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どこかに行くのも、何かを見るのも、何かで遊ぶのも、全て旅。 https://twitter.com/ClockWorkStudio で連投した旅の見聞をまとめています。

最近の記事

「ヤクザのゲームでしょ?」な貴方に知ってほしい、「大人の苦労」のドラマ――新しいゲームの旅:龍が如く8

NHKの「ドキュメント72時間」が好きです。 回によりますが、年齢、性別、職業など様々な人が登場し、その人生が垣間見えるものです(日本国内なので、さすがに日本人が多いけど)。 どんな人でも(小学生でも!)自分の山あり谷ありの人生がありますが、中年以上の年齢になると、大きな挫折や失敗や喪失などを、抱えたり踏み越えたりした、渋みのある語り口を聴けます。 ゲーム「龍が如く8」(以降「本作」)で、私は龍が如くシリーズを初めて遊びました。 (記事を公開した時点では、あと丸一日くらい

    • 【ネタバレは最序盤のみ】記憶のジグソーパズル――新しいゲームの旅:未解決事件は終わらせないといけないから

      たとえば、20年来の友人と会って酒を酌み交わして、興じる思い出話で。 「たしかあの時さあ、急に佐藤が空からエビが降ってくるとか言い始めてさあ」 「いやいや、それ言い出したの鈴木だったでしょ、それでエビアレルギーだから困るって言ったのが佐藤で」 「あれ、そうだったっけww」 みたいな益体もない会話。多くの人が体験するのではないかと思います。 人間の記憶というのは結構曖昧で、特に昔の事になると、インパクトのある概要は覚えていても、話の流れの詳細については忘れていたり覚え違いがあっ

      • 地獄に風が吹き、俺は気持ち悪くなった――新しい映画の旅:福田村事件

        100年前の関東大震災の数日後、行商人のグループが、訪れた先の村で、朝鮮人に間違われて暴行をうけ、15人中9人が死亡したという現実の事件があります。 ドキュメンタリー映画を数多く撮ってきた森達也監督の初の劇映画「福田村事件」はその事件を題材としたものです。 企画と脚本を務めた(「火口のふたり」などの)荒井晴彦さんのカラーもかなり強く、前作までの単純な比較は難しい作品でした。しかし、褒め言葉として、「地獄みたいな映画だった」とは、はっきり言えます。 そして何より、「虐殺の

        • (ネタバレあり)ソシャゲの定石を破る挑戦――ゲームの旅:ヘブンバーンズレッド(4章後半まで)

          あなたはソシャゲの編成画面で泣いた事はありますか? 私はさっき泣きました。 昨年2月から運営されている「ヘブンバーンズレッド」(ヘブバン)は、基本的には典型的なソシャゲ≒キャラガチャ式運営型スマホゲーム(宇宙からの侵略者と戦う)ですが、一部その定石と言えるフォーマットから外れた手法を取っており、それが(うまく行っているところとそうでない所が見えるけど)プレイヤーの感情を動かす鍵の1つとなっているように思えます。 先程、最新のメインシナリオである4章後半をクリアし、また涙腺

        「ヤクザのゲームでしょ?」な貴方に知ってほしい、「大人の苦労」のドラマ――新しいゲームの旅:龍が如く8

        • 【ネタバレは最序盤のみ】記憶のジグソーパズル――新しいゲームの旅:未解決事件は終わらせないといけないから

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          窮屈なゲームは悪いゲームか?――ゲームの旅:Diablo IV(シーズン1)

          「全然悪くないと思うんだけど、俺は広いゲームが好きみたいだから、PoEに戻るね。君もどうかな?」という話をします。 この話で一番言いたいことは、「Diablo4をやっててストレスを感じた人や、シーズンでやることなくなったという人は、Path of Exile(PoE)の新シーズンが8/19早朝から始まるので、やってみると水が合うかもしれないよ」です。 逆に、Diablo4(ディアブロ4,Diablo IV)に満足している人は、いると思うし、それはそれで良いと思うんですよね。

          窮屈なゲームは悪いゲームか?――ゲームの旅:Diablo IV(シーズン1)

          環境シミュレーション+アイデアを試せるパーツ=最強――ゲームの旅:Oxygen Not Included

          幼少から、「いじる」遊びが好きでした。 働きアリの通り道に石を置いてみる。アリは迂回する。楽しい。 砂場遊びで水の通り道を作ってみる。水はそちらに流れる。楽しい。 焚き火に薪を、空気が通りやすいように焚べてみる。薪はよく燃える。楽しい。 「系」に干渉して、その作用を観察する、ということを、幼少から今に至るまで、好きでやっている気がします。 仕事でも、チームでの働き方の改善とかを考える時は、そういう快楽を背景としていると思います。 なんだったら、Twitterのつぶやきだ

          環境シミュレーション+アイデアを試せるパーツ=最強――ゲームの旅:Oxygen Not Included

          (ネタバレあり)ひとまず「生きよう」と思った――新しい映画の旅:すずめの戸締まり

          「すずめの戸締まり」、見てきました。「天気の子」を見て映画館から出た時はすごく気持ちよかったのですが、今回は余韻を噛みしめるというか、味わうというか、そういうモードです。 筋の通った感想を書くにはもう少し解像度を上げる必要がありそうですが、ひとまず1回見た時点の雑記として、書いてみます。 作品内容の紹介は含みません。見てない人が読んでも何のことかわからないかも。 大筋の話変わらなかった世界を生きていく 本作も「天気の子」と同じく、一言で言えば「大丈夫」、あるいは「自己犠牲

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          Kalandraリーグ開幕直前!今日から始めるPath of Exileの歩き方

          Path of Exile(以下PoE)はすごく面白いゲームですが、ゲーム内知識が膨大で、知らない・わからない事の多さにくじけてしまうかもしれません。 それはすごくもったいない事だと思っています。できるだけそういう人を減らしたい。その助けとなればと思い、私がこの3ヶ月、300時間遊んでみて「これがわかってると楽かもしれない」と思うことを記事にまとめてみます。 私より親切で私よりベテランの日本人Exileが攻略情報のまとめ的な記事は色んなところで書いてくださっているので、こ

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          ビルドの底なし沼――ゲームの旅:Path of Exile(3.18 Sentinelリーグ)

          FF7のマテリアが好きなんです。 「ほのお」は普通に使うとファイアが使えますが、「ついかこうか」と連結すると通常攻撃が炎属性になって、炎が弱点の敵に大ダメージを与えられる。この「組み合わせて使う」という遊びが楽しくて。私が好きな組み合わせは武器で「ハーデス」と「ついかこうか」を連結して、状態異常をモリモリにして撃つ「ぜんたいぎり」です。 そんな「組み合わせ=ビルドを考える」のが好きな私が、ここ3ヶ月やっていたゲーム、Path of Exile(以下PoE)がめっちゃ面白い

          ビルドの底なし沼――ゲームの旅:Path of Exile(3.18 Sentinelリーグ)

          旅程の話:何に時間を使うかを決める時に考えている事

          これ↓を見て、なんか喋りたくなったのでtwitterに書いてたら結構長くなったのでこっちにも残す。今考えたというよりは普段から考えている事。 ライフステージによるリソースのボトルネックの変遷の話まずこの話は、ライフステージによるリソースのボトルネックの変遷の話がありますよね。学生だと時間は沢山あるけど金はそんなにないがち。社会人になると金に余裕はあるけど時間に余裕がないがち。ここ迄は消費のスタンスとは無関係に多くの人が体験しそう。 ちなみに私、時間も確保しようと思って、週

          旅程の話:何に時間を使うかを決める時に考えている事

          パラダイムシフトの快感――ゲームの旅:ダンジョンエンカウンターズ

          ダンジョンエンカウンターズをクリアしたのでその感想です。プレー時間はだいたい45時間くらいでした。 ゲームの概要は公式サイトなどでわかるので、ここでは、私のプレーを時系列で振り返りながら、このゲームの何が面白いのかを書いてみます。 各箇所、そこまで進めていればわかる内容のネタバレはしていきます。 TL; DR「与えられた条件で、どうやって難関を突破するかを考える」のが楽しいゲーム トルネコの大冒険や風来のシレンの「死に方自慢」で盛り上がれる人は向いていると思う 既存のゲ

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          ストレス、ストレス、ストレス――ゲームの旅:ゼノブレイド2

          この記事は、1割の褒めと9割の愚痴から構成されます。実際遊んだ評価としても、goodとbadの比率はそんなもんでした。 スポイルしてしまうようなネタバレは避けつつ、誰かの参考になればと思って書いてみます。 基本的などういうゲームであるかは既にいろんな人が書いているので書きません。必要に応じて調べてみてください。 文中に出てくる単語で、ドライバーは人間や亜人、ブレイドはドライバーとタッグを組む武器兼アンドロイドみたいなやつです。 良かった事ブレイドの抽選要素で、プレイヤー毎

          ストレス、ストレス、ストレス――ゲームの旅:ゼノブレイド2

          ドキュメンタリー映画の旅:東京クルド

          https://t.co/T1HWwX8sNZ 東京近郊に暮らすクルド人の若者2人の、ままならない青春。遠い話と思って見始めて、彼らの「普通の若者っぷり」に目が覚めた。バックボーンは違うけど、違っても、佇まいに日本に生まれた若者と差はなくて。彼らのことがぐっと身近に引き寄せられる感覚。 友達にいてもおかしくない気がしたんだよ。音楽も聴くし、下ネタも言うし、そういうところまで含めて普通というか。 きっと彼らのような人たちの事は、今ならwebの記事で触れる機会は全然ある。だ

          ドキュメンタリー映画の旅:東京クルド

          (ネタバレあり)新しい映画の旅:EUREKA/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション

          私は2010年代には平均すると週に10本弱のアニメを見ていて、あるクールで放送された全作品の1話見たりみたいな事をしたりもしました。そのようにアニメ視聴にはまり込むきっかけになったのは、15年前に「交響詩篇エウレカセブン」を見たことでした。そしてその新たな劇場版シリーズの最終作が今日公開されたので、ある種自分に決着をつけるような気持ちで、見てきました。 免責事項:この記事はネタバレについての考慮を行いません 見てから読むのが良いかなと思います。よろしくおねがいします。

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          (ネタバレあり)予告編ではわからない、折り重なる閉塞感――新しい映画の旅:茜色に焼かれる

          今週のムービーウォッチメンの対象作品だったので、先んじて見てきました(5月にアトロクを聴き始めてから、先に見れたのは初)。 予告編から推測が難しい内容をネタバレの対象とみなすならば、本作はネタバレ要素が多い作品と感じています。なのでTwitterに書くのでなくこちらにまとめます。 TL; DR・ものすごい閉塞感とストレスの話 ・悪役の露悪感がきつい(男性に偏っている) ・いじめ描写でフラッシュバックに近い事が起きた 閉塞感の話ムービーウォッチメンの対象になる前にも予告編

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          (ネタバレあり)新しい映画の旅:シン・エヴァンゲリオン劇場版

          この冒頭部分に意味のあることを書くとtwitterとかに貼った時に表示されちゃうから適当にお茶を濁しますよ! 免責事項:この記事はネタバレについての考慮を行いません よろしくお願いいたします。 見た時の状態・初日の午前中に鑑賞(初回ではない)。 ・TVシリーズからほぼリアルタイムに初見。 ・前日に旧劇場版を見ました。 ・新劇場版の3作は1月に金曜ロードショーで放送された時に見ましたが、仕事をしながらだったので集中して見られていません。 序盤:生きる人々冒頭のパリでのス

          (ネタバレあり)新しい映画の旅:シン・エヴァンゲリオン劇場版