エレンとの出会い。これって恋愛!?
そうこうしているうちに、カブヤオ滞在も一ヶ月近くとなっていた。
いい加減することもなくなって飽きてきたころ。ついに、私はあと一週間だけフィリピンにステイして日本に帰ろうと決めた。
病気でヘロヘロだったときは薬ひとつ買ってきてくれなかったマーさん。最後まで無責任なおばさんだった。
私が日本でさんざん彼女のためにしてきたことは、全く感謝されていなかった!
触れるのを忘れていたが、マーさんはとんでもなくがめついフィリピーナで、人のお金を限界まで使おうとする考え方は前回書いたアイと同じだった。
しかし、こちらも初めてのフィリピン滞在のときの苦い経験で学習している。必要以外のお金を両替しないという戦法に出て状況をうまくコントロールすることができた。
そんな戦局に業を煮やしたのか、突然マーさんが私にパグサンハンへ行って来い!と勧めてきた。
パグサンハン?どこだそれ?と思ったが、ドライバーまで勝手に予約してくれていたので、この話にのっかることにした。
ただマーさんにひとつ条件を付けた。貴女は来ないでね、と。
思いの外、アッサリと了承してくれた。どうやら、彼女も用事があったらしい。助かった。一人の方がまだましだ。
しかし、ここで思わぬことが起きる。マーさんの近所のアパートに、ビコール地方から来ていた美人の女の子の居候がいたのだ。歳は確か当時24歳。その時、私は23歳。
ま、とにかく、この女性が何を思ったのか、一緒に行きたいと言い出したのだ。おそらく誰かにけしかけられただけかも。
なぜかドライバーと私とこの女性、名前はエレン。この三人での不思議なパグサンハンへの旅が始まった!
最初は私も何を話していいかわからず、緊張感があった。あとでわかったのだが、彼女は英語もあまり話せない。
絶望的な気持ちになったが、楽しく旅をしたかったので覚えたてのタガログ語を話してみたりすると喜んでくれた。ときどきドライバーが通訳してくれるのもありがたかった。
話を聞いていくと、彼女はビコール出身なのでビコール語を話すということだった。いろいろなビコール語を教わったが今となっては忘れてしまった。
彼女も積極的に日本語を覚えようとして、紙にいろいろと書き込んでコミニケーションを図ってくる。だんだんと楽しくなってきた。
そのうちアイラブユーは日本語でなんて言うんだとか、微妙な言葉を知りたがり始めた。
なんで?と聞くと、おもむろに私に向かって使い始めた。恋愛に免疫のなかった23歳草食系男子には刺激が強すぎた。
そしてパグサンハンに着き、急流下りとかをやったがエレンがあまりにも恋愛に積極的すぎて私はタジタジだった。様々なシチュエーションでボディータッチをしてくる。間違いなく肉食系女子だ。周りから見たらバカップルだっただろう。
そんなこんなで、時間は過ぎていき滞在場所のカブヤオに戻ってきてお別れとなった。See you next timeと言ったが、See you tomorrow!と言われた。明日も会うのか?
続きはまた明日!
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