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意味がつながらない言葉

「ノドが乾いたから、珈琲を飲む」
これは“つながっている”言葉です。
前後の文脈がつながっていると分かりますよね。

「ノドが乾いたから、ペットボトルを開ける」
これも“つながっている”言葉です。

「ノドが乾いたから、豆を焙煎する」
これは・・・ちょっと意味不明です。
“つながっている”とは言えない言葉。

私のような珈琲マニアだったら
珈琲豆を焙煎して、そのあとミルで挽いて、
そして珈琲を淹れて飲むのかな?と
手順を勝手に連想してしまうので
一部の珈琲マニアにとっては
“つながっている”言葉かもしれません。

しかし、珈琲マニアではない一般人が見たら
首をかしげてしまう言葉です。
そして首をかしげる派が大多数でしょう。
一読して大多数の人が「え?なにこれ?」と
思ってしまう言葉はアウト。
ほとんど伝わらない言葉ということです。

何を言いたいのかというと
私たちは、知らず知らずのうちに
“意味がつながらない言葉”を使っているかも?
ということです。

「暑いからさあ、山に登ったんだよね」とか
「あまりにも面白いから、黙ってたの」とか
「どうしても許せないから、笑ったよ」など

(深読みすればギリギリ理解できるかも?)
っていう言葉を使っていないでしょうか。

これって気心の知れた仲の良い人に向けて使うと
波長がピタリと合うように意味を完璧に
とらえてくれる場合があります。そうなると
「分かってくれた?さすがだね!」って
とっても嬉しい気分になって盛り上がります。

ですが
これが過ぎるといわゆる“身内ネタ”になって
他の人は入ってこれない空間の完成です。
電車内でオタトークが過熱する人達みたいな。
『本人達』だけが楽しい話になっちゃいます。

会話で使う言葉はもちろんですけど
それ以上に、文章を書くときにも
“つながっている”言葉の意識は大事。

ひとつだけ誤解のないように。
身内ネタは、あっていいものだと思ってます。
身内ネタであればあるほど面白さは増すからです。

ですが、その身内ネタが通じる狭い世界だけで
過ごしてばかりいると、いざ広い世界に出たとき
(あれ?私の話が通じないぞ?)
ということになりかねません。

なので狭い世界と、広い世界をそれぞれ分けて
それぞれの世界ごとに文章を書く意識を持つ。
それが“つながっている”言葉をキレイに使う
方法なのだと思います。

“つながっている”言葉をキレイに使う人って
とても好印象。
私もそうなりたいと研鑽の日々です。


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