#3 Media Studies)Quine実践

Quineとは

ソースコード。実行するとそのソースコード自分自身と全く同じ文字列を出力する。

各言語でプログラマが暇つぶしに作ったものがwebのあちこちに転がっている。
今回,PythonのQuineを書いては実行し感想を書く,を繰り返してみた。


仕組みも意味も意義もわかっていない状態からスタート。 


_='_=%r;print(_%%_)';print(_%_)
__ = '__ = %r; print(__%%__)'

# 僕がこれを書いて実行することで,書いたことがそのまま書かれるという結果が生じる。コードを書いて実行することは欲求の営みだ。僕はこれを書いて実行するとき僕の欲求はどうなってるのか。


love='love=%r;print(love%%love)';print(love%love)

# 仕組みがわからないまま書いて実行する営みはワクワクを伴った。


love='love=%r;print(love%%love)';print(love%love)

# 同じコードをもう一つ書いてみた。これからこの営み全てがコンピュータによって外在的に模倣されることを思うとおかしく感じた。


love='love=%r;print(love%%love)';print(love%love)

# コピー&ペーストして同じコードを足して実行した。当たり前だと思いながらやっていた。同時に,これはこのプロセス自体何かを問われているというか,試されているようなかんじがするという意味でメタな営みみ思われた。例えるならばRPGゲームでセーブデータを壊す敵キャラクターに対する感想に似ている。


level_of_violence='level_of_violence=%r;print(level_of_violence%%level_of_violence)';print(level_of_violence%level_of_violence)

# コピー&ペーストして名前を書き換え実行した。何も感じるところのない作業だった。


level_of_violence='level_of_violence=%r;print(level_of_violence%%level_of_violence)';print(level_of_violence%level_of_violence)

# 手打ちで同じコードを書いて実行した。やはり少し面白い。食指がうごく思いで,実行する手も速かった(上記比)。このコード或いは言語或いは実行環境は体験自体を記録しているのではないか,という考えがよぎった。


One_of_my_center_interests_is_to_externalize_human_senses_with_technology='One_of_my_center_interests_is_to_externalize_human_senses_with_technology=%r;print(One_of_my_center_interests_is_to_externalize_human_senses_with_technology';print(One_of_my_center_interests_is_to_externalize_human_senses_with_technology%One_of_my_center_interests_is_to_externalize_human_senses_with_technology)

# いじれる部分に文を入れて書いて実行した。何回も言わなくちゃいけないんだなと思った。反復することで自己暗示のような内面に反響するような効果があった。そしてその行為はコードを完成させて実行しなければという思いに少し突き動かされていた。実行すると記述ミスにより最後のかっこが抜けていた。足さないと,と思いすぐ書き足して実行した。よくよく確認したらコードの意味が少しわかった。

おわりに

_='_=%r;print(_%%_)';print(_%_)

不思議だなあ。全部詰まってる。ただならぬ文字メディア。しかしながら文字であるに過ぎないんだなあ。実行するとは何なんだろう。


Web上5秒できるので書いてみると何か感じるかもしれません。 ↓


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