らんぽっぽ
この春小学二年生になる娘に(ちょっと前に)買い与えておいた怪人二十面相を、どんなもんかと久々に読んでみる。
「読者諸君は、この◯◯の事を、よく記憶しておいていただきたいのです」
これな。
江戸川先生って感じ。
伏線というやつ。
伏線というのは、後に回収された時に「ああ、あの時のあれがそれしてたのか!」ってなるはずのやつ。
それがどういう意味なんだか初出の時点では解らないが、しかし、その事自体は印象に残っているというようでなくては意味をなさない。
ここの難易度調整には迷うよな。
「はっはー、これが伏線だな」
って思われても困るし、
「え?意味が分かんないから忘れてた」
でも困る。
乱歩はおそらく、
「これよく覚えとけよ!」
っていう野暮をキメても、読者である少年諸兄は伏線という概念も無いだろうから、このぐらいハッキリさせときゃ回収時に程よい「あ、あれか!」を発生させると踏んだんだろうなー。
えー…子供時代の自分を思い出すと…
乱歩おじさん、その企み成功しとるで!!
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