創作集団こるびたる(仮)

人物のイラストを中心に。Procreate、Adobe Draw/Sketch/Fre…

創作集団こるびたる(仮)

人物のイラストを中心に。Procreate、Adobe Draw/Sketch/Frescoあたりで描いています。最近は文章ものもぼちぼちと。

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唯一のまことの玉

*  ある玉細工師がいた。いつも男の装(ナリ)をしていたので誰も女とは気づかなかった。たいそう美しい男だった。町ではうすみどりの洒落た服と帽子で女たちの吐息をさ…

印象025:奏楽(習作)

風物040:入梅。

風物039:森の深いところで。

落書019:無彩色的習作。

2019秋南京歴史紀行超初心者編(with台風と黒猫)その4

南京で「羅小黒戦記」を見る。これまでのあらすじ:  池袋で見た中国発の黒猫アニメ「羅小黒戦記」に嵌まってしまったのに追加のチケットが売り切れで、すっかり黒猫ロス…

2019秋南京歴史紀行超初心者編(with台風と黒猫)その3

六朝博物館:  今回の旅行の第一の目的は、六朝時代の遺構の発掘現場の上に建てられた六朝博物館で、博物館には遺跡がそのまま保存され、見ることができるという。その他…

試作005:草木の人(2)

試作004:草木の人(1)

印象024:無国籍アジアン(習作)

2019秋南京歴史紀行超初心者編(with台風と黒猫)その2

印象断片: 空の上の印象 台風ハギビス氏が関東目指してまっしぐらに進んで来るので、パッキングもそこそこに、ベランダの排水口を掃除し、網戸を外し、サッシの隙間にボ…

2019秋南京歴史紀行超初心者編(with台風と黒猫)その1

 7月の末に、上野の東京国立博物館で開催されていた三国志展を見た。横山光輝の漫画やNHKの人形劇にも目配りした取り扱い範囲の幅広さ、フォトジェニックな展示デザイン…

風物038:星々とスイマたち。

風物037:雨の夜。

落書018:生える。

風物036:秋の刺客(仮)

唯一のまことの玉

唯一のまことの玉



 ある玉細工師がいた。いつも男の装(ナリ)をしていたので誰も女とは気づかなかった。たいそう美しい男だった。町ではうすみどりの洒落た服と帽子で女たちの吐息をさそう伊達男。いつも女と寝、男とは決して寝なかった。
 かれはみどりの瞳をもっていた。おお、勿論それはまことの色だった。どんな草木にもあの色は宿るまい、神の色、ヴァルダナ湖の水面の色だ。だがかれは詐欺師だった。まことの玉をかくし、売られる石

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2019秋南京歴史紀行超初心者編(with台風と黒猫)その4

2019秋南京歴史紀行超初心者編(with台風と黒猫)その4

南京で「羅小黒戦記」を見る。これまでのあらすじ:

 池袋で見た中国発の黒猫アニメ「羅小黒戦記」に嵌まってしまったのに追加のチケットが売り切れで、すっかり黒猫ロスになってしまったマキノさんは、たまたま南京旅行の予定があるのをいいことに、まだ上映中の中国本土で映画を見ることを企てました。中国の映画検索アプリで調べてみると、何と宿の向かいのシネコンで上映している様子。マキノさんは、無事、黒猫映画を見る

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2019秋南京歴史紀行超初心者編(with台風と黒猫)その3

2019秋南京歴史紀行超初心者編(with台風と黒猫)その3

六朝博物館:
 今回の旅行の第一の目的は、六朝時代の遺構の発掘現場の上に建てられた六朝博物館で、博物館には遺跡がそのまま保存され、見ることができるという。その他の事前情報としては、博物館の建物はI.M.ペイ設計事務所の手になるものであること、そして、三国志展の度肝を抜かれた矢の展示のオリジナルらしいという噂。
 ひょっとすると、ビジュアルを頑張りすぎて展示はそれほど充実していないのではないかという

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2019秋南京歴史紀行超初心者編(with台風と黒猫)その2

2019秋南京歴史紀行超初心者編(with台風と黒猫)その2

印象断片:
空の上の印象 台風ハギビス氏が関東目指してまっしぐらに進んで来るので、パッキングもそこそこに、ベランダの排水口を掃除し、網戸を外し、サッシの隙間にボロ布を突っ込んでから家を出た。もっとも、東京東部低地帯にある我が家のあたりは、荒川が決壊したら3メートル以上浸水することになっているので、心配しても仕方ない。

 飛行機に乗ってしまえば、台風の影響は、ちょっとした乱気流でゆっさゆっさ揺られ

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2019秋南京歴史紀行超初心者編(with台風と黒猫)その1

2019秋南京歴史紀行超初心者編(with台風と黒猫)その1

 7月の末に、上野の東京国立博物館で開催されていた三国志展を見た。横山光輝の漫画やNHKの人形劇にも目配りした取り扱い範囲の幅広さ、フォトジェニックな展示デザイン、日本では珍しい写真撮り放題の太っ腹ぶりなど、特筆すべき点は多々あったけれども、やはり素晴らしかったのは、中国各地の博物館から集められた展示品の質の高さ、そしてその圧倒的な物量だった。

 中国にはこんなに沢山の超一級の文物が存在するのか

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