記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

「思春期・青年期の友達関係によるこころの成長を観る④」、2022年秋アニメ Do It Yourself!! ーどぅー・いっと・ゆあせるふ‼

幸希心 (こうき こころ)

ちょとつり目で曲毛だって気にしない所が活発な印象を受けます。

画像引用元:https://diy-anime.com

居場所をさがす留学生。

留学

 第5話の冒頭の場面では幸希心(以下、こころとします)が大切なお客様を迎えるのに嫌がりながら正装させられていました。そして、お兄ちゃんもお姉さん達も素直に上品にしていたと嘆く母を背にその場から抜け出して庭の池を眺めて、池から飛び立つ鳥たちに想いを馳せる。 
 こころは両親や兄弟の関係が悪いわけでもなかったのでしょう。ただ堅苦しい決まりに縛られる家を離れて、そして自立して自由な生活をしたいと思い自由に飛び立つ鳥達に自分の姿をなぞらえてえて留学を決めたのでしょう。

学校におさまりきれない留学生。

 留学先は最先端技術を学べる湯々女子高等専門学校(以下、湯専とします)です。教材も数ヵ国語で用意させれて寮もあり、世界中から留学生が不自由をしないように配慮されている事でしょう。そして持前の人懐っこさに加えて留学生とは言えこころは親の仕事の関係で来日もしばしばあることからか日本語も堪能でより順応力は有り、留学生の抱える悩みは少ない方なのかもしれません。
 しかし、仲良くしたいクラスメイトの須理出未来(すりでみく、未来とします)に距離をつめられない事と好奇心の強いこころは湯専だけにおさまりきれないようで隣の潟々女子高等学校(以下、潟女とします)の小屋に興味を示します。

居場所。

 こころは遂にいつも湯専の窓に貼り付くようにして気にして見ていた潟女DIY部の部室に近付き、遂に天窓から入り込む。部室には匠の作った花瓶つりや壁一面に並べられた工具など興味津々で、せるふやジョブ子も気さくに接してくれてすぐに馴染むことが出来ました。そして、礼とは成り行きで入部を掛けた腕相撲勝負で更に盛り上がる。勝負には負けたが最終的には外部部員として入部が許された。その夜、寮で心配しなくてもちゃんと居場所が出来たよ、「居場所だってどぅーいっとゆあせるふ」と呟く。

最初の一歩。

 こころの最初の一歩はずっと気になっていた潟女DIY部部室に天窓から入り込んだ時でしょう。あまりにもあっけなく踏み出した一歩ですが、こころに限らず留学生は世界に飛び出してやると言う覚悟を決めて自国を出てきたのです。したがって集団に飛び込む勇気を本来的に持っていると思います。もちろん、そのさきは本人の適応力が試されますが人懐こいこころに限って言えば問題ないでしょう。

問題。

 好奇心が強くて活発なこころは湯専から潟女DIY部へ行くのにスマートホンの様な端末で監視カメラを操作して窓から出ていく場面があります。監視カメラの動きだけを操作すればアラームが出ると思うのでセキュリティシステム自体にアクセスして働きかけたのでしょう。これは「不正アクセス禁止法(刑法)」などに抵触する可能性が有ると思います。(付録にその考察を残しました)

解決を考えてみる。

 こころはなぜこの様な事をしてDIY部に向かうかは「近道だから」と言っていますがきっと活発な彼女はDIYに向かう過程も楽しんでいるのだと思います。
 その気持ちはよく分かりますがしかし、やはりこの先の彼女と他の部員の事を考えるなら何とかやめて貰いたい所です。
 そこで今回はハーシーと言うアメリカ の社会学者が提唱した「社会的絆論」を基に考えてみました。この理論は簡単に言ってみると「人はなぜ犯罪を犯すのか」ではなくて「人はなぜ犯罪を犯さないのか」と言う理由を4つの社会的絆を想定して説明する理論です。
 悪い事をしたこころを吊してやろう言う扱いではなく、この行動がどうして行われてしまっているのかをアセスメントする為にこの理論に当てはめて逆説的に考察してみたいと思います。
 

①愛着(Attachment)とは家族、恋人、友人など愛着をもっている相手への思いが逸脱行動や犯罪を抑制する。
 電話で親に安心するように話しています、親との関係は悪くなさそうです。そしてクラスメイトの未来を始めDIY部の部員たちとの出会いがあり、さらに幼少から面倒を見てもらっていたDIY部顧問の法華津治子との再会をして愛着と言う面では充分だと思います。

②投資(commitment)これまで自分が将来のために投資(勉強、キャリア、信頼などの合法的活動への参加)してきたものを手放したくない。
 憧れていた自由を留学と言う形で実現しました。そして最先端の教育が受けられる湯専に入学するにはそれなりの努力もあったでしょう。そしてDIY部でも材料集めのアイディアを出したり運んだりと自分の居場所を作る労力を重ねてきました。

③巻き込み(involvement)仕事や家事、勉強、部活、習い事などの活動で忙殺され(合法的活動参加へのコスト)、犯罪のことなんて考える暇もない。
 最先端を行く湯専での授業やDIY部などに忙しく取り組んでいます。

④信念(belief)法律や社会規範に従うべきだという信念(決まり事の認識、守ろうと言う意識)。
 目的として生命や財産に損害を与えるわけでは無いのですが不正アクセス自体が法に触れると言う認識が無いか、深く考えていないのかも知れません。
 こころの場合は④信念(belief)についてがポイントになってくると思います。最初に法に触れてしまう事をしっかりと説明して理解してもらう。そして家族やDIY部員など大切な人々に迷惑をかけ、さらに苦労して留学して勉強を続けてきた事なども道半ばで失ってしまう可能性に気づいてもらえればよいと思います。これはDIY部顧問の治子に期待したいです。

 しかし、近道以上に楽しみにしていたDIY部への通い道。別の方法で楽しく通うことは出来ないでしょうか。いえ、あまり心配しなくてもせるふとの関係が戻って余裕が出てきたクラスメイトの未来と仲良く通ってもらえる事で解決すると思います。なぜなら未来は最終話のジョブ子の送別会に向かう時もちゃんと門から入るようこころに注意したり気にしています。そして、第8話でツリーハウスの図面をAIを使うことを考えてその限界と可能性を即時に答えられる知識と論理的に思考、更に期末テストの結果もまんざらでも無い様子でした。きっと土曜日の講習も出席して難しい課題に取り組む知的好奇心旺盛な未来とも部活以外の勉強や将来の話も合いそうです、楽しく話しながら通えるのでは無いかと思います。

付録

はじめに

 記事を書くにあたってテーマを決めたり内容に関する事を調べなおしたり、考えた事を読み物として書き直しました。本来アニメを観るにあたってナンセンスな視点なのですが気になって仕方なくなってしまい、批判はもとより非難をあびることも覚悟で記事のテーマとして取り上げました。非常に扱いにくいテーマでしたので記事を書く準備に時間と労力が相当にかかりました。
以下引用は全て2024.2/3時点に確認したものです。

問題について

 この問題を少年非行として考えて背景や処遇について考えてみました。私は専門家ではないのでこの先を読まれる方がいらっしゃったらあくまでも感想文の延長として読んで、興味があれば引用文献などに目を通していただければと思います。

 動機・原因

 まず、本文で記した「問題」を理解するために少年犯罪の動機と原因から見てゆきたいと思います。
 時代と共に主たる動機も変遷しており、戦後間も無くは「生活型非行」と呼ばれる貧しさから金品を盗む様な非行が多くを占め、やがて生活水準が安定してくると教師への暴力など行使した「反抗型非行」が目立つ様になりました。その後に遊び型非行が中心となりました。そして近年では真面目な子が突然重大な事件を起こす、「いきなり型」と言う非行が世間を騒がせました。
 これらは時代によって以前の型の非行が無くなって入れ替わっている訳ではなく時代背景で中心となる非行が変化している様です。

  こころはセキュリティーシステムの操作をしてDIY部に向かう理由を「近道だから」と言っていますがきっと活発な彼女はDIYに向かう行為自体に遊び・好奇心・スリル等を求めて楽しんでいると思われます。
 こころの取った行動を昭和51年版 犯罪白書 第3編で説明すると、「遊び型」の動機に当てはまりそうです。それではなぜ、遊び型非行が起こるのでしょうか。

遊び型非行を明確に定義することは困難であるが,常識的には,「遊戯的な動機で行う軽微な犯罪や問題行動」を意味し,規範意識の欠如ないしは希薄さを基調とする反社会的行動と見ることができよう。

出典:”昭和51年版 犯罪白書 第3編/第1章/第2節/2 少年犯罪の特質(1) 犯行の動機”から抜粋(法務省)

 本文の「解決を考えてみる」で説明したようにやはり信念(belief)法律や社会規範に従うべきだという信念の問題が欠如や希薄化して遊びの延長であったり見境が付かずに非行をしてしまうと言う事でしょう。
 次項では実際に心が行った行動に対してどの様な罪になり、どの様な処遇となるのか考えて見たいと思います。

未成年の不正アクセス禁止法検挙状況

 結論を言いますとこころはセキュリティーシステムの不正な操作をしており、「不正アクセス禁止法」に抵触していると考えられます。
 不正アクセス行為の禁止等に関する法律には(不正アクセス行為の禁止)第三条 何人も、不正アクセス行為をしてはならないとあります。実際に不正アクセス禁止法で未成年が検挙されることが有るのかデーターを確認してみましょう。
 不正アクセス禁止法の未成年の検挙は実際に総務省の令和4年のデーターで検挙人員の26.5%(図3-1)を占め、さらに過去5年間で令和2年を除けば増加傾向(表3-1)です。そして未成年とは言え非親告罪ですので、こころのした行動が不正アクセス禁止法として認められれば検挙される可能性は高いでしょう。

出典:総務省「不正アクセス行為の発生状況及びアクセス制御機能に関する技術の研究開発の状況・別紙」https://www.soumu.go.jp/main_content/000868634.pdf(抜粋)


非行少年とは


 非行少年(法律では少女も含んで少年と言います)は18歳未満で犯罪を犯す可能性のある「虞犯少年」と14歳未満で刑罰法令に触れた行為をした「触法少年」と14歳以上20歳未満で刑罰法令に触れた「犯罪少年」に分かれます。(表3-2)

著者作成

 こころはこの春に入学した高校一年生で誕生日を8月6日迎えるので1学期中は15歳で、夏休みに誕生日を迎えても16歳です。したがって罪を問われた時は「犯罪少年」として扱われます。虞犯少年と触法少年は児童福祉法による措置が少年法による措置に優先して行われることとされており、福祉事務所又は児童相談所に通告。一方で「犯罪少年」は少年法により全件送致主義という決まりで警察・検察での捜査が終わるとその後は全て家庭裁判所が受け持ちます。
 殺人や傷害事件では無いので逆送されて前科が付くことはないと思われます。

出典:「少年法が変わります!」(法務省)https://www.moj.go.jp/keiji1/keiji14_00015.html(抜粋)

遊び型非行の事例(スシロー迷惑動画事件)

 どぅーいっとゆあせるふ‼️放送終了後まもなくの2023年1月にスシロー迷惑動画事件が起こりました。
 事件の概要は当時17歳の少年がしょうゆボトルの注ぎ口や未使用の湯飲みを舐め回して元の場所に戻し、回転レーン上のすしネタに唾液をつけた指で触れるといった行為が収められた動画が投稿されて発覚しました。少年は17才で、犯罪少年として少年法が適用され家庭裁判所に送致されました。
 少年法やSNSによる社会的制裁などの問題への関心を高める出来事となった事件を起こした少年に対して家庭裁判所が下した処分はどの様な物だったのでしょうか。
 結果は家庭裁判所での判断は終局とだけの発表で少年に対する処分は不明です。終局とは審判不開始、不処分、保護処分、検察官送致、都道府県知事又は児童相談所長送致が有ります。従って、少年に対しては不処分や審理不開始の可能性もあります。

 

 

不処分や審理不開始とはどの様な物なのでしょうか。

 不処分や審理不開始と言うと冤罪であったり、全く無罪放免で解放されるような印象を受けるのではないでしょうか。調べて以下に引用を記載したので確認してみましょう。

不処分や審判不開始という語感からすると、家庭裁判所が何もしないまま少年事件を処理しているかのような誤解を与えてしまいがちですが、不処分や審判不開始で終わる場合でも、裁判官や家庭裁判所調査官による訓戒(くんかい)や指導、犯罪被害について考えさせる講習などといった教育的な働きかけを行い、少年や保護者がそれをどのように受け止めたかを見極めた上で決定を行っています。

出典:不処分、審判不開始(教育的働きかけ)、(裁判所)https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_syonen/syonen_syurui/index.html

 少年法第一条には以下のようにされています。この法律は、少年の健全な育成を期し、非行のある少年に対して性格の矯正及び環境の調整に関する保護処分を行うとともに、少年の刑事事件について特別の措置を講ずることを目的とする。つまり、罰を与える事ではなく更生を目的としています。たとえ不処分や審理不開始においてもその過程において反省を促し社会復帰に向けてプログラムされていて罪を問われずに野放しにされる事では無いのです。

厳罰は必要か

 ネット上では大きくスシローに間接的大きな損害を、そして社会に不安を与えたとして少年に成人に下されるような厳しい罰を与える意見が多く、さらに少年法自体にも疑問を持つ声も見られました。
 なぜ、少年法は有るのでしょうか。スシロー迷惑動画事件を振り返りますと少年のとった行動は何か明確な目的がなく悪ふざけでありその上で顔が個人が特定できるほどにしっかりと写っており、明らかに手口として未熟と言えるでしょう。これは「動機・原因」の項で規範意識の欠如ないしは希薄さを基調とする反社会的行動そのもので、大人と比べて経験少なさから自分のとった行動への予測や自制心の弱さが考えられると思います。そこで厳しすぎる罰を与えたら中には未熟がゆえに理解できずに過度の自尊感情の低下や強い反社会的な感情を抱いてしまってその後の精神・心理的な成長に悪影響を与えたり、反社会的な活動に手を染めてしまうかもしれません。
 何よりも少年に対しての処分を考えるにSNSなどの不確かな情報や報道された情報は司法機関が得た情報と専門家の考えのごく一部であり、その限られた情報を基に素人が判断することは非常に危険でしょう。まして、行き過ぎた考えの結果でSNSなどで行き過ぎた表現で社会的制裁を与えるなど言うことは論外です、憲法31条にも「何人も、法律の定める手続によらなければ、その生命若しくは自由を奪はれ、又はその他の刑罰を科せられない。」と私刑を禁止されています。

スシロー迷惑動画の高校生はどのような人物だったのでしょう。

 しかし、情報を得て考えることは無駄ではないはずです。単純に事件と言う事で悪い面を探そうとしてしまいますが本来どのような人物だったのでしょうか。残念ながらネットの情報に頼るしかないのですが以下の情報が出てきました。是非引用元をご参照いただければと思います。

「すごく純粋な子ですよ。親に歯向かって喧嘩するような様子や声もきいたことがない。 
あの事件の前はしょっちゅう友だちと一緒に自転車にのってあそびにいってる様子をみかけてました。私が畑で大根ぬくのにくろうしてたら『おばちゃん、手伝うよ』なんていって、畑仕事をてつだってくれたりしてくれました。

出典:「ずっと家にいる…」地元住民明かす「スシローペロペロ少年」の“その後”(女性自身)https://jisin.jp/domestic/2188345/#google_vignette(抜粋)   

 少年は近所の人からは素行不良であるわけでなく大人しく、印象だけでなく行動も含めて心優しい少年だったと様です。非行を起こした少年と言う側面にばかり目を向けて否定的な人格の持ち主と決めつけから犯罪を起こすべくして起こしたと考えてしまうと軽視しがちの情報でしょう。
 当然ながら地元の人の言う事に嘘はないと思います。そしてこのような本質、少なくとも側面を持った少年が更生の可能性も考慮されずに厳罰を処されるような人物とは考えられないと思います。
 冬休みで友達と騒いでいるうちに気分が高揚して規範意識を見失い、仲間内での悪ふざけをしているうちに仲間内では飽き足らずにSNSで更に多くの承認欲求を満たそうとして敢えて顔を隠さずに録画した動画を配信したのではないでしょうか。

 もちろん犯した罪が消えることは無いですが繰り返さない限りは許される事だと思います。そして、近所の人の手伝いを進んでするような他者視点を持てる少年なら今回で社会に与えた影響を家庭裁判所の処分の中で理解できると思います。
 また、運営会社は訴えを取り下げました、取り下げることに対しても反対する意見がありますが一度は訴えた事によって迷惑行為すれば訴えられると言う可能性を大きく示したので模倣犯への抑止力として十分に効果を期待できると思います。更に取り下げると言うことは

こころの場合は。

 スシロー迷惑動画少年の事例から考えると残念ながらこころの行動は様々な物を舐めると言う未熟な行動ではなく、専門知識の必要な操作をしており更に悪質と言わざる得ないでしょう。したがって非行として扱われ世の中を騒がせることになる可能性があると思います。
 なぜ行動を起こしてしまったのでしょうか。それは留学前と比べて自由になって嬉しかったのでしょう、ゆえにあまり考えずに楽しさ優先で不正アクセスをゲームやパズルの様に楽しんでしまったのかもしれません。もしかしたら潟女に向かうまでの窓から出ると言う危険な行行動を学校側に心配させたく無かったのかも知れません。また、抜け出して見つかって怒られるだけで不正アクセスが犯罪だと知らなかったのかもしれません。しかし、知らなかったとしても刑法第38条3項に法律を知らなかったとしても、そのことによって、罪を犯す意思がなかったとすることはできない。ただし、情状により、その刑を減軽することができる。以上を根拠に非行少年は少年法での処分は免れないでしょう。
 実際こころのとった行動は幸いシステムに重大な損害を与えたり他人の財産に損害を与えるような破壊的な事が目的ではなく、今のところ重大な結果に繋がる事が有りませんでした。ほかに素行の悪い部分もないので不処分・審理不開始となるではないでしょうか。

非行少年の意味

 非行少年とは非行を行った少年と言う以上でも以下でも無く人格を決めつける言葉では無いと改めて思いました。

実は法に触れていなかった(筆者の空想)

 私はこの物語と6人の少女達みんなが大好きです。こころは頭が良くてまっすぐで元気で身軽で力持ちで笑顔がとっても可愛い子です。しかし、完璧すぎる様に見えても好奇心が先に立って行動してしまう部分を見つけてむしろホッとします。かと言って褒められた行動では無いのでこの様な空想をしました。
 こころが操作していたセキュリティーシステムが実は湯専のセキュリティーシステムの授業用で使用する実習装置だったのです。それを知らなかったこころは実際のセキュリティーシステムに窓から抜け出し潟女に向かう場面がしっかりと映ってました。
 結果的にセキュリティ会社から湯専に連絡入りこころは実習装置のシステムに勝手に入り込んだ事と、窓から出ていくという危険な行為をそして実際のセキュリティシステムへの操作であれば不正アクセス禁止法に触れる事を生活指導として厳重注意(こっぴどく叱られた)だけで済みました。
 教室の自分の机で「つまんないにゃー」「他に面白い事無いかにゃー」とじつは凹むことも無く、むしろつまらなそうにしていました。
 しかし、未来にはその姿はこころが落ち込んでいる様に見えて慰める様に話しかけました。こころは「須理出っち心配してくれるなんて優しいにゃー」いつも通り変わらずの元気でニコニコと未来に頬をすりすりする。びっくりした未来は膨れて「心配して損した」と言って引き離す、そしてふと思い出したように話しかけました。
未来「そう、しーさんにセキュリティーシステムの事について教えてほしいのだけれど…」
こころ「その話はさすがにやめてほしいにゃ」
未来「そうじゃなくて、2学期の課題はたしかセキュリティーシステムの脆弱性だけれど、苦手な分野で…」
こころ「須理出っちのお願いならしかたないにゃ」
 それ以来DIY部の部室に来るときはいつも一緒に仲良く肩を並べて歩き、そして未来がこころにからかわれて膨れているときは表から追いかけっこしながら部室に向かうようになりました。

空想が止まらないのでこのあたりで筆をおきます。

この記事が参加している募集

アニメ感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?