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カーテンを黒にしたいと思う毎日

 たぬきちさんの頭から『ガールズバー』が離れ、今は『カメムシ』になっている。
 カメムシには私も悩まされていたので、たぬきちさんの素敵な文章で、この問題を素敵なエッセイにして欲しい。そうなりゃ少しは心も晴れるというものだ。おねだりしてみたら、速攻書いてくださった!
 爆笑してしまうそのエッセイはコチラ。

 とはいえ、笑っていられないのだ、現実は。
我が家も、洗濯物についてくるのか?それとも2ミリの隙間があれば侵入できる忍者のような特性からなのか、城門突破されている。

 しかも奴等は白い色が好き!という、どこぞの令嬢気取り。家の前は畑でもある、カメムシには好立地な環境なのだ。

 私も虫は苦手だ。侵入されたカメムシをリリースする時は、なるべく臭いを撒き散らされないように慎重に捕獲する。かなりビビってる。

 今はペットボトルを半分に切った入れ物で捕獲しているが、デカイ、元気、臭ってるの三拍子で、メンタルが削られている。
 まだいるのでは?と、しょっちゅう壁を舐めるように見渡してしまう。

 そんな悩みを娘に話していたら……。

「母さん、うちなんか毎日おるで!ジーンズの中からこんにちは!靴下の中にもスンマセン!洗濯物にはパラダイス状態やった。今も探せばおるしな」

 ビデオ通話に切り替えて、洗濯物をみせてくれた。

「おる!うちと一緒のやつやん!ん?その白いカバーって??」

 洗濯物を覆うように掛けられていたカバーは、虫が大の苦手な娘が、苦心して作ったカメムシ許すまじカバーだった。

「洗濯物をなんぼはたいても、あいつ等はひっついたままやねん。ほんまキモいわ。だから、こうやって面倒くさいけどカバーかけるねん!」

 百均で売っている防虫ネットを縫い合わせ、縁にグルリとマジックテープが留められている。大きな袋状のカバーだ。

「へぇー、それやったら洗濯物に侵入できへんな。横と下を止めておくんやな?」

「そうそう。マジックテープは縫い付けなアカンで?接着剤使ったら、お日様の熱で溶けてくるねん。学習したわ〜」

 私の洗濯物干し場は娘んちのような広さがないけど、二人暮らしで洗濯物は大量ではない。工夫すれば似たようにできるかも、しめしめ。

 洗濯物全体的にフワリとネットを掛けても意味はない。隙間大好きな奴等には、完全密室の条件をクリアしなければいけないようだ。
 洗濯バサミで軽くネットを止めて──など、お気軽に考えていたら娘に念を押された。

「母さん……洗濯バサミで止めて楽しようとしても無駄やで。あいつ等に隙間は御法度やからな!いちいち洗濯物を確認する方が時間の無駄やで。はよ、チクチクしいな」

 そうだな、頑張ってみるか。
 出来上がったら試してみて、効果のほどをお知らせしようと思う。

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