オープン・マリッジ?何それ

某日、カフェにて。クリームがたくさんのっているケーキを食べながら。

(前回の投稿からの続きです)

夫「俺のこと、嫌いになったわけじゃないんだよね?」

私「うん」

夫「別居は?」

私「別居しても、夫以外とセックスしちゃいけないっていう、そういう精神的な縛りがそのままなら、意味なくない?」

夫「たしかに。じゃあ離婚?でもなあ……」

私&夫「めんどくさいよね」


(おい)


私「じゃあさ、オープン・マリッジにしてみない?」

夫「何それ」

私「Wikipediaで調べてください!笑」

オープンマリッジとは、一般的に、夫婦間以外の性的な関係に対して、相互の合意の下に開かれている結婚の形。性の革命の時代1970年代に多く試みられた。
(Wikipediaより)

夫「へぇー……いいんじゃない?(^∇^)」

私「……えっ!?マジで?」

夫「うん。こっちにも原因はあるし。それがいいならやってみてもいいんじゃない?まあ、俺が(他の女性と)どうにかなるってことはたぶんないと思うけど。」

……まあ、ある程度、私の意見を尊重してくれるタイプの人であるとは思っていたが、

それにしても(しかもケーキ食べながら)結構すごいことが決まり、

なんというか、

拍子抜けしてしまった。笑

非常に、あっさり決まりました。

「冷やし中華始めました」

と同じノリで、

「オープン・マリッジ始めました」

いえい。

……はい。ちょっと解説。

まず、私が「オープン・マリッジ」という言葉に出会うまで、結婚してから4年かかりました。知り合いのなかに「未完成婚」という言葉を知っている方がいて、その方に辛さを吐露したときに「それは大変だね、婚外交渉はあるの?」と、さらっと聞かれたのがきっかけです。

コンガイコウショウ?

なにそれ。

調べてみる。要するに配偶者以外との性交渉ってことらしい。

その後、関連ワードにたくさん出会って。
なんだか面白くて調べ続け。
そして遂に、どうやら海の向こうでは「不倫」をポジティブな意味合いでいう言葉があるらしい、ということを知る。

それが、

「オープン・マリッジ」。

あえて日本語にするなら、
「婚外交渉公認」。

相手のことは、セカンドパートナー。
(3/20追記: 「セカンドパートナー」は和製英語で、正確には肉体関係なしの関係を指すらしいです。へぇー。)

「不倫」ではない。
「愛人」でもない。

こんなの、通用するのか?

アメリカでは、50年ほど前には既にその概念が存在していたという衝撃。

いやでも、よく考えてみれば、
法律は確かに世の中の基本的なルールとして存在するけれど、

少なくとも今の日本では、

「不倫」は「犯罪」ではない。

警察が動くわけじゃない。
それが不倫。

誰かが訴えなければ何も起こらない、婚姻は、そういう種類のルールであるという認識でいる。

ということは、極論、
「当事者たちがよければ、それでいい」ということではないだろうか。

婚姻届を出した瞬間から、
「この人以外とセックスをしてはいけないという契約を結んだ」
と、漠然と思い込んでいたけれど、
そんなこと、なかったんだ。

その発想がなかった。
そうか、そうだよね。

というか、
自分たちなりの夫婦の形を探していけばいいんだ。

「オープン・マリッジ」

ひとつの選択肢なのかもしれない。

そう思えた言葉でした。

実は、もう限界って思ったら、そのときはオープン・マリッジの提案をしてみようって、考えてはいたんです。

実際、口にしてみたら上記のようにあっさり採用され、そこはちょっと意外でしたけれど。でも、そこで不思議と寂しさなどを感じなかったのは、ふたりで挑戦してみたいという、なんとなく同じ方向を見ている体感があったからだと思っています。

夫よ、ありがとう。

こうして、私たち夫婦は、

1、配偶者が他者と性的な関係をもっても、配偶者を訴えない。

2、配偶者が他者と性的な関係をもっても、その他者を訴えない。

そんな契約を結びました。

(※まだケーキ屋です!笑)

今でも覚えています。
5 年ぶりに酸素を吸えたような。

たくさん泣いたけど、
安堵と多幸感に満ちた日となりました。


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