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高齢な親の介護日記⑤

2024年1月13日 土曜日 曇り

昭和の父親あるある。
家の事や子供の事は妻にまかせきりだったから、わからない。

私の父の場合は、典型的な昭和男子だからわからないのか、認知症になったからわからなくなったのかがわからない。

「カレンダーは全部もらうものだと思っていたけど、買う事もできるんだね」
「グンゼの下着はどこに売ってるのだろう」

このあたりは昭和男子を匂わせる。

「あんたはピアノ、習っていたっけ」
ピアノの発表会に母と来てくれてたよ。
「あんたは高校、寄宿舎から通っていたよな」
いやいや家から1時間40分かけて通学してました。
「あんたは勉強頑張ったのか?」
高校3年の時は1日13時間勉強して大学受験挑んでたの、知らないの?覚えてないの?どっち?

このあたりは以前なら腹が立って言い返していたけれど、最近は「どうだったかな」と返事するようにしている。

「東大闘争の時、あんたは何をしとった?」
「私、産まれてないよ」
「そんなわけないだろ」
「まだお父さん、お母さんに出会う前じゃない?」
「そうだったかな」

最近の父は学生運動の話や歌を頻繁にくちずさむようになった。


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