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金融政策決定会合を予習中 ② (愚痴日記 第12日)

 今日は2023年4月27日、
 日銀金融政策決定会合、初日が始まった。
 でも、会合は2日間、決定が下されるのは明日。
 スタッフルームに先輩キャスターMの姿がなかったのは、来る必要が無いという事ね。

 でも私は、引き続きプロデューサーSの解説を聞いている。
 昨日、教わったことをまとめてみた。

「黒田前総裁が打ち出してきた大規模な金融緩和策は、「長短金利政策」というエアコンの強さの調整と、「量的・質的金融緩和」、つまり燃料であるマネーの供給量を増やすこと。これによって、日本経済の温度を上げようとしてきた、ということですね。」

「分かってるじゃないか。では、もう少し詳しく解説しよう。」

「金利は適用される期間によって様々な種類があるが、1年以下を短期金利、それ以上を長期金利としてる。で、日銀はその中から、重要なもの2つについて、主に操作している。」
「短期金利については、「日銀当座預金のうち政策金利残高」に付与される金利を操作してるんだ。現在、これを『▲0.1%のマイナス金利』にしてる。いわゆる、『マイナス金利政策』だね。この長い名前の金利は何?って思うだろうけど、今は説明を省く。話すと長いからね。ひとつだけ加えると、この金利は日銀が自由に決められるんだ。」
「一方、長期金利については、10年の金利を主に操作してる。これは国債の金利で、ゼロ%程度で推移するようにしているんだ。しかし、この金利は、国債市場での取引によって日々変動している。短期金利のように、日銀が直接決めることはできないんだ。」
「公表文に『上限を設けずに必要な金額の長期国債の買入れを行う』ってあるよね。日銀は10年物の国債の金利を直接決められないので、自らが国債市場の参加者となって、間接的に金利を動かそうとしているんだ。詳しい説明は省略するけど、金利を下げるためには国債を購入し、上げるためには売却する。現在、金利をゼロ%程度で推移させようとしているけど、市場では上昇傾向にある。ゼロ%程度を維持するのは容易ではないので、上限を設けず国債を買うことで、0%程度という水準を死守しようとしているんだ。」

あっという間に、一杯一杯になった。
でも、頑張る。

「もう一つの方法である「量的・質的金融緩和」は、マネーの供給量を増やす金融政策だ。日銀がたくさんお札を発行すれば、それを使う人が増えて、景気がよくなって、物価や賃金が上昇することが期待できる。日銀がマネーを送り出すポンプのパワーを上げるというわけだ。量的・質的って何?って思うかもしれないけど、細かいことだから気にしなくていい。」
「いずれにしても、黒田前総裁は、公表文に出てきたイールドカーブ、つまりエアコンの温度設定と燃料であるマネーの供給量を操作して、必死に部屋を暖めようとしてきた。これを理解しておけばいい。」

「植田新総裁が、この2つの金融政策を、維持するのかどうかが焦点になるわけですね。」

「そうだ。日本経済は今、物価がすごく上がっているよね。代表的な物価指数である消費者物価指数、2022年度は前年度比3.0%も上がった。2%を大きく超えていると思うだろ。ところが日銀は、まだ達成されていないとしているんだ。物価上昇が円安やウクライナ侵攻に伴う輸入品の高騰が主な原因で、「安定的で持続的」ではないなどと判断している。黒田前総裁も、退任時の記者会見で、『実現に至らず残念』と述べているよね。」

「もし植田新総裁が、目標が達成されたと判断したら、金融緩和を止めて引き締めに転じるワケでですね。」

「そうだ。デフレで冷え切っていた日本経済がに温かくなってきて、下手をすると過熱状態になりかねない。そう判断すれば、暖房から冷房に切り換える。でも、早すぎると、また日本経済を冷やしてしまう恐れがある。その見極めが極めて重要なんだ。」

「慌てちゃいけないということですね。」

「そうだね。だから、植田新総裁としても、10年も続いてきた黒田前総裁の金融緩和政策を、簡単に変えることはないだろう・・・というのが、大方の見方なんだ。」

「でも、もしかしたら、何らかの変更があるかもしれないんですよね。」

「そうだ。方針を変えるなら。就任直後がベストタイミングだという指摘もある。実際、黒田前総裁は、就任直後に『黒田バズーカ』と呼ばれる異次元の金融緩和を打ち出した。金融関係者は驚愕したけど、その分だけ大きな効果をあげたね。植田新総裁も、同じ事をするかも・・・ってことで、今回の金融政策決定会合は大きな注目を集めているんだ。」

 は~い、分かりました。
 Mからは発表の時には、スタッフルームにいるようにって命じられてる。
 友達とのランチもキャンセルしたよ、仕方ないから。
 折角準備したんだから、ビックリさせて欲しいなあ・・・・。

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