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離脱症状って?その乗り越え方

抗うつ薬を飲んでいる人たちにつきまとう問題。
薬の減薬、そして断薬。

気持ちが安定して元気になったら「そろそろ薬をやめたいな」と思うときが来るはず(私はパキシルユーザーだった頃に10kg以上太ってしまったので、「早くやめたい」と思っていました)。

でも、減薬に挑戦したことのあるかたはわかるはず…。
そう。地獄の離脱症状。

人によってはほとんどそのような症状なく、すんなりやめられる人もいるようですが、多くのかたに何かしらかの離脱症状が起こっているのではないでしょうか。

今日はその「離脱症状」がどのようなものかを、私の体験からお話します。
もちろん個人差がありますから、この動画の内容が全てではないのでご注意ください。

離脱症状を怖がって「抗うつ薬を使わない!」「飲んでるフリをして捨てる!」みたいなことはだめですよ。
正しい減薬の道のりを辿れば薬を飲んでいてもちゃんとやめられる日が来ます。

どうしたら少しでも楽に離脱症状を乗り切れるか、この点についても私の体験談をお伝えします。

主な離脱症状の1つ目「シャンビリ」

もうシャンビリは有名ですね!有名なんです。
私は脳の中が数秒に1回ビリッとする感覚が起こったり、動いたタイミングなどに頭の中でシャンシャンというのかシャリシャリというのか、独特の音がする感覚がありました。起きてる間中ずっとです。
慣れてくると「はいはい、シャンビリシャンビリ」とスルーできるのですが、慣れるまでは絶妙に不快でした。

2つ目「中身が引っ張られる」

自分の中身が引っ張られるような感覚がしょっちゅうありました。
体が自分の意思に反して前にぐらっと倒れそうになる感覚というのでしょうか。
実際に倒れることはありませんでしたが、電車のホームに立つ時などは万が一倒れたら怖いと思い、いつも後ろに立っていました。
これは横になっていれば発生しませんでしたので、仕事中などによく感じていた症状です。

3つ目「肩こり」

抗うつ薬を使って和らげていた神経の緊張。
減薬したことによって神経の緊張を敏感に感じ取ってしまうのでしょうか。
普段よりも肩のコリやだるさが強かったです。

その他、一時的に不安症状が強くなったり、眠りが浅くなったりなどの症状も出ましたが、これらはこの後に触れる別の薬を使うことである程度解消できるかと思います。

このような、他人からはわからない・そしてなんとも説明のしにくい症状が続きます。
どのくらい続くかというのは、飲んでいた薬の種類や期間・量によって様々ですが、私はパキシルを20mgから15mg→10mgと減らしていく時に一番症状を強く感じていたように記憶しています。
トータル2ヶ月から3ヶ月ほどでしょうか。症状は最初が強く、次第に弱まっていきます。

ちなみに今サインバルタの減薬中ですが、60mg→40mg→30mgと減らしていく中で離脱症状はほとんどありません。
若干うつ症状が強まった感じはあります(減薬しているのでそれは当たり前ですね)。

では、この離脱症状をできるだけ楽に乗り越える方法を、私なりの見解でお伝えします。

まず、減薬に取り組む時は必ず主治医と相談しましょう。
減らしていく量や期間など、アドバイスをいただいてください。

タイミングですが、長期休みの少し前から挑戦するといいです。
なぜなら離脱症状が発生しても、お休み期間なら横になっていればOK。
薬を減らしてすぐにその日から症状が発生するのではなく、2・3日後から発生します。
それを計算して、休みに入ってからではなく休みに入る数日前から取り組むのです。

年末年始の休暇やゴールデンウィーク、夏季休暇など、それぞれ人によってゆっくりできる期間は異なるかと思います。
ご自身が、ずっと寝ていても大丈夫な期間前からのスタートが安心です。

次に、減薬により発生する不快症状を別の薬で散らすということ。
私は抗うつ薬を減薬する際に、安定剤の量を少し多めにもらっていました。
離脱症状が発生して体が辛いときには、安定剤を飲んで少しでも楽になるようにします。
主治医からは「本来は先に安定剤を減らして、断薬してから抗うつ薬を減薬するのがベター」と言われましたが、私には逆の順番にする方が合っていました。
ただ、この方法を使うと、抗うつ薬を無事に断薬しても、今度は安定剤の減薬の際に多少の離脱症状が発生するので、あまり声を大にしてオススメできる方法ではありません。
どうしても辛いときのひとつの手段であると考えていただけると嬉しいです。

以上、離脱症状について説明をさせていただきました。
大切なのは、焦らないこと。じっくり腰を据えて挑戦していかないと、何度も減らしては元の量に戻して…と、同じことの繰り返しになります。

今、私自身がサインバルタ減量中です。
つい自分の判断でどんどん量を減らしたくなるのですが、主治医の指示に従って少しずつ様子を見ながら減らしています。

せっかく寛解した状態が、また悪くなることのないよう、一緒にのんびりと減薬に取り組んでいきましょう。

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