ゆずゆり

10年以上の両親介護から脱出し、長男の嫁生活からも脱出して、自由を満喫するお話をお伝え…

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10年以上の両親介護から脱出し、長男の嫁生活からも脱出して、自由を満喫するお話をお伝えしていきます。 お問合せや介護のご質問ありましたら、citruslemon8r2@gmail.com まで Twitter https://twitter.com/FYyaswCXzTHI9Dt

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  • アラフィフの脱介護・脱長男の嫁

    地方住みアフラフィフ主婦が、10年以上の両親の介護をやめ、ついでに長男の嫁もやめちゃおうと思ってしまった件。 介護が負の面だけじゃなくて、自分の大変身につながるかもねっていう実体験をリアルにお伝えします。

最近の記事

自分を信じてみる

 介護初期は、どうして自分がこんなことしなきゃいけないんだろう?ってよく苛立っていました。自分で引き受けたと分かっているんだけど、どうしても貧乏くじを引いてしまった感が、すごく湧き上がってきます。 ついついイライラしてしまって、それが親に伝わって、さらに険悪になるという負のループ突入。自分の状態がそのまま相手まだ巻き込んでしまいます。 なぜそう思ったのか? 自分の時間を奪われていると感じること、もう一つは、他のひとの親はまだまだ元気なのに。。。って人と比較していたのも大きか

    • 海外ドラマ、家族愛の圧

       FBIや警察官が活躍する海外ドラマ沼にハマっております。 今は、メジャークライムスを見ることが、ランチの時の楽しみです。このドラマを始め、結構家族を軸に作ってあるドラマが多いんですよ。 家族ってやっぱり永遠のテーマなんですねぇ。そして、アメリカ(海外ドラマ内の表現)の家族像が、私にとってかなりの圧を感じます。  あるエピソードで、「家族の定義は?」ってセリフに、「何があっても愛することができる人。何があっても愛を返せる人たち。」と返しがありました。そこに登場する人物は、お

      • 親孝行は人を追い詰める

         父の施設に行く途中、映画「ペコロスの母に会いに行く」をふと思い出しました。映画の中で、ペコロスさんがお母様を施設に預けることを友人に話すと、「俺は施設に預けて、親を捨てることはできない」的なことを言われる場面がありました。その映画を見た時点では、介護真っ最中だった私。「介護したこともない奴が何いっとんねん!!」とかなり腹が立ちましたが、今思うと、家父長制が生きている社会の自然な感覚なのでしょうね。 なんとか自分で頑張ったら、介護できるんじゃない? あの人は最後まで親を見て

        • その人と一緒にいたいのか?というシンプルな問い

          病気になると、その人の元々の特性が色濃く出るとエッセイで読んだことがある。それは認知症という病気でもそうだなぁと両親を見て思うのだ。父はアルツハイマー型認知症、母はレビー小体型認知症。認知症でも特性が大きく違う。 アルツハイマー型は、短期記憶を留めておけない。日付、今の時間、今いる場所が認識できてなくなる。判断力の低下。そんな症状が主だ。たまに興奮したり、大きな声を出すときもあるが、うちの父の場合はこちらが落ち着いていれば、すぐに収まる。父は自分の利益より家族や他人のことを優

        自分を信じてみる

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        • アラフィフの脱介護・脱長男の嫁
          17本

        記事

          なるべく手を出さない

           10年近く前になる。夫の急な転勤で同居が難しくなった。なんとかうちの両親が二人で過ごしていけるように、ケアマネやかかりつけの病院の先生、訪問看護サービス等々、手配してバタバタと家を出た。 転勤して一年経とうかという頃、母が転倒し動けなくなり(後でわかったが、大腿骨頸部骨折。)父が泣きながら電話をかけてきて、翌日飛行機で実家へ。身動きできずに寝たまま悪態をつく母と、オロオロとしている父。 「ああ、やっぱり二人で暮らすのは、無理だったんだなぁ」とため息をついた私。とにかく、

          なるべく手を出さない

          父という存在

           当たり前に出来ていたことが、出来なくなる。それを受け入れる事はなかなか難しい。両親、特に父の姿を見ていると、それをしみじみ感じる。 「なんで、どうして。」出来ない理由を探しても納得のいく答えはない。 受け入れがたいことを受け入れていく過程を一緒に通ることが、介護なのかなぁとも思う。 先日、父の机を整理していたら、何冊も家計簿が出てきた。途中まで書きかけのものが何冊も。日記もあった。 記憶がどんどん曖昧になっていく自分をつなぎとめようと、毎日の記録をつけようとしていたのだが

          父という存在

          罪悪感は無くならない、それでいいや

           現在、両親は介護施設で生活を送っている。 施設の方で丁寧に介護してもらって本当に助かっている。ありがたや、ありがたや。それでも、たまに家族がどうしても立ち会わないといけない時もある。内科以外の通院だ。通常、施設と連携している病院(内科)で診てもらえるから、家族の立ち会いはいらない。しかし、イレギュラーな症状(内科以外の疾患)がでると、家族付き添いのもと、大きい病院で検査が必要になったりする。  先日、父の腕に皮膚炎が出てなかなか治らないので、大きな病院で検査することになり

          罪悪感は無くならない、それでいいや

          ネトフリ、時々介護

           最近、ネトフリのクィア・アイを楽しみに見ている。五人の才能溢れるゲイ男性チームファブ5が、外見も内面もバージョンアップするお手伝いをするテレビ番組。流れは毎回同じなんだけど、ついつい見てしまう。なぜかと言うと、ビフォーアフターがすごいのだ。手を加えたら、ここまで変われるんだなぁ!!って、毎回感心してしまう。 どんなにもっさりしたゲストでも、最後は素敵な感じになってるし。なぜ素敵に変身できるのか?それはファブ5の根底に愛があるから。ゲストの部屋を見て「臭い」「汚い」って結構

          ネトフリ、時々介護

          その4続き 「認知症介護の日々」

          レビー小体型認知症で非常に厄介な特徴が、浮気妄想です。 以前入っていたサービス付き高齢者住宅では、両親とも同じ部屋に入っていました。その時に、母の父浮気妄想が始まりました。あろうことか父が同じ部屋に女を引っ張り込んで、夜中コトに及んでいるというのです。 父、当時88歳。いや、それないわ。そもそもお相手がいないって。(笑) しかし、レビー小体型のリアルな妄想は、彼女にとって現実以外の何物でもないんです。 最初はそんなことはない、と全員(私、介護スタッフ)で納得させようとしてい

          その4続き 「認知症介護の日々」

          その7「自分を知るきっかけとしての介護」

          親の介護をやったことで、自分の死に向き合うことになり、本当に自分が望むものとは?ってことを見つけました。 死に向き合うってそれぐらいしないと、自分の望みを認められなかったんだなぁ。 以前、「親の介護は最後の親からの教えだよ」って伝えてくれた介護の先輩がいました。 その時は、「自分の老後の姿シミュレーション的な?」とか、「老後への備えを万全に!」とか、「介護で子どもに迷惑かけない的な?」等々そんなことをおっしゃってんのかなぁって思っていました。 まさか、親の介護をしたら、自分

          その7「自分を知るきっかけとしての介護」

          その6「結婚生活を続けるために、介護を引き受けていた」

          私は、両親の介護をしたから、結婚生活が続けられていたのでした。 嫁、母、妻、娘、介護家族という5つの役割を果たすのにいっぱいいっぱいで、自分がどう生きたいのか?これでいいのか?なんて真剣に向き合うことを避けていたから。 向き合っていたら、もっと早く自分の性的指向への葛藤が始まっていただろうし、結婚生活を続けてはいけなかったでしょう。 とてもじゃないがカミングアウトなんて思いもよらないし、そもそも自分が同性愛者だと考えたくもありませんでした。 実はチラッと女性が好きなんじゃ

          その6「結婚生活を続けるために、介護を引き受けていた」

          その5「自分の死と向き合う」

          親を施設に預ける算段がつき、介護がひと段落ついたんで、遠くに行きたくなってたまたま大阪で開催されていた「自分の死について備える、考える」という終活講座に参加しました。(いや、ふと行きたくなっただけですよww) 20人前後で、講師が投げかける言葉から、自分が死ぬ時にどうしたいのか?をじっくり考える時間でした。 その後、死ぬ前にしたい事リストをツラツラ書いてみた時に最初に書いたことが、 「女性と付き合いたい」 でした。 いや、マジで?って自分ツッコミ自分ボケしたぐらいにびっく

          その5「自分の死と向き合う」

          その4「実際の介護生活ってこんな感じ」

          介護が始まった当初、親からも親戚からもよく言われたのは、 「一人っ子だから、あなたに頼るしか仕方がない」 私自身も不本意ながら、そうだよなって思っていました。 でもね、厳密にいうと子供が親を直接介護する義務はないんですよ。扶養の義務はあるけど。だから、あなたの親や家族に介護が必要になった時、逃げたっていいんです。自分第一で考えてくださいね。 それはさておき、やり始めたら予想外にやることも多いし、時間がかかるし、しんどさばかりに目につくようになります。 家族の介護は精神的疲

          その4「実際の介護生活ってこんな感じ」

          その3「介護を引き受けるのと決めた」

          そうはいっても、介護バンバン引き受けましょう!って話では決してないですよ。 介護を引き受ける時は、「本当に引き受けて大丈夫?」ってご自身に何度も何度も何度も(しつこく重ねますけど)尋ねてみてください。 私の場合、幸いなことに親の年金で施設費を賄えていたので、金銭的な負担はほとんどなかったです。ここは介護を選択する上での大きなファクターの一つです。まずは自分の生活を犠牲にしないこと、これを最優先で考えてください。逃げることも本当にアリです。 そこを踏まえてからの、私のお話です。

          その3「介護を引き受けるのと決めた」

          その2「私にとって介護の本当の意味」

          介護って自分のキャリア断たれる感じあると思うんです。親のために犠牲になる感。私はハンパなくありました。親との関係は良好でもなかったし、特に母は、ステルス毒親(あからさまなDVはないが心理的に支配されていた)だし、介護の最中「なんで私がやらなきゃなの?」感が満載でした。 介護を引き受けることは、がっつり親と関わることです。親の介護窓口として、外(介護サービス提供側)との交渉を一手に引き受けます。 私の場合は、同居+介護で、更に親と密接な関わりを続けました。それがひと段落した時

          その2「私にとって介護の本当の意味」

          その1「介護で人生終わった・・・が怖い」

          親の介護と聞くと自分の人生奪われ感、ハンパなくないですか? 「時間」「お金」「キャリア(夢)」 この三つが、理不尽に奪われる・・・という不安、大きいと思います。 ブラックな職場だったら会社辞めればいい話だけど、実の親の介護となるとそうはいかない。施設に入れようにも待機児童ならぬ、待機老人状態で、すぐには入れないし。(特養なんて何年待ちは当たり前なのだ・・・とほほ) 介護保険を使ったサービスをガンガン入れると、保険適用外になった時にめちゃめちゃ費用がかさみます。サービスを受

          その1「介護で人生終わった・・・が怖い」