coeurcrepe 作品集

クレープストーリーとは違ったテイストの作品集

coeurcrepe 作品集

クレープストーリーとは違ったテイストの作品集

最近の記事

ピアノ始めました。

長年の夢だったピアノをやっと始めました。 正確に言えば電子ピアノです。 ずっとピアノが弾ければいいなあと思っていましたが安いものでもないので躊躇していました。しかし娘と「受験が終わったらピアノ買いたいね」といっていたのをきっかけに買うことにした。 最初は山野楽器やビックカメラなど見て回っていたが良いものになるとそこそこの値段がする。そこでジモティーなどで売りに出されているものを家内が色々見繕ってくれた。丁度良さそうなものが見つかり購入。 そして我が家に電子ピアノがやってきた。

    • 春はゆるやかに

      目覚ましより15分も早く起きた新学期の朝。 まだ少し冷たい風を切って自転車を漕いでゆく。 まっすぐに伸びている道の先には抜けるような青空とピンクの桜。 さらに遠くには菜の花の黄色がまだ白い冠をかぶっている山々をバックに揺れている。 去年まであんなに遠かった君。 席が隣になったんだ。 少し話すようになったね。 日ごと新しい君を知っていった。 根雪が溶けるように春は静かにゆるやかにやってくる。 心の中で君がどんどん大きくなった春休み。 新しい季節が始まる。

      • とまどい

        重なった唇の感触が嫌だったの。 思っていたのと違ったの・・。 照れたようにはにかみ瞳を伏せるあなた。 戸惑いを隠すように水平線を見つめる私・・・。

        • 夏の旅人

          真夏のプールサイド   日差しをはじく白いパラソル 昼下がり 汗をかいたコーラのグラスと読み進んだペーパーバック 午後の太陽がキラキラ輝くスローストローク ライトシアンの水面 小麦色の肌 熱帯魚の競泳水着 エンドレスターン    深まる日時計の影 夢中で泳ぐ夏の旅人 宝物を見つけたら   きっとここへ戻ってきて。

          over the rainbow

          さあ!飛び立とうよ! ブルーミントの大空へ! 今すぐ! 緑の稲穂を駈けていく南風に乗って! 突然の上昇気流 つかまえたら思わず手をつないだ 二人でイタズラを叱られて 手を取り合って駈けだしたあの夏の日のように そびえる雲の城 見つめ合ってダンスをしよう 永遠に続く青空の扉をひとつずつ開けていったら 時間はいつしかキラキラ輝く思い出のアーチに変わる ほんとうに大切なものは目に見えないんだよ やっと気づけた二人の季節 歩いて行こう 寄り添い合って

          グリーンフラッシュ

          彼はクラスのお調子者。 明るくてスポーツもできてその場を盛り上げる根っからの陽キャ。 そんなアイツが私は苦手だった。 桜色は小川のせせらぎに流れ淡い緑が深緑へ色彩を変える初夏の夕暮れ。 部活を終え窓の外を見ると五月雲が淡い薄紅色に染まりかけている。 「今日はラッキーデーかも」 私は急いで帰り支度をすませ鞄を手に急いだ。 正門の前から住宅街の間を真っ直ぐに伸びている長い坂道。 そのちょうど真ん中に夕陽がのぞいている。 「やった!今日が一番見頃かもね」 私は嬉しくなっ

          グリーンフラッシュ

          ふたたびの春

          閉塞的な世界になってもう三度目の春。 季節の移ろいさえ見逃してしまうほど混沌とした世の中で自分の身を守ることで精一杯だった。 そんな殺伐とした世界で果てしなく繰り返されると思われた戦いも今、静かに終わりを告げようとしていた。 しかしこの長く過酷な戦いの影響は思っている以上に深刻で深い傷を人々の心の中に残していた。 人々が身を守るために装着していたフェイスマスクは笑顔を忘れさせ次第に感情さえ奪い去っていった。 冬の寒さが薄れ始め日差しが日増しに暖かさを運んできても何の感情も波立

          Reborn

          思い出に慰められたくて訪れた海岸通り 夕暮れ間近のビーチにはカモメの姿さえ見当たらない。 ほんの少し前には隣にあった温もりを想いながら 冷たい海風に吹かれて彷徨い歩くつもりだったのに・・。 何もなくなった砂浜に一人佇む。 もっと感傷的になるかと思った。 でも何も感じなかった。 水平線を淡いシャーベット色に染めて傾いてゆく夕日。 むしろ綺麗だと思った。 本当はわかっていたのかも知れない。 そう気づいた途端気持ちがフッと軽くなり 繋がれた鎖から解放された気がした。 何かが緩

          ベリーメリークリスマス クレープストーリー

          大きな樫の木登りつめて  二人で星空見上げる 幾千粒もの熱い命   地球を包んでいる・・ 足跡が四つ続いてく  暗い海のような 夜の中どこまでも遠く歩いてゆくわ かじかんだ指先  温めてあげたいの 山道を抜けると目の前に広がるの 夜空に煌めくダイアモンド  手を伸ばせなつかめそうよ 世界の誰より澄んだ心  いつまでも持っていて・・ 泣き顔が微笑みに変わる 愛の力のせい 欲しいのはたった一つだけ・・ あなたの笑顔 諦めて泣いても未来はやってこないから 何度でも試すの

          ベリーメリークリスマス クレープストーリー

          インビジブルディスタンス

          目の前の君はほんとうに存在しているの? 時々、フッと手を伸ばして その唇にさわりたくなる 触れたくても触れられない今の世の中。 触れたくても触れられない心の距離・・・。

          インビジブルディスタンス