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塞ぐ8話

田:おぉ〜よく釣れたね

翔:すごいだろ〜

今は魚釣りの体験中だ
釣り堀だというのにさっきから全く釣れない

さ:、、つれないね、

○:、、あー、うん

さ:釣り堀だしそのうち釣れるよ

○:そうだといいけど

運の悪さなら日本一だと自負している

田:、、次は釣れるよ!

さ:、、う、うん!

結局最後まで釣れずに終わってしまった
今励まされているこの状況がとても悲しい

翔:どんまい笑

○:うっせ

そう言って翔太を軽く殴った

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田:林間学校ももうすぐ終わっちゃうね〜

翔:だなぁ〜

さ:、、、

田:あっ!みんなで集合写真撮ろうよ!

いいこと思いついたと言わんばかりにそう言い出した

翔:おっ!それいいな!

翔太も便乗してしまった

さ:( *・ω・))コクコク

遠藤さんも首を縦に振っている

これは断れない状況だ

まぁ写真くらい別にいいか

田:はーい撮るよー

翔:○○もっと近づけ

○:わかったから押すな

さ:///、、

田:はいチーズ!

📸カシャ!

翔:○○がもっと笑ってたらいい写真だな

○:うるせぇよ

田:まぁこれはこれでいいんじゃない?

さ:いいと思う

そんなこんなで時間が過ぎ、キャンプファイヤーの時間になった

キャンプファイヤーって誰が最初に思いついたのだろうか

陰キャに僕にとってほんとに辛い時間だ

○:、、、あっつ

何が楽しいのか
みんなは火を囲んで踊っている

遥:隣座ってもいい?


○:、、、どうぞ

そう言うと彼女は僕の隣に腰を下ろした

遥:林間学校楽しかった?

○:、、それなりに、

遥:そうなんだね

○:賀喜さんは踊らないの?

遥:私踊るの下手だからさ笑

そう言ってはにかんで笑う彼女

遥:○○くんは踊らないの?

○:、、踊る相手がいないから

自分で言ってて悲しくなる

遥:私と踊る?

○:、、、は?!

突然そんなことを言われれば驚かざるを得ない

彼女はニコニコしながらこっちを見ている

○:冗談は辞めて、

遥:、、冗談じゃないのにな〜(ボソッ)

○:、、、

彼女の言葉を僕は聞こえないふりをした

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田:やっと到着したー

さ:楽しかったね

田:最高だった!また行きたい

翔:どうだったよ

○:それなりに楽しかったかな

翔:そかそか。それは良かったな

それなりに楽しい2日間だった

コミュ障も少しだけマシになった気もする

このまま上手くいけばいいとそう思った

男1:あいつ最近調子乗ってるよな(ボソッ)

男2:それ俺も思ってた(ボソッ)

男3:席の周りの人がいいだけなのに勘違いしてんだろうな(ボソッ)

男1:それな!勘違い乙笑笑

男2:おいおい聞こえちゃうぞ笑(ボソッ)

○:、、、

聞こえてるが、また聞こえないふりをした
きっと僕のことを言っているんだろうがこういうのは気にしない方がいい
触らぬ神に祟りなしというやつだ

○:、、無視だ無視(ボソッ)

そう小さく呟いて帰路に着いた

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○:ただいま

○母:おかえり

和:お兄ちゃんおかえり〜


○:ただいま

和:、、大丈夫?

○:うぇ?!、大丈夫だけど

和:、、目、、、

和にそう言われて洗面所に向かった

○:、、ちょっと赤くなってるな

和:何かあったの?

○:疲れてるだけだと思う

和:ほんとに?

○:大丈夫だから心配するな

心配そうにそう聞いてくる妹の頭を撫でてそう応えた

○母:今日は薬塗ってから寝なよ

○:大丈夫だと思うけど一応そうする

和:今日一緒に寝てあげようか?😏😏

いたずらっ子のような笑みを浮かべる妹

○:暑いからやめてくれ

和:えぇーいいじゃーん

○:そんなに誰かと寝たいならお父さんと寝なよ

○父:和ーお父さんは大歓迎だぞー

和:臭いから絶対に嫌!!

断固拒否らしい

○父:俺臭いか?😭

父は大ダメージをくらって瀕死の状態だ


- ̗̀⏰𓈒 𓂂𓏸ジリリリリリ!

朝目が覚めて真っ先に鏡を見る
どうやら悪化してしまったらしい

○:首も赤くなってるな

瞼にできた赤みは首にも広がってしまっていた
あれだけのことで再発してしまったらしい
つくづく自分が嫌になる

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(○○の過去)

自分で言うのもおかしいと思うが

中学までは結構イケイケな性格をしていた

それなりに良い容姿のおかげで周りに人もいた

友達も多くて最高の生活だと思っていた

友:○○日曜日遊ぼうぜ〜

○:いいね〜、、あっごめん日曜は無理っぽいわ

友:じゃあいいや

思えばここから少しづつおかしくなっていったんだと思う

○:おはよう!

友1:、、、、

○:無視すんなよ!
そう言って軽く肩を叩いた

友1:いった!!叩くんじゃねーよ

○:、、あっ、ごめん

友1:顔がいいからって調子乗んなよ

○:、、、、

絶句した
そんなセリフはアニメの中でしか言われないと思っていた
それに調子に乗ってるつもりなんてなかった

友2:そんなやつほっといて行こーぜ

友1:そうだな

そこからの学校生活は最悪だった

学校に行けば悪口を言われる毎日

学校に行くは苦痛でしかなかった

和:お兄ちゃん最近疲れてそうだね

○:、、、ああ、うん

○母:瞼腫れてるじゃない!

和:ほんとだ!?

瞼と首に赤い発疹が起きるほどになってしまい病院に連れていかれた

先:これはストレスですね

○母:ストレス、、

先:○○くん。最近嫌なこととかなかった?

○:、、、大丈夫です
○母:、、、

先:塗り薬と飲み薬出しますので1ヶ月様子を見ましょう

○母:はい、ありがとうございます

○:、、、

塗り薬のおかげで痒みがなくなり腫れはひいていったが、気持ちが晴れることはなかった

男:あいつ学校良く来れるよな笑

男:まじでキモイよね笑

男:あいつに近づくと肌が荒れるぞ〜笑

男:汚ねぇ〜笑笑

そうやって嘲笑われる毎日
正直限界だった
部活動もできないほど追い込まれていた
そんなある日

○:、、、ハッ、ハッ、ハッ(過呼吸)_ バタッ

教室に着いた瞬間に過呼吸を起こして倒れてしまった
そうすると周りで見ていただけの人達が先生を呼んでくれて保健室に運ばれた

先:○○。いじめられてるのか?

○:、、、

先:そうか、、

先生はそれだけしか言わなかった
今まできっと気づいていたはずなのに何もしてくれなかったくせに
僕が倒れたら手のひらを返すように親身になる
ほんとに気持ち悪い
今更もう周りの大人に期待すらしていない

○父:○○。学校楽しいか?

父にそう聞かれて泣いてしまった
今まで溜めてい水が、ダムが決壊したかのように目から流れてきてしまう

○父:辛いなら休んでもいいぞ

和:お兄、、


ただただ悲しかった
周りの優しさすら今の僕には刃物になった

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○:もういいよ、、笑

そう口にして気が楽になり自然と笑みがこぼれた

、、、
目が覚めた時に一番最初にに見たのは母の顔だ
おそらく泣いていた

周りの声が聞こえてやっと自分が病院にいるのだと気づいた

そして一番最初に思ったの

「死ねなかったんだ」
だった

昨日の夜寝る前にありったけの睡眠薬を口にしたのだが、丸一日寝てただけだったらしい

次の日は色々な検査をして問題が無かったためすぐ退院した

○母:、、、死のうとしたの?

母は優しく聞いてきた

○:、、、、うん

○母:お願いだからもうしないで

○:、、、うん

泣きながら母にそう言われてただ無気力に返事をすることしか出来なかった

その後も和に泣きながら抱きしめられたり
父に背中を強めに叩かれたりした

○母:もう大丈夫?

○:、、たぶん

○母:無理だけはしないでね

○:、、うん

そんなことがあり転校することになった

転校先ではなるべく目立たないようにした

髪の毛を伸ばして顔がなるべく見えないようにした

ずっと続けていたバスケも辞めて帰宅部になった

なるべく人と関わらないことでだいぶ楽になった

高校も僕のことを知らない人しかいなさそうな少し遠い場所にした

体に出ていた発疹もなくなり、自殺願望もなくなった

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○:おはよう

和:おはよう、、お兄ちゃん。首が!

○:わかってるからそんなに心配するな

和:、、でも、😢

○:一応病院行くよ

泣きそうになっている和を落ち着かせるためにそう言って
準備をした

…to be continued


(あとがき)
塞ぐ8話いかがでしたでしょうか
今回は○○の過去編が主でしたがちょっと重いですかね?💦
これで多少は話の歯車が回って行くと思うので次も楽しみにしていただけると嬉しいです
ここだけの話経験談ではあるんですけど上手く表現出来てなくて辛いです笑
じゃあまた今度

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