私たち夫婦はよく一緒にアニメを観ている。
最近のお気に入りの一つが「ダンジョン飯」だ。

これはどんなコンセプトのアニメかというと…
冒険者一行が知恵と工夫と好奇心を使って
ダンジョンを徘徊する魔物を撃退して調理。
美味しく食べて先へ進もう！というアニメ。

なんで魔物を食べる必要があるの！？

全力で魔物食を嫌がる仲間を説き伏せて
強引に食事に結びつける様は痛快である。

・・・

もともとは原作の漫画が存在していて
最近ようやく完結した人気コンテンツ。
その世界観と設定の練りこみ具合
キャラクターの魅力と絵柄の良さ
なにより魔物を食べるという説得力に
私はずっとファン。素晴らしい漫画だ。

日本のゲーム「ウィザードリィ」や
海外のゲーム「D＆D」が好きな人なら
一発でハマること間違いなしであろう。

原作漫画はどこを読んでも名作だが
それは「設定」が好きな人ならでは。
ハッキリ言ってしまうと「設定」が
苦手な一般人には敷居が高い漫画だ。

事実、ウチの嫁ちゃんは「設定」が苦手。
男ならだれもが喜ぶ「ダンジョン」「罠」
「エルフ」「ドワーフ」「ドラゴンの炎」
を聞いてもまるでピンとこない一般人ぶり。
主人公一味の名前すら覚える気がないのだ。

しかし、それでも夫婦で仲良く視聴している。

これは私が強引に観せているわけではなく
両者の同意のもとに楽しんでいるのである。

嫁ちゃんが心躍るシーンはやはり「飯」。
グロイ魔物がコミカルに調理される様や
オムレツ・天麩羅・アイスクリームなど
私たちにとって馴染み深い食べ物として
描かれる映像センスの高さがポイントだ。

やっぱりごはんだ。ごはんは世界を救う。
いつも夫婦関係の懸け橋になってくれる。

「ダンジョン飯」では「食」をテーマに
死生観や種族間の寿命問題などの、重い
問題にバシっと切り込み考えさせられる。

私たち夫婦にとっても「食」は超大事だ。
何も考えないで作る料理などありえない。
パートナーの健康面や、よろこびの顔を
想像して作り、温かい食卓ができあがる。

当たり前に出てくる料理なんてない。
「食」への感謝。
「作ってくれた人」への感謝。
基本すぎて忘れてしまっていないだろうか。

お金を払えば傍若無人に振る舞っていいなんて
驕りが過ぎるのではないだろうか。

そんな夫婦関係の基礎中の基礎である
「食」の大切さをダンジョン飯は教えてくれる。