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ふきとりクレンジングは良くない!?【おススメランキング付き】

突然ですが、みなさんは時期によって使用するスキンケアアイテムを変えることはありませんか?
私の場合、忘年会・新年会シーズンに突入すると出番が増えるスキンケアアイテムがあります。その名も『ふきとりクレンジング』。
帰りが遅くなったときのクレンジングほど面倒なものはないですよね(全力で同意を求めています)。

以前、クレンジングのタイミングは帰宅後すぐにとまとめたこともあり、何があっても帰宅後にメイクを落としたい気持ちはあるものの、お酒の力も加わり動くのが億劫になることもしばしば・・・。
そんなときに大活躍しているのが、ふきとりタイプのクレンジングです。

クレンジングのタイミングに関して知りたい方は、以下をご参照ください。

そんなとてもありがたいふきとりクレンジングですが、使用時に唯一気になってしまうのがコットンと肌の摩擦です。
商品(処方)によって違いはあるものの、使用する度に肌を擦らない、でもメイクはしっかりと落とすということを考えずにはいられない(酔いも冷めそうな)思考必須スキンケアになっています。

今回は『もしかしてふきとりクレンジングって肌に良くない?』と一度でも思ったことのある方のために調査を行いました。
また、市場のふきとりクレンジング商品を集め、独自のふきとりクレンジングランキングもまとめています。ぜひ最後までお付き合いください。


ふきとりクレンジングは『肌に良くない』のか

まず、肌への摩擦についてどんな認識があるのでしょうか。
インターネットやSNS上では、『摩擦は悪!』『摩擦すると肌が汚くなる』という声が多く確認できました。
中には、『ふきとりクレンジング=摩擦は永遠の課題』という声もあり、私のように摩擦を気にする人もいることがわかりました。

摩擦と皮膚

それでは、摩擦がどんな影響を皮膚に与えるのかを研究論文を用いながら説明していきます。

1.バリア機能への影響

摩擦によって皮膚がダメージを受けることは、前述の調査からも多くの方が認識しています。その中でも、バリア機能が喪失することのメカニズムは最近まで解明されていませんでした。

2020年、東北大学の研究グループによって、摩擦によりバリア機能が喪失するメカニズムが明らかとなりました¹⁾。

そのメカニズムは以下です。

①皮膚が摩擦によって変形し、ひずみが生じる。
 摩擦力が増すとひずみが増す。
②摩擦が加わった皮膚では角化細胞が摩擦方向に縮んで変形する。
③角化細胞のひずみは時間とともに蓄積。
 角質層内に微小な間隔が形成され、バリア機能が低下する。
④表皮細胞にある角化細胞は自己修復が出来ずひずみとして蓄積される。
 ゆえに、バリア機能の脆弱化は時間とともに増加する。

この研究結果を読み解くと、摩擦で皮膚がダメージを受けると(特にバリア機能の喪失が起こると)、ターンオーバーが整うまでの間は皮膚を守る役割であるバリア機能が働かないということになります。

つまり、摩擦によってバリア機能が働かなくなり、水分は蒸発していくのでうるおいが保たれなくなります。
この文章を読んだだけでも、肌に良くないことであるのは容易に想像が出来ますね。

2.エイジングトラブル

さらに、最新の研究では、日常の摩擦により過敏性が高まり、エイジングを促進するメカニズムも発見されました²⁾。
この研究では、摩擦の強弱により皮膚の刺激に対する感受性が高まるので、敏感になることを示唆しただけではなく、シワやたるみに影響することが知られている基底膜タンパク質※が減少することを確認しました。
※基底膜タンパク質:4型コラーゲン、7型コラーゲン

図1:摩擦による基底膜コラーゲンの変化
参考:日常の継続的な摩擦刺激が皮膚の敏感性を高め老化を促進するメカニズムを発見²⁾より抜粋

以上の研究結果をまとめると、摩擦により、
・バリア機能が働かなくなり、うるおい機能が低下
・感受性が高くなり、敏感な状態。トラブルが起こりやすくなる
・基底膜タンパク質が減少し、シワやたるみなどのエイジングトラブルが起こりやすくなる
という3つの可能性があることがわかりました。

ここまで読むと『つまり、ふきとりクレンジングは使わない方が良いの?』と心配になった方もいらっしゃると思います。
みなさんに正しい情報をお届けしないと気がすまないCOCOlibraryとしては、中途半端に終わらせるわけにはいきません。
市場にある商品を口コミサイトやSNSなどから幅広く検索し、ふきとりクレンジングは肌に刺激を与えるのかを調査してみることにしました。

ランキングでまとめていますので、ぜひご参考にしてください。

【検証】おススメのふきとりクレンジングは?

今回の検証では、摩擦力だけではなく、クレンジングとして重要な要素であるメイクを落とす力についても実験しました。

<対象商品>
価格帯:700円台~6,000円台
販売経路:ドラッグストア、通信販売、デパートなど
商品数:合計15商品

選定された15商品

1.摩擦力

<測定方法>
1.コットンに検体を同量染み込ませる。
2.1の上に、人工皮革で包んだ重りを同じ距離・同じ時間で滑らせる。
3.平均値を測定値とする。
<評価>
上記の測定値を基に5段階で評価。

ー 摩擦力が低い商品はどれ?

摩擦力が最も低かった商品は…
キュレル 潤浸保湿 乳液ケアメイク落としです。

厚みのある乳液状のテクスチャーが人工皮革とコットンの上を軽く滑っているのが印象的でした。
クレンジングの際には、肌とコットンの間でクッションとなり、摩擦力が低くなることが容易に想像できます。
『摩擦は絶対したくない!』という方は、ぜひご参考にしてみてください。

2.クレンジング力

<測定方法>
1.人工皮膚に同量のファンデーションを塗布。
2.同量の検体を含んだコットンで同じ時間・同じ力加減・同じ回数で拭き取る。
<評価>
上記の結果を5段階で評価。
細部までにきれいに落ちたものを5点、ほぼ落ちていないものを1点、のように評価した。

クレンジング力を比較してみると、以下の写真のように明らかな差が出ました。
ふきとりクレンジングは少し落ちが物足りないな、と思っていた方はぜひ参考にしてみてください。

左:クレンジング力5点のもの(落ちが良いもの)
右:クレンジング力1点のもの(落ちが悪いもの)

ー クレンジング力が高い商品はどれ?

今回、クレンジング力が最も高かった商品は…
アルブラン クラリファイイング リリーサーです。

ふきとりクレンジングはメイク落ちがイマイチ・・・
と思っている方がいれば、ぜひ参考にしてみてください。

💎COCO.library調べ:おススメクレンジングTOP3💎

1位:アルブラン クラリファイイング リリーサー

摩擦力:★★★★
クレンジング力:★★★★★
メーカー推奨価格:3,080円/180ml

                      

オイル層とローション層を振って使うタイプで、摩擦が少ないという評価になりました。
クレンジング力はダントツで高く、拭き取り回数が少なくてもほぼ落ちていました。

2位:ライゼ ジェントル バイオクレンジングウォーター

摩擦力:★★★★★
クレンジング力:★★★★
メーカー推奨価格:3,410円/143ml

とろみのあるテクスチャーが影響しているのか、摩擦が少ないという評価になりました。
腕でクレンジング力の予備試験を行った際、摩擦のないつるつる感が心地良く、被験者から『おぉ』と感嘆の声が漏れたのが印象的でした。
クレンジング力も高く、5回擦るときれいに取りのぞけました。

3位:VT CICAマイルドクレンジングウォーター

摩擦力:★★★★
クレンジング力:★★★★
メーカー推奨価格:3,200円(参考)/500ml

大人気のCICA(ツボクサエキス)を配合したクレンジングで、摩擦が少ないという評価になりました。
クレンジング力も高く、拭き取り回数が少なくてもメイク落ちが良かったです。

COCOlibraryオリジナルのランキングはいかがでしたか?
ぜひ商品選択の参考にしてください。

今回は摩擦+クレンジング力という点に着目し、検証を行いました。
摩擦のことを調べれば調べるほど、普段のスキンケア方法がとても重要だということがわかり、他のスキンケアの使い方もモノサシを当てたくなったことは言うまでもありません。

私のように普段のスキンケアで疑問に思っていることをお持ちの方は、ぜひコメントでお知らせください。
COCOlibraryが真面目に検証いたします。

(執筆:甲斐)

参考)

  1. 病原菌・ウイルスが皮膚を介して感染するリスクに警鐘,東北大学,プレスリリース

  2. 日常の継続的な摩擦刺激が皮膚の敏感性を高め老化を促進するメカニズムを発見,株式会社ファンケル,プレスリリース

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