「付き合う」→「同棲」→「結婚」

というステップを経て結婚したぼくたち。
同棲時代から嫁ちゃんの料理スキルは鉄人級で
毎日嫁ちゃんの超美味しい料理を楽しんでいた。

この頃は、ぼく（珈琲次郎）も料理をしていた。
ごく稀にだけど…

当時のぼくの得意料理は「パンがゆ」。
食パンを雑に切ってミルク＋砂糖で煮た料理だ。
少しシナモンを振ると格別になる。

意外にも嫁ちゃんはパンがゆを美味しいと言う。
ぼくは喜んで機会があればよく作っていたのだ。

うーん懐かしい。役に立っていたな、あの頃は。

「私、片付けるの苦手なんだ」

同棲を始めて間もないころ
嫁ちゃんがぽつりと言葉を漏らした。

嫁ちゃんは料理を作るのは好きだが
片付けるのは途轍もなく嫌いらしい。

はじめて聞いた時は冗談かと思った。

だって、料理がこれだけ上手い人が
料理の一部である「片付け」を嫌う？
そんなばかな、からかっている？と。

しかし、どうやら、マジらしい。

この世は面白いと思った。
だって、ぼくは片付けるのが好きだ。

つまり、愛してやまない嫁ちゃんの
力になれるじゃないか！このぼくが！

嫁ちゃんが作り、ぼくが片付ける。

シンプルだがぼくたち互いの強みを
家事に当てはめたときに、カチリと
何かがハマった感覚を生涯忘れない。

「片付け」から解放された嫁ちゃんは
今まで以上に生き生きと料理を作りだし

「片付け」を得たぼくは嫁ちゃんの隣で
今まで以上に生き生きと清掃をはじめた。

間違いなく、二人がプラスになった瞬間。

これは二人の関係性が増したときに起こる
自己開示が良い方向に進んだ結果だと思う。

一方が自分の弱さを打ち明けることで
一方が自分の力を活かせる場に気付く。

結果、互いの強みを伸ばす環境が出来上がった。

ぼくはこのとき、漠然とだけど
「１＋１＝２」ではなく
「１＋１＝５」になるような秘密の抜け道を
知ったような感覚にとらわれた。

二人で上手くやっていくコツみたいなのを
掴んだような気がするのだ。

「家事」は学び。
かけがえのないことを教えてくれた。
これがぼくたちの「家事」です。

「#仲良し夫婦サークル」の企画記事です