘い系が苦手で
ゼリーとか、シャーベットとか、
あめならフルーツ系の
さっぱりとした甘さを好んだ。


母親が好きで食べていた
サクマのいちごみるく飴(中にクリームパウダー?が入ってるやつ)は
いちご味だけを堪能したいのに
舐めていくうちにクリーム部分が顔を出す。

むわっとしたクリームのくさみが口に広がる感じは最悪で、残念を通り越し怒りさえ覚えたが

母親がとても美味しそうに食べるので
クリーム部分が嫌いとは言えず
息を止め、ガリガリと噛み砕き飲み込んでいた。

まんじゅうはあんこ好きのおじいちゃんに
中身のあんこだけ食べてもらい
残った皮だけ食べていたし

遠足のおやつには予算を
おやつカルパス(サラミ)に全投入した。


当時よくしてくれていた保健室の先生に
「サラミを選ぶなんてすばらしい。
他のお菓子と違ってお肉だから栄養がとれるね!すごいね!」と褒められ意味がわからず不思議だったが嬉しかった。

先生ありがとう。
今でも大好きです。



そんな感じだったのに
なにがどうしてこうなったか。

仕事中、「チョコレートをたらふく食わせろ、はやく持ってこい」という
うちなる私が暴れ出した。

なにごとかと驚きつつ
引き出しに忍ばせている黄金糖を舐め
なんとか凌ぐ。

「これじゃねぇ、チョコレートだよ。
できればクリスピーが入ったやつを持ってこい、今すぐだ」

うちなる私を追加の塩あずき飴で宥め、
ようやく昼の休憩を迎えた。




コンビニまで駆け足、
目指すはお菓子売り場。

アルフォートときのこの山にたけのこの里、
そしてクランキーを買った。


作ってきたお弁当を休憩室で食べ、
少しおとなしくなった
うちなる暴君に褒美を与えるべく
クランキーを開ける。

一枚ペロリと食べあげると
身体の底から満たされ、
幸せな気持ちになった。

と同時に暴君は
満面の笑みとスキップで消え去った

ような気がする。




思い当たる節があり
iPhoneのヘルスケアアプリを開くと
あと1週間でお祭り騒ぎの時期だった。
暴君の正体は荒ぶった女性モルモンだったらしい。


そして今、去ったはずの暴君が
「クリーム系のやつ食べたいなぁ」としおらしくねだってきたもんで、
冷凍庫に眠っていた
雪見だいふくを食べつつこれを書いてます。



そんな木曜日。
お疲れ様、自分。




















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