……私は朝食が好きだ。夏の朝食は難しい。
　気温が高く暑いと、温度の高いものを食べるのに躊躇する事は多い。暑いからな、と自然に避けている。朝食に限った話ではないのだが、起きてまだ数時間の、準備の完了してない体では決定するのに力が必要だ。
　食べたいなと思うものを食べるようにしたいので、外に出て足の向く先でいいのかもしれない

　乗り換え前にしよう思ったが、目的の店は長蛇の列で見送った。観察して空いている日を狙おうと思う。職場の最寄駅に降りてマックに向かうも、ここも行列がすごい。
　今、世界は朝ごはんを求めていると実感した。
　ドトールにしようとすぐに思った。モーニングを頼む人は少なかった。サンドイッチを手に取って、それとコーヒーという人が列に何人もいた。朝からしっかりミラノサンドというのもいい。また今度やろうと思った。
　忙しい時間だからだろう、オーダーミスも色々あったりしたので、私のサンドは一方向に傾いて挟まれていた。ダイレクトに、レタス、トマト、ハム、ポテサラで夏の味を感じる。
　偏っていたおかげで、トーストの味をしっかり感じられる。香ばしい焼けた香りが鼻を抜けてゆく。レタスも少しアシストして、みずみずしい食べ心地と香ばしさで、このサンドイッチの特別な瞬間にであった。
　暑かったからアイスにしてしまったが、ブレンドにしてもよかったなと、今日最初の後悔をした。

　「朝食」は「朝、人を良くする」と書く。
　思わぬ美味しさを発見するのも朝食が多い気がする。