【短編エッセイ第３弾】初対面のイケメンと、出会って60分後にキス？

あら、一人で飲んでいるのかしら、
このイケメン、、、

誰かを待つ様子なく、
テラスで静かにワイングラスを傾ける
私好みのイケメンを発見（所要0.1秒）

オペラ座近くのおしゃれなテラスにて。

グレーがかった髪は短く、
すらりと背が高く、細身、
ほどよく日焼けした肌
紺色の長袖シャツとデニム、白スニーカー。

脚が長く、ハイチェアにごく軽く
腰掛けている様子が
大人の雰囲気でカッコイイ、、、

(あとから訊いたところ45歳、独身、結婚歴なし、彼女なし。）

「何を飲んでいるんですか？」
（これ、誰にでも使える、オススメの人たらしフレーズ）

イケメン：ロゼだよ

この、返事をしてくれたときの様子で歓迎なのかどうかを計測。

いい具合だったので
「あ、じゃあ、ここにしようかしら、、、
お隣に座ってもよろしいですか？」

ひとつ椅子を空けて隣のテーブルに陣取る

（ハイチェアは好みじゃないけれど、イケメンの隣は好き）
「もちろん、どうぞ。」なんでそんなこと確認するの？という怪訝な表情。

ええっと、何を飲もうかなぁ・・・
Gewurtztraminerありますか？
ないですか・・・

じゃあシャンパーニュで！

シャンパーニュが運ばれてきたので、
乾杯、とアイコンタクトすると
まんざらでもない様子。

「このあたりにお住まいなんですか？」
と世間話をはじめ、
少しずつ少しずつ距離を詰める私。

さりげなく、
人を待っているのか、
特定の相手はいるのか、をリサーチしつつ。
話し始めて１時間くらい経つ、ほどよい頃合いを見計らって、

じっと目を見ながら、
「キス、してもいい？」と訊いてみる

フランス流あいさつ、ビズ（ほっぺ）をくっつけるやつ・・・
もキスっちゃあキスだし、
同じ言い方なのです。

そっと顔を近づけていって、
どんなキスしてくるのかを確認・・・

まぁ、ガツガツくるタイプの男性なら、
けっこうがっつりキス
もありえる場面だった。

ま、相手の出方を伺います。

そぉっと、
唇と唇をチュっと重ねるだけのキス。

あぁ、、、なんてロマンチックなんでしょう
やっぱり、はじめてのキスが
一番ロマンチックなんじゃないですか？

「こんな風に積極的にアプローチされたことがないから
警戒してしまう・・・」
と心境を伝えてくれた彼。

そらそーだわね、、、うふふ💖😍

会話の流れで
私の出会い系アプリのプロフィールを見せたら
「こういう、ラグジュアリーな場所の写真ばかりだと、
えらい金のかかる女だな、
ってことでたぶんLikeしないと思う・・・
そういうの、ついていけないから。」
と、えらく正直な感想を聞かせてくれた

そう言った割には
彼は昼ごはんからそこで食べて飲んで、長居したらしく、
お会計が50EURだった
テラスで消費するにはちょっとした額、、、

節約命、じゃないところは好みだ

私はシャンパーニュとノンアルコールの
カクテルで合計19EUR、

自分でお支払いして、メトロまで二人で腕を組んで歩いた。

ハイチェアに座っていたから
わからなかったけど、
君は背が小さいね。

あなたは180cmくらい？
うん、そうだよ
じゃあキスがしにくいね、首が痛くなるわ

あ、でもハゲても私にはわかんない、
って利点かもね

あはは

そうそう、ちょいハゲと思われるけど、
この頭頂部はハゲじゃなくて！
ここだけ金髪なんだよ、、、
などと笑いながら和やかに歩いた🤣

「じゃあ、またパリに来ることがあったら
連絡するね」
と言ったら

また唇に優しくチュっとキスしてくれて、
さわやかなお別れ。

さて、再会する日は訪れるのでしょうか？

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▼フランスてるちゃん経歴
米国留学、フランスMBAを経て外資系コンサル業界にて15年勤務。仕事中心の生活に絶望して東京脱出を決意、2020年夏よりフランス在住。前職手取り28万円だったのに、今は1時間10万円以上のお仕事を中心に、のんびり生活を満喫中。
ダーリンはフランス人、出会って20年だけどいまだに大好き♡自他共に認める人たらし、息するように人を好きになれるのが特技。あなただけのラグジュアリー旅をプロデュースします♡

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