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『N』の素人でも分かるあらすじを紹介

道尾秀介『N』あらすじ

全6章からなる、720通りの物語。あなた自身が結末を選ぶ、究極の体験型ミステリー

第一章「魔法の鼻を持つ犬」

主人公は、地方都市の小学校で理科教師を務める高野誠司。ある日、高野は教え子の少女・美咲が失踪したことを知る。美咲は、不思議な能力を持つ犬「ラッキー」を飼っていた。高野はラッキーの力を借りて、美咲の行方を探ることを決意する。

第二章「死んでくれない?」

舞台は東京。高校生の真央は、ある日突然、鳥の声が聞こえるようになる。鳥は真央に、「死んでくれない?」と語りかける。真央は鳥の声の意味を探るため、鳥類学者・河野に相談する。

第三章「定年を迎えた英語教師」

定年を迎えた英語教師・佐伯健太郎は、かつて教え子だった少女・雪乃が殺害された事件を思い出す。佐伯は、雪乃の死の真相を探るため、独自に調査を始める。

第四章「殺した恋人の遺体を消し去ってくれた、正体不明の侵入者」

会社員の沙織は、恋人の健太を殺害してしまう。沙織は、健太の遺体を自宅に隠す。しかし、ある日、沙織の自宅に正体不明の侵入者が現れる。侵入者は、健太の遺体を消し去ってくれる。

第五章「ペット探偵」

女性刑事の藤堂美咲は、殺人事件の捜査を担当する。美咲は、事件解決のため、ペット探偵・伊坂に協力を依頼する。

第六章「すべてのはじまり」

物語は、第一章から第五章までの内容を自由に組み合わせることで、720通りの結末を迎える。読者は、それぞれの章の冒頭に書かれた指示に従って、物語を読み進めていく。

複雑に絡み合う6つの物語

『N』は、6つの独立した短編小説から構成されている。しかし、各章の登場人物や事件は、互いに関連しており、物語全体として一つの大きな謎を解き明かしていく構成になっている。

読者参加型のミステリー

『N』は、単なるミステリー小説ではなく、読者参加型の要素を取り入れた作品となっている。読者は、物語を読み進めながら、登場人物の行動や発言から、犯人や真相を推理していく。そして、最終章では、自分が読み進めてきた物語の結末を選ぶことができる。

720通りの結末

『N』には、720通りの結末が存在する。これは、各章の冒頭に書かれた指示に従って、物語を読み進めていくことで、720通りの異なるストーリーが展開されるためである。読者は、自分の好きなように物語を読み進め、720通りの結末すべてを楽しむことができる。

深い人間ドラマ

『N』は、ミステリー小説であると同時に、深い人間ドラマを描いた作品でもある。各章の登場人物たちは、それぞれに悩みを抱えており、葛藤しながら物語を進めていく。読者は、登場人物たちの姿を通して、人間の本質や生きることの意味について考えることができる。

道尾秀介の真骨頂

『N』は、人気作家・道尾秀介の真骨頂ともいえる作品である。道尾秀介は、巧みなストーリーテリングと心理描写で、読者を物語の世界に引き込んでいく。また、人間ドラマとミステリーを融合させた作品を得意としており、『N』もその集大成ともいえる作品である。

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