愚痴りたいし,文句も言いたいひとのセルフコーチング/7つの習慣セルフコーチング
愚痴をこぼしたい。
文句言いたい。
わかります。
僕も愚痴りたいし,文句も言いたいです。
文句言ってるとなんとなく自分だけ特別優秀なんじゃないかという気持ちになるからです。
物事は多面的で,二律背反の原則をどこかに持っていますから,そりゃぁワタシからみたらうまくいってないこと,問題点,課題点は山ほど出てくるのはあたりまえです。
でも,なんとかしたくてもワタシのチカラではどうにもならない。ワタシだったらもっとこうしてやるのに!なんでそれをどうにかできる連中はやらないんだ!
と思います。
でも,「7つの習慣」とか世にある自己啓発本とか,なんかすごそうな本などを読んでいると,「愚痴」も「文句」も言っても仕方ないから,建設的に前向きに,自分ができることをやるだけじゃないか。
と書いてある。
そりゃそうだけれど,目の前で困っているひとがいて,今すぐなんとかする方法があるならまわりくどく,自分の影響力を高めて,物事の見方を変えて,なんてやってる暇ないよ。
いちばん良い方法で,いちばん効果が高いヤツで,一気に直線突破したいでしょ。
やれるポストのやつがエイヤッってやったらいいじゃないの。僕がカレならもうとっくにやってますよ!
と。
言いたいじゃないですか。
で。
僕はたぶんそれでいいのだろうなぁと思うのです。
あ。いや。
結論はもちろん建設的に考えて,今自分にないものを嘆くよりも,今持っているものをどう駆使していくか。自分にできることをやるほかないですよ。
というところに落ち着くのは変わらないです。
たぶんそれでいいのだろうなぁ,というのは
愚痴をこぼしたり,文句を言いたくなったり,つい言ってしまったり,そういうことはあるだろうなぁということです。
そういう自分もいて当たり前なのかなということです。
そういう気持ちを知って,目を逸らすことなく受け入れて,ああ自分はそんなふうに感じているのだと改めて理解することはとっても大事なことだと思うのです。
そしてその矛先を意識して変えてやる。
変えると言っても,無理矢理自分の気持ちを抑え込んだり,本当は自分の気持ちはもっと建設的なものだと思い込もうとしたり,大丈夫大丈夫とポジティブシンキングに置き換えれば良いということではなくって,自分の感情を分析することで自然にベクトルを変えてやるということです。
分析というと,なんかものすごい難しいことなんじゃね?と感じるかもしれません。
そんなことはありません。
わからないことを自身へ問いかけることで,ワタシの中のワタシはそのコタエを探しにいってくれますから,ただ問いかけること,とりわけ「ワタシのその感情が何を意味するのか」を問うことで,その感情の分析に焦点が移ります。
そのコタエがすぐに見つかるかどうかはさておいて,問いかけることでベクトルを変えてやるのです。とりあえずそれで十分。
コーチング技法において「空白の原則」と呼ばれる原則があります。
脳は,問いに応えずにはいられないというのです。
ひとの脳は「空白」を嫌うという性質があって,問われれば自動的にそのコタエを探し続けるのです。空白を埋めずにはいられないんですね。
たとえば
散歩してたら急にコタエが空から降ってくることありますよね。ちょっと前に「あれ,なんだっけ,あれ。」なんて言って疑問を持ったままコタエに行き着くことなくそのときはそれで忘れてしまったような出来事。あるとき,急にそのコタエが何の前触れもなく降りてくるなんてことありますよね。
あるいは
急に点と点がつながっちゃうことありますよね。
全然関係ないと思っていた二つのことが,それぞれ別の場所で理解していたはずの何かと何かが,不意にリンクする瞬間とか。
コーチングでは普段視界が開けない場所に焦点をあてます。そのために視点をずらすための問いかけを用います。盲目になっているクライエントの視点を少し自由に解放してやるのです。
同じ事をセルフコーチングでも意識することが―良い結果になるかもしれないし,悪い結果になるかもしれない,それはやってみないとわからないところがありますが―とっても大切です。
「新たな視点」「異なるベクトル」に意識を向けてやることで,「愚痴りたい」「文句言いたい」は,どうあれ新たな局面を迎えることができるのです。
愚痴ってもいいし,文句言ってもいい。
でもそれだけじゃ足らないと感じるのなら,やってみる価値はあります。
サポートいただけると燃えます。サポートしすぎると燃え尽きてしまうので,ほどほどにしてください。