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30代半ばにしてドラクエⅤがやりたい姉と手伝わされて大泣きする妹。

かれこれ17年くらい前の話。

東京から帰ってきて、姉と11年ぶりの同居をし始めた頃。

なかなか関係がうまくいかず、暴言吐かれたり、それにカチンときて姉の頭をティッシュの箱でどついたりしていた。

このことはこちらの記事に詳しく書いています↓

そんな時、姉から頼まれごとがあった。

スーパーファミコンでドラゴンクエストをしたいという。

当時、私が持っていたものを見つけて、やりたいということだった。

なぜか姉は『ドラゴンクエストⅤ 天空の花嫁』が好きで、最近もスマホでダウンロードしている。

他のシリーズもあるよ?と言っても、他のには興味がない。謎。

話は17年前に戻る。

とにかくドラクエをやりたいけど、セッティングも始め方もわからないということで、全部私がやることに。

ちょっと進んではどうしていいかわからなくなり、その度に私が呼ばれる。

できるだけ応えるようにしていた。

そういうことが重なったある日。

その日もまた姉が行き詰まったドラクエを、私が進める。

一体、どこに向かっている最中なのか、姉に聞いてもわからない。

仕方ないので、街の人たちに話しかけながら、次の行動を探る。

めんどくさいけど、いちいちやっていた。

要望に応えていくうちに、姉がどんどんわがままになり、どんな言葉だったか忘れてしまったけど、理不尽な一言を言われた。

「え、よっちゃん(姉)のためにめっちゃ頑張ってんのになんでそんなこと言うん?」と悲しくなったのは覚えている。

すごくストレスがたまってたのだと思う。

その一言で私の理性は崩壊してしまった。

涙が止まらなくなって、自分の部屋に行き、布団にうずくまって大きな声で泣いた。

自分でもなんで?ってくらいのやばい大泣きだった。

完全に子供の泣き方。当時34歳。

だいぶ無理をしていた。

当時はまだ統合失調症のこともよくわからず、姉と暮らし始めたばかりで驚きとストレスが強かった時期でもあり、姉のことを全然受け止め切れていなかった。

なんとか取り繕おうと必死でやっていたことがうまくいってなかった。

あまりにも大泣きした私に姉もとても驚いたようで、その後とても申し訳なさそうに謝りにきた。

その時に姉が言った一言は、そんな大泣きするほどのことでもなかったと思う。

「ご、ごめん・・・」としょんぼりしている。

姉がしょんぼりしていると、私は何も言えなくなる。

「もういいよ、大丈夫」と言うのが当時は精一杯。

しょんぼりしたら許されると思って!!という怒りもあった。

こうして今思い出すとまるでコントだよな、と微笑ましくも思うのだけど、当時は深刻そのものだった。

心の余裕がどれだけ大切なのか、痛感する。

最近も姉はスマホでドラクエやってるので、たまに「ここわからんねん・・・」と言ってくるが、なんの問題もない。

当時は姉への罪悪感からか、応えてあげなきゃいけないという気持ちが大きすぎて、バランスを崩してしまったのだと思う。

でも、その時は大泣きして、本当にスッキリして、ストレスがかなり軽減された。

それに、そんな私を見た姉は、私に気を遣いながら頼んでくるようにもなった。

なんか気まずいしカッコ悪いけど、そういう自分を隠さないことも大事なんだと思う。

取り繕ったり、自分に嘘ついたりしていると、そこを破壊してくる人。

それが私の姉だ。

破壊される瞬間はたまったもんじゃないのだけど、そんな存在が身近にいるのは結構ラッキーなのかもしれない。

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