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嫁と天気の秘密

「次郎さん、明日は一日中雨らしいですよ」

「いやー大丈夫。明日は晴れると思います」

「え、どうして?天気予報で雨って・・・」

「明日は、私と嫁がお出かけの日ですから」

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たまには荒唐無稽こうとうむけいなお話を。

荒唐・・・根拠のないこと。とりとめのないこと
無稽・・・考え方に根拠がないこと。でたらめ
信憑性のカケラもない与太話のことを指します。

すなわち、今回の話はフィクション。作り話。
そう思って読んで頂けると幸いです。

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みなさんは
どうして天気予報が100%の精度にならないのか
疑問に思ったことはないでしょうか?

いやね、ここ30年くらいで天気予報の精度は
以前と比べ物にならないくらいに向上しました。
たとえば明日の天気。約83%で当たります。
一週間後の天気でも、約65%で当たる精度。
(気象庁ホームページより)

この数字を高いとみるか、低いとみるかは
個人の感覚になっちゃうんですけど
私自身は「ちょうどいいな」って思います。

だって、仮に100%当たるようになったら
それってぜったいつまらないことになる。

ホワイトクリスマスの初雪も
台風が逸れて訪れる運動会も
日本晴れで臨むデートだって
予測できちゃったら奇跡とは呼べない。
ドラマも感動もあったもんじゃないから。

さて、私が「ちょうどいいな」って思うのは
実はもうひとつ理由があります。

それは、天気を変える存在。
その存在が公(おおやけ)にならないために
このくらいの精度がちょうどいいんです。

天気の子っていう映画、観たことあります?
一言でいうと『天気を変える力』を持つ
不思議な少女が活躍するという映画です。
あれは映画なのでエンタメ表現満載ですが
実際はあそこまで露骨ではありません。
でも、天気を変える存在っていうのはいます。

どこにいるのかって?
世界中にぽつぽついます。

たとえば、ウチの嫁がその一人です。

まあ、天気を変えることができるといっても
ウチの嫁の場合は晴れにすることだけです。

もしかしたら世界を探せば
「雨よ降れ!」とか「雷落ちろ!」とか
それってもう魔法じゃん的なことができる
人がいるかもしれませんが
ウチの嫁は晴れにすることだけなのです。

しかも晴れにするには条件があります。

①嫁の仕事がない日(休日)であること
②私の仕事もない日(休日)であること
③夫婦でお出かけの約束をしていること

あと、もう少し条件があるんですけど
それはちょっと細かいことなので割愛。
大きな条件としてこの三つのクリアが必須。

もっとも、これはウチの嫁の場合です。
人によっては全く違う条件なのかも。

とにかく、嫁が晴れにする力を持っているので
私たち夫婦が揃ってお出かけをするときは
マジで晴れます。めっちゃ便利です。

冒頭の会話は、つい先日のことです。
私が職場で同僚とお話していたことですが
当然のように天気予報を覆して晴れました。
楽しく快適にお出かけをしてきました。

嫁と出会ってかれこれ〇年。何十回、何百回と
お出かけをしてきましたが、マジで晴れ。
「うわー雨だよ・・・」なんて思いはゼロ。

とはいえ
日中、ひょうが降ることがあったり
旅先で夜出歩いた時に土砂降りに遭遇したりは
ありました。さすがに100%晴れではないです。

でもまあ、それはそれでハプニングとして
「うわ、こんなこともあるんだね」って
非常に楽しめたので良いスパイスでした。

まあ、天気の子って言ってしまうと
どうしても有名映画を連想してしまうので
『晴れ女』っていう古来からの呼び方のほうが
適切なのかもしれませんね。

ここで今回の主題に戻ります。
どうして天気予報が100%にならないのか。
それは
“ならない”のではなく
“なりようがない”から。
ただでさえ予測不可能ポイントがあると
言われる気象に加えて『晴れ女』なんかが
いたりしたら、そりゃ100%なんて無理!

・・・というお話でした。


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