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春の深宇宙

天体撮影を本格趣味にしている方々にとって、春の夜空は「銀河祭り」と呼ぶくらい沢山の銀河が観測されるそうです。

春の夜空の方向は、地球が存在している銀河系の腕(渦巻き)の密度が低く、銀河系外のかなり遠くまでの深宇宙が見渡せるからということらしいです。

特に乙女座、獅子座、髪の毛座に囲まれた辺りの深宇宙には「銀河群」と呼ばれるくらい多くの銀河(星ではないです)が見えるそうです。

ま、しょせんは私が持っている500mLペットボトルサイズの望遠鏡では殆ど見えないことは分かってましたが、一応撮影に挑戦してみました。

確かに、楕円、円形状のもやっとした星ではないものが沢山写ってます。
写っている数は大したことないのですが、実際この方向には2000個くらいの銀河があるそうです。
何度も繰り返しますが、星ではなく「銀河」、大星雲が2千個ですから。

距離はおよそ5900万光年、光の速度で飛んでも5900万年かかります。つまり、上の写真に写っている銀河達は5900万年前の姿になるわけで・・・。
逆に、あちらの銀河のどこかに人間と似たような生命がいて、同じように銀河系(地球が存在)を見ているとしたら、そして仮に地球が観察できるとしたらそれは5900万年前の地球の姿なわけで。

メキシコのユカタン半島に巨大隕石が衝突し、恐竜たちが絶滅したと言われているのが6600万年前ですから、地球が見えたとしてもイマイチかもしれません。


次は髪の毛座の渦巻き銀河。
髪の毛座の方向にありますが乙女座銀河団に属する銀河なので、距離も同じ5900万光年です。画像右側の少し下にも細長い銀河が微かに写ってますね。



こちらは「獅子座のトリオ」と呼ばれている3個の渦巻き銀河。

地球から約3500万光年の距離。見えているのは3500万年前の姿です。


最後はおおぐま座の渦巻き銀河(画像右上)と葉巻銀河(画像左下)。
渦巻き銀河は私たちのいる銀河系とほぼ同じ大きさ。地球から1200万光年の距離でこの中に2500億個の星があるそうです。

3時間くらいかけてやっと4枚程度。
花や風景とは異なり撮影には根気が必要ですが、宇宙の大きさを図鑑ではなく自身で直接感じることが出来るところがいいですね。





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