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つなぐ、つなぎたい、つながる

わたしの住む近くにデュッセルドルフという町があります。そこには、日本企業も多く誘致されているため、ヨーロッパでも最大の日本人コミュニティができています。

なので、日本人学校も設立されています。

先日、その日本人学校の5年生生徒さんたちが、学校近くにある24時間型介護施設を3年ぶりに訪問し、高齢者の方々と交流する機会がありました。


わたしも、そこでお手伝いさせていただきました。


生徒さんたちは、「つなぎたい」(別称「つなぎ隊」)と呼ばれていて、ここに来る前、数か月にわたり、看護師資格を有するゆきこさんから、高齢者の方々と接する時の心構えや、認知症についての授業を受けたのだそうです。

車椅子に座る方にどう話しかけるか
車椅子に座っているときの視野は?
などなど

最初は、想定していたようには展開せず、機転を問われる場面もあったようですが、生徒さんたちは、高齢者の方々と風船遊びや、折り紙ですもうとり遊びをしながら大活躍。

とにかく、子ども達がやさしくて、さらりと気配りばりをする様子に、わたし達手伝いの者も、あたたかいものをいただきました。


さらには、日本語やドイツ語の歌も披露されて、楽しい雰囲気が広がっていきました。



そして、、、、


生徒さん達が、ドイツ語の歌をうたい始めるや、普段は一言も話さない女性が、一緒にうたいはじめたのでした。

澄んだ歌声と気持ちが、彼女の心の奥深くに届いたよう。


つながったんですね。


年をとって自由に動けなくなった人、ことばが話せなくなった人に対しても、


あなたは、だいじ!


という心で接している子ども達の姿を見て、わたしも、何度か、うるうる。




高齢のためにからだの動きがままならない方、病人、障害を持つ方などは、ひとたび、紛争や戦争、自然災害が起こると、一番先に困窮してしまうでしょう。



このような方々が、

周囲とつながって、安心して暮らしていけるように

人としての尊厳を、どんな時にも持ち続けていける環境がつくられ、保たれるように


と切に願った日でした。



Reiko














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