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ボタニカルアート狂騒曲1

なんの気の迷いか、昨年の10月からボタニカルアート(植物細密画)を習い始めた。一応、それ系の大学は出ているが、絵は上手じゃないし、デッサンも不得意。はっきり言って我ながら才能がないと思う。ただ、絵を描くのは好きなので「好きこそものの上手なれ」と自分に言い聞かせつつ、続けて今に至る。

植物細密画といっても結局は絵を描くことなので、そんなに難しく考えなくてもいいと思っていたが、これがアタリでもあり、ハズレでもあった。基本はデッサンだし、とりあえずは花を見て描く日々なのだが、最初にやや驚いたのが「原寸」で描くということ。原寸とは文字通り、本当の花と同じサイズに描くということ。どうやって?と思っていたら、ディバイダーとかコンパスで大体のサイズを測るそうだ。

そうか〜それで用意する道具の中にコンパスがあったわけだ。なんでコンパスかな?と不思議だったのが、やっと納得した。

最初は描きやすい丸いものをモチーフにするということで、トマトがモデルに。私は生協で届いたトマトを何気なく持っていったのだが、それがつまづきの元。あまり形がよくなかったトマトのせいで、先生に「モデルにするものは、描いて美しい形を厳選するの」と言われた。それはトマトを描き終わるまで、いや描き終わった後も、ずっと言われ続けることになった。

そうこうしていたら次は彩色。透明水彩絵の具で色を塗るのだが、今まで透明水彩を濃い濃度で使ったことはなかった。いわゆる「いわさきちひろ」風にサラリと塗るのが、今までの透明水彩の私の概念。それが、ボタニカルの場合はある程度しっかり色を塗る。でも透明水彩というくらいで、下の色は上に塗り重ねても消えてしまうことはない。想像通り苦労した。

最終的には先生にかなり手を加えてもらい、やっと私のトマトは完成。いや〜精神的にも大変だった。それでも額に入れるとそれなりに見えたので、ちょっと驚き&少し満足。ただ、これから先のドタバタは、こんな程度ではすまないものだったのだ。(次回に続く)

こんな感じで、私のトマトは作品展の隅っこに展示された。下が先生酷評のトマト。確かに変てこな形。でもこれはこれで味があると思うけどな〜😁

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