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エッセイ「四十雀の話」

🌷四十雀しじゅうからと玩具のログハウス🌷

去年の話ですが、2月に入った頃から設置いたしました手作りの四十雀の巣箱です。御世辞にもスッキリはしていませんが四十雀には気に入って貰えました。

子供の頃に遊んだ玩具の組み立てログハウスは、特に御気に入りのものでした。半世紀以上、大切に保管されていたもので、何かに役立てたいと考えて居りました。木製のものですから小鳥の巣箱に打って付けです。

深さが20㎝必要なのでピッタリな箱と継ぎ合わせた不細工なものですが力作なんです。

「良い物件が見付かって良かったな~

入り口は、四十雀の場合、25ミリ角で良いのです。
それ以上だと他の小鳥(厚かましいスズメなど)が入ってしまいます。
四十雀、又は、山雀を対象に考えて、ログハウスの窓部分の幅はピッタリ、高さを継ぎ足した箱で調節しています。庇まで付いているのです。

3月になると、入居物件の下見に来るようになった四十雀。
「よし、此処で手を打とう」なんてね。
「お家賃は?」取りませんよ😊可愛さで充分です。

時々、安全を確かめるように辺りに注意を払います。

4月に入ると、ベビーベッドを作り始めたようでした。
何時の間に運び込んだのか、コケや枯れた下草の柔らかいのや、
そして御近所のゴールデンリトリバーの抜け毛を運んできました。
卵を産むベッドに最高の素材なのでしょうね。

📝巣立ち後の巣箱の中を掃除する時に其の素材の厚みに驚きました。3cm位は有るでしょうか。上記の素材をあの小さな嘴で巣箱に運び込んでギッシリと詰めて有りました。動画サイトでは記録動画がアップされていますね。

時々、巣箱の窓から顔を覗かせて周りを見渡し安全を確かめて
餌を食べに行くようです。

5月に入って暫くすると雛に餌を運んでいます。
頻繁に青虫などを獲って来て、出て来る時は雛鳥の糞を運び出し
往復しています。時々、小さな声が「ピヨピヨ」と聞こえます。

何時、雛が誕生するのか?待ち遠しいですが、
雛の巣立ちは中々見られません。
四十雀は毎日1個ずつ10個前後の卵を産んでいきます。
孵化も一羽ずつ先の分から順ですね。
何時の間にか巣立ちをして親鳥と一緒に餌を運び糞を運び出して
弟妹たちを育てる御手伝いをします。

蛾の幼虫などを捕食します。子育て中は大忙しの四十雀。
2022年5月14日巣立ち直後の雛鳥です。
頭の後に産毛の名残がアンテナのように付いて尾羽根も短く如何にも幼くて可愛い。
雛鳥は尾羽が短く嘴も燕の子と同じく横に広がった感じで身体は全体的に色が薄いです。

去年は巣箱がカラスに狙われて庇をもぎ取られました。
幸い早く気が付き大事無く最後の雛まで巣立ちを終える事ができました。

今年も、四十雀のペアが頻繁に巣箱を覗きに来ていました。
我が家の庭で小鳥が営巣して子孫を遺すなんて何と幸せな気分でしょう。

メジロもハナミズキに巣を作り雛を育てた年も何度か有りましたが、
一度はカラスに襲われる悲劇に遭い雛はカラスの胃袋へと😰。
親鳥が運んで来た餌を口に飛び回る姿は切ないでした。

去年の事です、
チョウゲンボウが目の前でメジロを獲って行った時は
一瞬の事に驚き自然の厳しさを目の当たりにした気分でした。

可愛い顔をしていますが、猛禽類のチョウゲンボウです。

数年前になりますが、ヒヨドリが柿の木に何時の間にか作っていた巣に
巣立ちした雛を連れて来て泊まらせた事が有りました。
その晩、イタチに獲られてしまいました。
イタチは木にも登りますから小鳥の雛、其れも夜なら「ヤッター!」と
ばかりに...。翌朝、羽根が飛び散っていました。

我が家の庭での自然の営みも観察すれば、様々に気付く事が多いです。
又、厳しいバトルも有ります。
然し、全ては自然に任せてと言いながら悲しいかな
大切に育てている草花などにつく害虫と呼ばれ嫌がられる
虫達は薬剤を出来るだけ使わずに捕殺しています。

小鳥たちが来てくれる御陰で害虫の幼虫は彼らの子育てに役立っています。その時期から後は小鳥達も山へ帰ってしまうので園芸の協力者は居なくなり仕方なく多少の薬は使う羽目に...。

自然との共存は人類にとってとても大切です。
人間が一番などと申される方が居られますが、
其れは間違いです。
自然界の動植物無しに人間は生きて行けませんね。
つくづくと思う毎日です。

優しいピンクの霧島ツツジ

最後まで有り難う御座いました。🤗