……私は朝食が好きだ。日頃から朝食を意識して生活してるくらいに好きであり、愛している。
　休日の朝は、決まったルーティンではない事が多くなるため、自由度が高まると同時に、その選択肢の多さに、決めかねる事が多い。
　相方が食べたいものを優先的にする事が多く、自分の範疇を超えた選択をしてくれる事も多く楽しみな面もある。
　人間は食べたいものを食べてる時がいちばん平和である。そういう意味でも食事、特に一番最初の朝食は大切なんだと感じている。

　モーニングの時間帯に2分間に合った。もう一回食べたいと思っていたドンキーの玉子かけご飯もあったが、思い切って普通の食事にした。
　バランス感覚は最高で、届いた木の皿はまるでオリンピックの新体操の平均台見ているような、安心感とスリルを感じた。
　ミニトマトをまず弾けさせてから、ハンバーグと食べる。小さい頃より変わらない味が、残暑を感じさせてくれる。ごはんを少し食べてから、名物の「みそ汁」をすする。今日は海苔と油揚げで、ほんのり香る磯の香りが、故郷の砂浜を感じさせてくれ、少しだけ浮いた油揚げがジューシーだった。
　びっくりドンキーにいる家族連れを見て、小さい頃の自分に重ねたりした。お彼岸もすぎて、私の夏の思い出を呼び起こしてくれる「朝食」だった。

　「朝食」は「朝、人を良くする」と書く。
　成人式二回目の歳になっても、私は両親の子供だった。