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【KRC】坂トレで切れ味鋭い走りへ。

今回のnoteは表題の件、
「坂トレーニング」について言葉にしました。

坂トレは私の競技人生において、
大きなターニングポイントになった練習なので
思い入れがあります。

2016年の日本インカレ(全日本学生対校選手権大会)、
5000mで日本人トップの2位に入れたのは
この坂トレに要因があると思っています。

↓日本インカレ2ヶ月半前から取り組み、
 当時の夏合宿中もこの通りです(右側が私です)。

それでは、そんな私が考える、
坂で行うトレーニングを下記にまとめます。

目次

【1.坂トレの活用法】
【2.坂トレの種類】
  [2 - 1.脚筋力の向上]
  [2 - 2.フォームの修正]
  [2 - 3.最高速度の底上げ]
  [2 - 4.坂で行う動き作り]
【3.まとめ】
【4.告知】
【5.最後に】

【1.坂トレの活用法】

個人的なイメージですが、
長距離を走る時のランが「柔」であるなら、
スパートを掛けるランが「剛」です。

それぞれ質の異なるランになるので、
練習方法も異なるはずです。

そこで、
「剛」のランを身に付ける手段の一つとして坂トレを推奨します。

【2.坂トレの種類】

[2 - 1.脚筋力の向上]
 純粋に坂を上る際は、
自分の体重を足で持ち上げなくてはなりません。
そこにスピードも付けようものなら「筋力」が必要になります。
なぜ筋力が必要かと申し上げますと、

"重力"と"摩擦"の二つ力に抗うためです。

下図1は"摩擦力"の矢印の向きは逆ですが、
絵にするとこんな感じかと。

[2 - 2.フォームの修正]

上り坂は角度があるため、

平坦を走っている際の疲労によって足を前に投げ出してしまうような事(下図の左足参照)が起きにくくなります。

※↑足をコントロール出来ず投げ出してしまい、
  足が真っ直ぐになってしまっている。

逆に、坂を走る際は、

↓下図のように足が伸びきる前に地面に足が着くので、
↑上図のような足の伸びになることは少ないはずです。

また、
正しい動きを体にインプットすることで、
修正・改善に繋がるはずです。

[2 - 3.最高速度の底上げ]

 坂トレは何も上るだけが全てではありません。
坂を下ることもまた練習になるのです。

 下りを走るのであれば当然スピードは出ますよね。
普段は出せないスピードを体に覚えさせ、
平地での練習に活かしましょう。

 注意点として、
[2 - 2.フォームの修正]でお伝えしました、
足を放り出してしまうような事には気を付けてください。
接地面はいつもより沈んでいるので、
足を放り出しやすく、真っ直ぐになってしまいガチなので。

[2 - 4.坂で行う動き作り]

 坂を利用して行える動き作りがあります。

例えば、バウンディングです。

バウンディングは一蹴りで滞空時間を作るものですが、
その滞空時間を作るためにも脚筋力は必要になりますね。
"坂でのバウンディング"は、
接地時間を短く行う事もあり、
違う角度から脚筋力を鍛えることになります。

【3.まとめ】

坂でのトレーニングの種類はまとめると下記になります。

[2 - 1.脚筋力の向上]
[2 - 2.フォームの修正]
[2 - 3.最高速度の底上げ]
[2 - 4.坂で行う動き作り]

坂一つ取ってもこれだけの事が行えるのです。
長距離選手が行えるトレーニングは走るだけではなく、
"坂"という方法があることを知っていただければ幸甚です。

【4. 告知】

3/27(金) 19:00~20:30 代々木公園にて、
今回のnoteのテーマである「坂トレ」に関する練習会を開催致します(下図参照)。

私は坂を利用したトレーニングを今でも行っております。
坂での走りが皆様の走りにどのような影響を及ぼすのか、
是非私と共に追及してみませんか?

参加希望の方はコメント頂きたく思います。
ご検討のほど何卒よろしくお願い致します。

【5. 最後に】

坂には坂でしか獲得できないものがあります。
それを見つけていただき、
皆様のランニングライフがより良くなることを祈っております。

それでは、
また次回のnote投稿をお待ちください!

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!

KRC東京コーチ : 石川 颯真