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ウールコットン襟巻き〜以前ほぼ日様で販売していたマフラーの糸で作りました

上質コットンの肌触りとウールの温かさを同時に実現した画期的なマフラーです。 ウールコットン襟巻としてクラウドファンディングでリリースしました。薄手の大判マフラーです。

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 糸から新開発するのがこころばせのもの作りの基本です。素材のウールコアコットン糸とは、ウールを芯にふわふわなコットンを巻きつけた特別な糸です。ウールが真ん中で熱を貯めてほかほかになって、ふわふわサラサラなコットンがお肌にあたりチクチクしなくて快適、蒸れない構造。ちょうどこんな感じ。

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ウールをコットンで包んだ幸せ感満点の糸です

 じつはこの糸を使ったマフラーは数年前まで糸井重里さんの「ほぼ日」で「くびまき」として売られていました。糸井さんはこの糸を中羊糸と名付けて下さいました。流石のネーミング!。

 詳しくはこちらのサイトをご覧ください。この糸こそ、こころばせ主宰の私大窪が開発発明した糸なのです。たくさんのご発注をいただいた「くびまき」も絶版となってしまいましたので、開発者の私がもう一度復刻させようとプロジェクト化し生産しました。

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 私が現在活動の拠点としている八王子は往時織物の街でした。今や織物工場は激減。そんな環境下でひときわ目立つ活動を続けたいらっしゃるのが有限会社澤井織物工場さんです。

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 今回のウールコアコットンマフラーを作って下さっています。伝統工芸士でもある澤井社長さんとの出会いがなければ、このプロジェクトを立ち上げることはできませんでした。また、ありがたいことに私が開発する糸に価値を見出してくださり、快くサンプル作成から生産までご協力いただきました!

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この襟巻きは昔ながらのシャトル織機で作られています。古ければいいという訳ではないのですが、シャトル織機はやはり色々良いところがあるのです。

 シャトル織機は織物の緯糸(よこいと)を織込む杼(シャトル)が左右に往復します。動画のシャトル織機は勿論機械式で、シャトルが左右に機械仕掛けで打ち出されて糸を織り込んでいいきます。手織の織機と原理は全く同じす。手でシャトルを左右に動かすか機械で動かすかの違いだけです。

下の写真が実物のシャトル。緯糸を内臓して左右に動くことで、緯糸が経糸と交差して織物が作られていきます。

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 現在シャトル織機に代わり多用されている織機の一つとして、レピア織機というのがあります。レピア織機も実はシャトル織機と遜色のない風合いの良い織物が作れかつ大量生産に適した機械なのですが、シャトル織機の織物と外見上で決定的に違う箇所があります。それが織物の左右(耳といいます)の仕上がりです。

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左がシャトル織機製(こころばせの襟巻)、右がレピア織機製です。シャトル織機では緯糸が入ったシャトルが左右に往復運動をするので生地の耳が綺麗です。対してレピア織機の場合は緯糸が一本一本入る毎にカットされるので、ふさ状の耳となります。

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ウールコアコットン糸はチクチクしない

 ウールをコットンで包み込む特殊な方法て紡がれた糸ですので、肌にウールが触れることはほとんどなく、チクチク感がありません。お肌が弱くて、ウールが苦手だけどコットン100%では暖かさが足りないという方に最適です。

 暖かさを測る指標として吸湿発熱性能というのがあります。下図の一番上の線がウールコアコットン糸、一番下が同じ太さの綿100%の糸の性能グラフです。この差が最大で0.5度以上あれば体感出来る暖かさの差があるといえるのですが、綿100%と比較して約1度の差がありますので、ウールコアコットン襟巻が十分温かいことが分かります。 

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3柄の襟巻きを作りました。

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 私は素材作りや製品作りにオリジナルのアイデアがあるので、その時々で作りたいモノを形にしてくださる繊維産地と共同してものつくりを進めていきます。それぞれの地場産地には当然得手不得手がありますので。


 これまで培ってきた繊維開発の知見とアイデアを、日本中の繊維工場の力を借りて本当の意味での良質なメイドインジャパンを実現します。

私が主催する「こころばせ」ではこれからも、このウールコアコットン襟巻きのような「全日本繊維産業協業プロジェクト」を全力で展開しますので、世界に販売したい!という人はお気軽にご連絡ください!

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