見出し画像

〔123〕物部史観からの脱却とは 9/27

〔123〕物部史観からの脱却とは
 本稿は〔122〕と同じく、全文無料といたします。

 さて昨晩、また小松さんから下記のコメントが寄せられました。
 
 国際連合は、国の国境あってこそ、連合する意義があり、国境を無くすのが目標ではなく、国境主義と考えます。
 王室の根拠は何でしょう? 血縁・血統、歴史や権威、複雑なものですが、少なくとも国境ではないと考えます。
 では何故、王室連合の当主堀川殿がわざわざ相反する国際連合を創るのでしょうか?
 常々考える事ですが、國體政略を言葉にすれば、世間には必ず政体政略として受け取られるからではないでしょうか。
 國體と政体の二元性は機密を要する。
 落合史観に登場する人物、上原勇作、後藤新平、甘粕正彦、石原莞爾、大谷光瑞、などなど誰もが世を忍ぶ仮の姿、必ず政体上の肩書を保持して活動しています。
 その点、吉薗周蔵さんは目立つ肩書はなくともアリバイとしてタバコ屋、都電の車掌、心療カウンセラーをこなします。
 長文すみませんが、相反するものをぶつける事で、深い目的と機密の保持を図り、廻り廻ったやり方をするのではないかと考えます。
一方的(左右、東西、南北、何であれ)では暴力に陥るのが世の常とも思われます。だから落合史観が必要なのです。
 要するに、国連=政体のニュースや教育はあるのに、王室連合=國體はニュースにも教育にも顕れていないので、落合史観即ち、國體史観を学びましょう!
 受験学習はその後の人生に役立ちませんが、これからの國體学習は今からの実生活に役立つと思います!
  なんせ物部史観から脱却しているのですから!
 
 落合は概ね小松さんの見解に賛同します。
 右のコメントの中で「物部史観からの脱却」に言及されたのはさすがと思いながら、一般には理解されていない「物部史観」について説明しなくてはならぬと思いますが、その前に明らかにしておきたいことがあります。

 平成元年の昭和帝崩御を機に、幾つかの方面から、落合莞爾に対する‟偵察”工作が始まりました。当時の落合はそのことに全く気付かず、覚るには二十年掛かりました。
 こう云うと、すかさず「何をいうか、お前みたいな普通の凡人を誰が偵察するものか。うぬぼれもエエ加減にせえ」などと罵声を挙げる向きがおられますが、そもそも自己の周囲の世界しか見えぬ人に対処する方法は、放置する以外になく、また対処の必要もありません。
 ともかく落合に対する偵察工作が数か所からなされましたが、その謀主すなわち偵察者の派遣元が二つの勢力に絞られることがやがて判りました。
 一つは「高松宮宣仁殿下を首頭と仰ぐ國體勢力」で、今一つは「三笠宮宣仁殿下を担ぐ政体勢力」です。

 ちなみに前者はしばしば “南朝”と自称することがあり、その関係で後者を“北朝”と呼びますが、この南北朝は単なる“隠語”でなく、一般的な歴史用語で「政治システムを指す」とのことです。
 両者の詳しい定義をまだ教わっていませんが、落合は何となくその意味が分かる気がします。つまり「南朝とは國體」、「北朝とは政体」のことと観れば、右の小松さんのコメントが理解できるのです。

 國體と政体について落合が初めて書いたのは拙著『日本教の聖者・西郷隆盛と天皇制社会主義』で初版は平成二十七(2015)年五月、成甲書房から上梓しました。以来何度も述べてきましたので、ここでは措きます。
 現生人類(新人類)の構成する社会は、歴史の進展に伴い各地で成立してきた地域国家が中核となって国際社会を形成していますが、その全体をカバーする存在がワンワールド國體です。
 ワンワールド國體は本来一つですが、歴史の流れの中で形成された東西の両極に存在する最高首脳が、重要案件に関しては必ず合意しています。これがワンワールド國體勢力で、原則として社会の表面に出ず、現実の政治制度には姿を現しません。
 各地域国家において現実政治に当る政治機関が「政体」です。政体の姿は時代によって姿を変えきましたが、君主制⇒寡頭制⇒民主制と変化するのが基本的な流れです。民主制では「人民」も政体の一部を成すのです。
 要するに、現実の社会を管理運用する政体を、陰から支援するのが國體勢力ですが、特色は国際金融を調整する役割を担っていることです。
 これは人類社会の発祥に関わっています。社会的動物としての宿命から分業体制を本位とする人類は、その体制を運営するために階級社会ないし階層分化を必須とします。
 分業社会を潤滑に保つための金融媒介職能を備えた種族集団が生まれ、國體勢力・政体と並んで「寄生体」をなします。

 新人類の文明発祥以來黄金を管理してきた國體勢力に、歴史上必然的に帰属するのが黄金ファンドで、その運用を金融といいます。
 諸般の事情で國體勢力に寄生して黄金ファンドの運用(すなわち金融)に関わるのを職能とするのが「寄生体」です。その寄生体の一種が「物部氏」と落合は見ております。

 小松さんご指摘の「物部史観」とは、黄金ファンドの運用主体(すなわち所有者)となることを悲願とし、自らの本性を自覚の上で、國體勢力の家系すなわち天孫族に事後潜入を謀る寄生体モノノベ氏が、黄金所有権を正当化するために組み立てた捏造史観のことと、落合は理解しております。
 目下、百花繚乱と咲き乱れる古代史を、論ずるユーチューバーの出自はまさにさまざまですが、彼らの説くところは、すべて「物部史観」に帰着します。神武東征に際して天孫族に協力したことで、神武政権の一部を分担した物部氏は政体構成者で逆賊ではないのですから、決して排斥すべきものではありませんが、何をがな天孫族への侵入を図るのは、歴史捏造そのもので、決して見逃せるものではありません。
 落合はモノノベ氏に、本性を自覚の上天孫族・倭族その他に協力し、心をひとつにして以て大和民族の発展に寄与することを願うものであります。

このモノノベ説は仮説で、まだまだ考究の必要がありますが。)

いただいたサポートはクリエイター活動の励みになります。