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〔110〕國體ハプスブルク大公の世界経略(1)

〔110〕國體ハプスブルク大公の世界経略(1) 
 近現代史の謎を追究してきた落合の前に立ち塞がったのが、大東亜戦争の結果(落としどころ)を巡る幾つかの謎です。
 具体的には、次の三点です。
 ➀大戦後、満洲をシナ(中共)に渡したのはなぜか?
 ➁大戦後、台湾にシナ(国民党)を招き入れたのはなぜか?
 ➂朝鮮戦争における北鮮兵の実体は、何者か?落合がこれらの探究に専心することとなったのは、そう古いことではありません。大正元(1912)年から昭和八(1933)年まで二十年に亘り、日本陸軍の最上部にあって陸軍三長官を歴任した元帥陸軍大将上原勇作(1858~1933)の個人付特務として大正・昭和期の日本陸軍の裏面に関わり、一般人には思いもよらぬ活動をして多大な実績を遺した吉薗周蔵(1927~1964)の遺した手記を、縁あって伝えられた落合莞爾は、この貴重な手記を永遠に残すことこそ、わが天命と自覚したのは平成二十九(2017)年のことであります。
 落合が「吉薗周蔵手記」に巡り合ったのは平成八(1996)年の元旦であります。前年九月に吉薗周蔵の遺族から画家佐伯祐三作品の真贋鑑定を依頼された落合の所に、佐伯絵画の時代的背景を理解するための参考資料として「吉薗周蔵手記」の冒頭の部分が送られてきたのです。
 結局、佐伯作品の真贋鑑定依頼は、落合が想像もしなかった巨大勢力が、落合に「吉薗研究」をさせるために仕組んだものであることが、次第に判明してきました。その勢力の目的は、「吉薗周蔵手記」の解読作業により、日本史の真相を理解した落合が、それを世間に公開することに在ったのです。    
 その勢力は、当然のことながら日本史の真相を知り抜いていて、しかもそれを厳重に封印してきたのです。そして、今になってその一部を公開する必要が生じたので、その公開係として落合に白羽の矢が立った、というわけです。
 そのことが次第にわかってきた落合は、時すでに還暦を迎えんとしていましたので「これも一生」と腹を括り、「周蔵手記」を透かして見える「封印された秘史」の解明に余生を託すことにいたしました。
 こんなことを始めたものが、世間から「変人奇人扱い」を受けるのは当然で、それが世の習いです。
 落合にも一男一女がおりますが、父が変人奇人扱いされた時に何を感じるかを想像する落合の胸の痛みが軽減されたのは、荊妻緑が寄与してくれたからです。すなわち落合が婿養子となった荏原落合家の娘が、いかなる因縁によるものか、昭和六十四年一月六日、先帝崩御と同日に他界していたことです。
 この世にいたなら、家族の迷惑を考えぬ暴挙として全力を挙げて制止されることもあり得たと思いますが、日緑大姉として兜率天にいる今は、むしろ陰ながら支援してくれると思ったのです。
 というわけで「周蔵手記」の解読を始めた落合が、その内容を月刊誌『ニューリーダー』に連載を始めたのが平成八年の三月で、連載は十数年続きましたが、その間に、例の巨大勢力の実体が朧げに見えてまいりました。
 落合に接近してきた巨大勢力は二つあり、大元は一つであったものがWWⅡ後に分裂したと察られれます。その大元を「國體勢力」と命名した落合は、一貫して使用してきて今に至ります。
 落合が平成二十三(2012)年に単行本を書きだしたのは、友人の勧奨によるものですが、折から独自の秘史解明が一定の段階に達したため、発表意欲が勃起したこともあります。出版は成甲書房の社主田中亮介さんにお世話になり、『金融ワンワールド』を発端として二作目から「落合秘史シリーズ」に転、第一巻『明治維新の極秘計画』をはじめ七巻を書きました。加えて特別編として『南北朝こそ日本の機密』を出しましたが、國體勢力としては、実は、この拙著の謂う「南北朝の真相」を天下に公示することこの時の根本的目的であったのです。この真相を抜きにしては世界史が根本から理解できないからです。
 「落合秘史シリーズ」第一巻『明治維新の極秘計画』では「孝明天皇父子の偽装死、同特別編『南北朝こそ日本の機密』は「南北朝の強制統合」という、従来の日本史の通説を完全に転覆する内容ですから、既成の歴史学者は謂うに及ばず、日本史の研究家たらんとして彼らに学ぶ新進も、あえてこのような事をするはずはありません。
 変人奇人扱いされて家族に迷惑をかけ、父母を悲しませるからです。といって、メデイア界・出版界を徘徊する歴史作家は、歴史を娯楽としか観ずにひたすら米塩の資とするばかりで、國體勢力の期待に添うだけの能力も気概もないのです。
 縁あって國體勢力の歴史情報改新計画の末端を担わされた落合は、かくなる上は「毒を喰らわば皿までも」と腹を括り、平成二十九(2017)年から「落合・吉薗秘史シリーズ」と題して単行本の発行に取り掛かりました。
 これは各巻の前半を「解読部」として、「周蔵手記」を冒頭の大正元年条から編年体で解読していき、後半は「解説部」として國體秘史の特定事項を紀伝体で深掘りしたもので全12巻を以て完結しました。末尾は昭和十四年です。
 「落合・吉薗秘史シリーズ」は、第五巻迄を成甲書房が書店販売とし、第六巻から後は「落合・吉薗秘史刊行会」が自費出版しております。
 なお、同会は「落合・吉薗秘史シリーズ」のあと、自費出版として『京都皇統と東京皇室の極秘関係』を出版しました。

京都皇統と東京皇室の極秘関係


 この拙著は高松宮宜仁親王の実母が松下豊子で、親王の妹が山村御所門跡山本静山尼であること、および山本静山尼の実子が裏千家の総帥千玄室(千政興)である事実を、國體伝授を基にして状況証拠を積み重ねたうえで著したものです。
 また本年一月発行の『國體志士大杉栄と大東社員甘粕正彦の対発生』は、関東大震災の下で憲兵大尉甘粕正彦と部下の兵卒によって殺害されたとされている大杉栄と伊藤野枝が、実は國體勢力の諜報・工作員であった事実を、暴露したものであります。

國體志士大杉栄と大当社員甘粕昌彦の対発生

 状況証拠として大杉の家系、ことに大杉が無政府勢力の代表的活動家であった時の憲兵司令官山田良之助が、実は大杉栄の従兄であったことから始まる状況証拠と、国策研究会の矢次一夫が明らかにした「大杉栄が後藤新平の親書を抱いて新生ソ連の首脳の一人アドリフ・ヨッフェに遭い日本に招いた」いう秘実を根拠にして反論の余地なく立証したものです。
 さてこの〔110〕は、〔111〕から始める「國體ハプスブルク大公の世界経略」の出発点として、落合の立場と来歴を自己紹介したものです。諸兄姉はどうか落合の実体をご理解になって、このnote をお読み頂き、あわせて拙著の購読をお願いいたします。
  
  オンマイタレイヤソワカ 
  南光院爾應法師 合掌
 

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