看護師を目指す利点②/看護師はいつでもどこでも働ける

①看護師はどこでも働ける。
②ほぼ同じ給与水準で働ける。
③様々な働き方ができる。

 現状と今後数十年に限れば、看護師の需要が下がることはなく、慢性的な人材不足は続くだろう。ある程度の人口がいる都市なら間違いなく、田舎であっても選ばなければ働き口がない状況はあり得ない。
 自分が過去看護師資格を取る前に、職探しをした際の状況を踏まえて話したい。学歴は高卒で、年はその当時26歳、公務員を退職したが公務員は雇用保険未加入のため、失職した際の手当や教育支援制度など受けることが出来ない。もちろん、一部の人間には器用に状況に関係なく高収入を得る能力を持つ人はいると思うが自分はそうじゃなかった。学もなく、公務員は安定、という親からの固定概念をまだ持っていた程度の頭でっかちだった。求人はネットを使ったが、何のスキルもない自分がその時選んだのは、交通警備員の仕事だった。待遇は日中8時間労働で8000円。日給制で、他手当なし。当時は社会保険未加入であったため、国民健康保険に自分で加入しに行った。それまで公務員で、年金や健康保険のことなど税金程度にしか考えていなかった世間知らずで未熟な自分にとって、今思えばいい経験だったのかもしれない。
 今、看護師としての経験年数6年で、転職活動中だが、その求人と待遇は当たり前だが当時の比じゃない。看護師という職業の特性上様々な働き方がある。
 まず病院勤務常勤。大体が2交代で、9時から5時の日勤、5時から9時の夜勤業務に従事し、夜勤が月4回から6回くらい。夜勤手当は月に1万2千円から1万8千円くらいが相場。多分、資格取り立ての人はこの勤務形態で雇われて経験を積むところから始まるのがほとんだろう。年収は420−500万くらい(間の差は夜勤の回数や地域、領域とか経営状況などが要因で変わる)だと思う。利点は出世の優先順位が高いこと。病棟看護師における主戦力となるため発言力もある。得られる経験値も日中夜間と実践できるため高い。欠点は何よりも健康障害が挙げられる。日勤と夜勤という不規則な時間、またシフト制であるため曜日もバラバラ。夜勤の仮眠時間など2−3時間しかないし、明けで帰ってどのくらいの睡眠が取れるのか、質が得られるのか。食事も不規則になりがち。自分たちが患者に指導する内容が自分たちが実践できないという矛盾がある。ただ、周囲の意見を聞くと、夜勤があることで息抜きになる、手当が優先される、明けで遊びに行きたい、など様々あり、一概には言えないのか、と思う。
 次に病院での日勤常勤。本当に給料が安い。信じられない水準で。いかに病院が夜勤者を求めているのかがわかる。看護師の給与が年数で上がらない特性を踏まえ、10年プレイヤーでも日勤のみだと手取り20万前後。求人サイトの記載を見れば分かる。病院求人記載にある想定年収500万にほぼほぼ夜勤手当月4回程度、資格手当?(看護師募集しているのだから看護師免許を持っているのが当たり前なのに手当てにしていることが不適切だと思った。基本給に入れると賞与の計算に影響があるからだと思うが)、他手当込みとある。自分の勤めている病院での通常夜勤5−6回の明細は手取り25万円くらい、日勤のみの月は19万円だった。働いている中で結婚妊娠した看護師がこの状況となりがちである。あえて利点を挙げるなら、それまでのキャリアを保持できる、病棟での地位を保持できる、病院の福利厚生を利用できる、くらいだと思う。
 夜勤専従。給与がとにかく高い。一夜勤非常勤なら3万5000円ー4万円くらいが相場。自分は当直夜勤をしているが、特養での当直、よくいう寝当直で2万4千円。何もしないでいるだけでその給与。欠点は、夜戦では出世できない。メインプレイヤーになれない。発言力は得られないし、受け持ちの症例経験も発表の機会もない、委員会やリーダー業務、プリセプターも出来ない。つまり、ある程度実力がついてバーンアウトした看護師なら良いと思う。
 訪問看護。日勤ででき、給与も高い。オンコールさえ受け入れることができればかなり条件はいい。欠点は規模の大きいところは少なく、立場の上昇は難しい。
 他、派遣での単発バイト、保育園、老人ホームなど様々ある。他の医療職と比較しても勤務帯、領域の広さから求人の数は圧倒的に多い。やりたいこと、ではなく生きるために必要なこと、の視点で考えるならば、看護師免許が他の資格と比較しても突出していると考える。
 以降はちなみにであるが、コスト面でも安い。自分は准看護学校、正看護学校、学費合計550万円位だが、自費で全くお金を出さないで資格をとった(色々制約があって厄介だが)。
 看護師は昇給率が他の医療職と比較して低い。PT、OT、ST、OVなどリハ職が上記の看護師のメリットは薄いものの、昇給率が看護師よりも良く、長く勤める状況が確定しているのならばそちらの方が一長あるかも。
 東洋医学系は別。平均給与は額面調査上は低いが、開業権を持ち、成功したら大きい。ハイリスクハイリターンの資格。
 仕事において不安や不満を持つ人へ、この記事が参考になったら幸いです。

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