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ぼんやり

今日は、雨降り。

1週間のうち、学校もなく、
家族も出掛けているような、
純粋に誰もいない時間は、
しばらくは
この月曜の日中しかない。
せっかくのわたしの時間……
だったはずなのに、
なにも為せずに、
もう夕方。










外から、
小学生の楽しそうな
高音の叫び声。
下校時刻だ。
一瞬、とある少女がそろそろ……
と、思ってしまったが、
とある少女はもう中学生。
今日は部活を見に行くんだったっけ。








ただ、軒下猫´だけは、
今日も同じようにやってきて、
雨がやむまで、
ヤクルトさんが来ようが、
わたしが郵便局に出掛けようが、
おばあさんが忘れ物を持ってきて
軒下猫´にびっくりしようが、
朝からずっと、
ひたすらに丸くなって眠っている。

ときどき
顔を両手で隠したり、
しっぽをきれいに巻き直したり、
足を思いっきり伸ばしたり、
椅子からコトンと降りて、
ちょっと鰹節を食べて、
ちょっと廊下をパトロールしたり
するだけ。
また戻ってきて、椅子の上。



「ちょっと買い物に行ってくるよ。
 もう出ない?」
と、訊いても、片目を開けただけ。
まあいい、
そのまま買い物へ。
















帰ってきたら、ぜんぜん動かず、
まだ寝ている……。






あきれてしまうが、ちょっとほっとするわたし。
生き物がいるって、ひとりに慣れない者には
有り難いものだ。
ただ、そこにいるってだけでも、
十分役に立ってる。
有り難いものだ。










noteを開けば、ちゃんと誰かが、
代わる代わる毎日投稿されている。
たいしたこともない記事だ、なんて、
自分ではそう思っている人もいるのかもしれないけれど、
そんなことはあり得ない。
読む人に与えている安心感は、計り知れない。


と、雨降りぐらいのことで、ちょっと弱気になったりして。

このまま軒下猫´を家猫にしてしまおうかな、とか
おかしな気の迷いを感じたりして。


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