極楽寺殿御消息

画像1 一、道を往かんに、さるべき人の逢いたらん時は、未だ近付かざらん先に、打ちがふべし。たとひいやしき人なりとも、道をうちちがはんに、我も引よけ、道を中にすべし。ことに荷付馬、女房、ちごなどにはひきもよけ、おりてもとおすべし。 極楽寺殿御消息  北条重時が子らに遺した家訓。今でも極楽寺から笛田に抜ける道は幅が狭く、通る人はたいがい心得てていて車が来ると脇に避けて自然にこのように振る舞っている。鎌倉時代といえば陰惨な話ばかりが扱われるけれど、大正時代あたりのような近代の匂いを感じることがある。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?