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新年初サウナとアカスリ

「夫くん、サウナ行きたくない?」

嫁ちゃんがこんな言い回しをする時は
サウナ一緒に行ってくれるよね!の意。

疑問形で聞いてくるときの嫁ちゃんは
すでに終着点を想定しているものだと
近年になってようやく解ってきました。

これぞ長年一緒にいる夫婦の以心伝心。
(まだ10年も経ってませんが)

そんなわけで行ってきました、サウナ!
夫婦でサウナハットを握りしめてゴー!
新年初サウナの幕開けじゃあああああ!


「アカスリコース、お願いします」

実はぼくたちが通っているサウナというのは
俗に言うスーパー銭湯みたいな複合温泉施設。

日替わりの湯、ジェットバス、寝湯などなど
沢山のお風呂も一緒に楽しみたい私たちには
うってつけの施設なのである。

そしてそういった所に付き物なのがアカスリ。
更にはリンパマッサージなどのエステコース。
お風呂で温まった身体との相性が抜群すぎる。

私は一年に数回、アカスリ願望が出てくる男。
先日はまさにそのアカスリ願望最大値の日だ。

さて、ここでアカスリ未経験の人に向けて
アカスリの工程の説明をしておきましょう。

①全裸になる
②アカスリ専用テロテロベッドに横たわる
③ソフト大根おろしみたいなグローブを着けた
専門のプロにゴシゴシガシガシ身体を削られる

以上です。肌が弱い人にはオススメできません。
また、痛みに敏感な人にもオススメできません。
私のように痛みに強い(快感に変わる)人のみ
最高で最強のエンペラータイムに突入できます。
(※個人的な見解が大いに入っております)

・・・

「おニーさん、初めてカ?そこへ寝るヨロシ」

百戦錬磨のアカスリ師(外国出身の女性)の
指示に従い専用ベッドに横たわる。

ハンカチとハンドタオルの中間みたいな布を
ひとつだけ掛けられるとアカスリが始まった。

うおおぉおおおおおおお

あぶないあぶない。
新年早々銭湯で気絶するところだった。
そのくらい刺激が気持ちよすぎ。さすがプロ。

「おニーさん、ちょとコレ、多すぎるネ」

よく聞き取れないのだが
なにやら私の垢が多いらしい。
(えっ…私の全身の垢…多すぎ?)

「アナタ前にいつ、アカスリした?」

「ええっと、半年くらい前です…」

「ハッ、ハントシィ!?」

ドリフのコントのようなリアクションのプロ。
そんなに私の垢は凄いのか?
半年放置はいけないことだったのか?
そんなこと言っても、タオルでは洗ってるし。

「一か月に一回ヤッタ方がイイあるヨ!」

「そうなんですね~。考えておきます!」

最近編み出した私の必殺技
“考えておくとか言って全然考えない”を使用。
この技を使っておけば相手は追及してこない。

いいんだよ…アカスリは半年に一回くらいで。
だって一回の値段がそこそこ高いんだからさ!
そんな頻繁にできるかってんだい。

そんなこんなで最高のアカスリ体験を終えた。
身体がツルツル!軽い!最高だ!ひゃっほい!

・・・

ほくほく顔で着衣を済ませて嫁ちゃんと合流。
あれ?なんだか浮かない顔をしているぞ…

「女湯のサウナ、めっちゃ混んでた・・・」

なんでも本日は異常に女湯が大盛況だったらしく
そのあおりでサウナもぎゅうぎゅうだったとか。
いつもはガラガラなのに、そんな日もあるのか。

「というわけで夫くん、ごはん奢ってね」

なんでそうなるのだ嫁ちゃんよ。

「夫くんはアカスリ最高だったでしょ?
でも私はサウナが混んでて最高ではなかった」

うん、まあ、それは、うん。

「だから夫くんが奢ってくれればwin-winよね」

うん?まあ、それは、うん?

「“はい”か“Yes”か、どっちなの?」

は、はい。

今年の初サウナも最高でした。おしまい。

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