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不登校だった私。でも「受験したくない!」とは言えなかった。


こんにちは。コハルです。
自分自身の過去を少しづつ言葉にしていくシリーズ。
【不登校編 その3】になります。

※注意※
読者の方によっては、内容が引き金となり嫌な記憶が蘇ることもあります。ご注意ください。
詳しくはこちらから↓

高校時代に別室登校歴がある私。
高校3年生の途中から別室登校をしていますが、『進路をどうするか?』という問題も抱えていました。

同級生は受験モード。私はというと…。

私が通っていたクラスは大学進学を目指す生徒が多く、先生方も受験を意識した声かけやサポートを行なっていました。
しかし、私は別室登校をしていて授業すら受けていない状況です。
勉強しようにも教科書を開くとクラスメイトの声が蘇ってきて集中できない、むしろ落ち込む状態。

学力面以外にも、受験する上で引っかかったのは『対人恐怖』でした。
元々あった人嫌いは加速し、人の声や目線が気になる過敏状態になっていました。目が合えば「私のこと悪く思われていたらどうしよ」「視界に入ることが怖い」との思いが強まり落ち着きません。恐怖で震えることも。

教室に入ることすらできないのに、どうやって受験会場に入って試験を受けられるんだろう?との考えがよぎりました。

でも言えない。親は『普通』を望んでいる?

受験どころか、通学することすら精一杯だった私。
でも、「受験したくない」とは言えませんでした。

理由① 受験以外の選択肢がわからなかった

小学生の頃から将来は大学に進学して、仕事に就くものだと思っていました。(テレビドラマや親の影響?)
元々、臨床検査技師を目指していたこともあり、県内の大学進学を希望していました。
周囲も受験モードだし、自分自身も大学進学すると思っている。出来なかったらどうすればいいのか?答えは見つかりませんでした。

理由② 親が皆と同じようにすることを望んでいると感じていた

なんとなくの感覚ですが、「高校を卒業さえすれば、この子は元に戻る」と母親が感じている。周囲と同じようになることを強く望んでいる。当時はそんな気がしていました。実際、母親に聞いたことは無いんですが。
さらに、“親に心配をかけてはいけない”思いから、伝えることが困難になったのです。

2つの理由から受験したくない思いを抑えることに。
言えないまま受験の手続きを進めていきます。
私が唯一、母親へ伝えたのは「センター試験(現在は大学入学共通テスト)で○割取れなかったらニ次試験は受けないからね」と。どうにか受験を回避したい思いで出した精一杯の答えです。

ちなみに、事前申請で別室受験も可能でしたが手続きの期限は過ぎていました。

いざ試験会場へ。私にとっては地獄のような場所。

母親に送迎してもらい、到着した会場。母親は「頑張ってね」と笑顔で見送ります。
私はというと俯いたままでした。
顔を上げると目の前には大勢の受験生の姿が。
クラスメイトの姿も目に入ってきます。
そんな光景は私にとって恐怖の対象でしかありません。

教室に入らないといけない。頭でわかっていても動かない足。心拍数も上がり、「早くここから逃げ出さないと」そんな思いが強まりました。
私が行き着いた先は、教室ではなくトイレの個室。

トイレに籠りながら「こっからどうしよう?」と考えを巡らせます。とにかく職員に相談してみよう!と案が閃きました。職員を探して、事情を説明すると体調不良者用の部屋へ案内されました。

センター試験の結果次第では、二次試験を受けなくて済む!
でも、受けるからには出来る限りは出し切りたい!
そんな思いで挑んだ結果はというと…。
母親へ宣言していた判断ラインを超えていました。
「やってしまった( ;  ; )」と後悔の思いが浮かびます。宣言したからには受験しなければならない。私自身は望んでいなかったにも関わらず、二次試験まで受験することになったのでした。

受験の結果はというと、不合格でしたが、皆が落胆する『不合格』という結果は私にとって嬉しいもので、「あの集団の場所に行かなくて済む」と思いました。
また、親に対しては「とりあえずやってみたけど出来なかった」と言い訳が出来たと内心思っていました。

私に必要だったこと。

今思えば
①大学進学以外の選択肢を知りたかった(居場所を含めて)
②相談できる親子関係が構築できていればよかった
この2点が頭に浮かびます。

特に、選択肢を広げるためにも『相談できる』スキルの獲得は必要だったと痛感します。自分自身の今の状態や思い・考えを伝えた上で、一緒に考えてくれる関係。そんな関係性が親と構築できていれば、生きやすさも変わっていたかもしれません。

ここまで読んで頂きありがとうございました。
今回は『大学受験』をテーマに私の体験を記事にしてみました。
私に必要だった『相談できる』スキルの獲得。記事を書きながら、「本来であれば成長の中で、どのような環境や関わりから獲得するのだろう?」と疑問が生まれました。調べつつnoteでアウトプットできたらいいなと思います(^-^)

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