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よく分からないことを分かりやすく伝えたい

『ぼんやり→ハッキリ』

この順番で話すことを心がけていれば
たいていの難しいことは伝わります。

たとえば、パン作りの手順。

「いいかい、パン作りの肝はグルテンの形成。
それは一次発酵、二次発酵がカギになるんだ」

あ、これはダメな例です。
パン作りをやったことない人にいきなり
こんなことを言っても(ハァ?)ですよ。

私たちは、会話の中で知らない単語が出ると
思考がストップしてしまう傾向があります。
(グルテンってなんだ?)が頭から離れずに
その後の話が全く入ってこなくなる感じです。

「大きめのボウルを用意するでしょ。そこに
強力粉とかの、パンの元になる材料を入れる。
全部混ぜてからぬるま湯を入れて更に混ぜる。
そしたら粘土みたいなカタマリになるから
ビッタンビッタン叩いて、こねて、こねて
あといろいろやって焼けばパンの完成だよ」

こちらの説明はどうでしょう。
パン作りをやったことがない人でも
(ああ、そんな簡単な手順で出来るの?)
と、なんだか出来そうな気がしてきます。

はじめはだいたいの流れを
ぼんやり伝えるだけでOK。
決して矢継ぎ早に説明を続けないこと。
相手が自分なりに咀嚼するまで待ってあげて
こっちに救いの目線を送ってきたら

「今の説明で気になるところあった?」

と尋ねてあげれば大丈夫。

「ボウルに入れる材料って、何入れるの?」
「ぬるま湯って何度くらい?水じゃダメ?」
「パン生地のこね方ってどうやればいい?」

こんな疑問が出てくるはずです。そしたら
その疑問だけに答えてあげればOkです。

冒頭で『ぼんやり→ハッキリ』の手順で
伝えればOkといいましたが

ぼんやり伝えるとは
相手が知っている言葉で外枠を伝えること。

ハッキリ伝えるとは
相手が知りたがっている情報を伝えること。

どちらも主となるものは相手です。
なので伝えている最中に見るべきものは
手元の資料なんかじゃなくて相手の表情。

「この資料見れば全部書いてあるから!」
「さっき説明したよね?聞いてなかった?」
こんなのは説明じゃなくて説明放棄。
相手だってわからないポイントをうまく
口に出せないケースはごまんとあります。
みんながみんな喋り上手じゃないんです。

そんな相手の疑問点が自然に口に出るように
導いてあげるのが良い伝え方だと思います。


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