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世界を見るレンズの倍率

僕らが自分たちの住む世界を、何かしらのレンズを通して見ている。それが能動的にしろ受動的にしろ、人それぞれにレンズが確実に存在していると思う。

顕微鏡とか双眼鏡みたいな感じ。そして、そこにレンズがあるということは、倍率という概念も存在する。

世界を見るレンズの倍率が高い時は、目の前のことにフォーカスしている時が多い。家事、育児、仕事、勉強なんかをしている時は、倍率が高くなっている時。色々な日々の出来事に対応するためには倍率を高める必要がある反面、それらの出来事に一喜一憂しやすくやるのも倍率が高いときの特徴だと思う。

反面、低い倍率で世界を見るときは視野が広がる。自分の生活を大きく、広い画で見ることができる。俯瞰という言い方もできる。視野を広げれば、自分の住む世界や置かれている状況をひとつの点として見れるし、長期的な感覚で今起きていることを捉えられる。

自分が世界を見る時の倍率を上げたり下げたり。この塩梅が大事だなあ、と最近考えるようになりました。

なんかね、日々子育てだ、仕事だってバタバタしていると、窮屈になってくるんですよ。そんな窮屈さを感じながらも毎日を忙しく過ごしていると1週間なんてあっという間。1年なんて瞬く間に過ぎていく。

そんな窮屈感のある日常は、倍率が高めなんだと思うんです。目の前のことをこなしていくので精一杯。そして目先のことで一喜一憂。まあ、これが日常なのは当たり前です。皆そうなんだから。

でも、そんな毎日のなかに倍率を下げる時間を作りたいんです。自分を俯瞰する時間。自分は世界のサイズから見たらものすごくちっぽけな存在で、日常のゴタゴタなんて地球の片隅で起こったとっても小さなことなんだ、と再確認したいんです。

変な話ですけど、海なんかに行くと倍率がぐっと下がる気がします。海が広大だから、自分の存在の小ささに気が付けるんでしょう。広大な自然を目の前にすると、自分が抱えていた悩みがどうでもよく思えてきた、なんて経験はけっこうよくあると思います。

それを海とか山とかの自然のある場所に行かずに感じたい。

ということで、300歩くらい引いたところから見える景色について考えるわけです。僕が特に好きなのは、今から5年後の自分について考えること。5年後の自分はどんな状況なのか、なんとなく考えてみるんです。別に5年後に自分がこうなっていたいという明確な映像を見たいわけじゃないです。大事なのは、今自分が悩んでいたり感じているネガティブな感情は、5年後には忘れているという事実を感じれらたらそれでいいんです。

そんな倍率の低い瞬間を日常に差し込んでいけば、生きていくのが少し楽になるんじゃないかな、というのが僕の最近の考えです。

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