見出し画像

居住型アクセラレーションプログラムProject Torchとは?②【後編】

Co-Livingが取り組む起業家支援の形とは①【前編】はこちら

今まで数多くの若く熱量のある方が住んだCo-Living GATE。

企業支援、投資業務を行うSHiNWA COMPANY社とGATEを運営するStage Gate社が提携を行い、共同でプレシード・シード期のスタートアップ支援に特化したアクセラレーションプログラム、Project Torchをスタートしました。

資本業務提携に至った背景や今回、起業家支援に取り組む理由を代表である西山氏、冬木氏の対談から深掘りしていきます。

ーProject Torchとはどのようなプログラムなのですか?

冬木 Project Torchを一言で表すと、住まいとコミュニティの場と機会の提供を提供するプログラムです。
その中で起業家をしっかりと伴走するようにします。

具体的にお伝えすると我々が目指してるのは24時間365日、場所の提供も含めた起業家のサポートです。

提供できる価値として大きく4つです。

1点目はシェアハウスでの住居と仕事場の提供です。
このシェアハウス自体は法人登記が可能です。
共同創業者や他のメンバーを招いて仕事をしてもらうこともできます。

シェアハウス室内風景

2点目がSHiNWA COMPANYさんと提携させてもらった一番大きいサポートでもありますが、希望があれば入居しているスタートアップに対して最大1,000万円の出資による、資金提供の機会を提案させてもらってます。

僕たちの考えとしてリビングで集まった住民の中での何気ない会話からアイディアが生まれることが多くあると思っており、そのリビングで生まれたアイディアをそのまま隣に入居しているSHiNWA COMPANY・Stage Gateのオフィスで壁打ちをしてもらって、プロジェクトとして採択されれば最大1,000万円まで出資することが可能です。

起業家への出資支援について

加えてただお金を出して、住まいや働く場所を提供するだけにとどまらず、スタートアップがそれぞれのビジョン・ミッションを体現していく、事業成長をしていくにあたってのサポートとして、以下の点にも注力していきます。

3点目は起業家とのコミュニティへの招待です。
既にGATEから輩出されたスタートアップだったり、SHiNWA COMPANYの出資しているスタートアップとの起業家間のネットワークを大切にしています。

先輩起業家とのネットワーキングやアドバイス、場合によってはメンタリングをしていきます。

4点目は採択されたチームのアクセラレーター期間内の目標達成に対してしっかりと伴走させていただきます。

プロジェクトのメンバーが直近の近況を伺ったり、壁打ちをしたり必要なコーチングしたりと、機会の提供というところも含めて伴走していくことで採択された起業家や起業を目指している人のリビングから生まれた想いや夢を実現していただく、プロジェクトです。

ー他にもアクセラレーションプログラムはあるがProject Torchならではの特徴はなんですか?

シェアオフィス・シェアハウスを兼ね備えて起業家を支援していく、という点は今まで日本のどのプログラムを見てもあんまりない点かなと思っています。

仕事をする環境と住環境はどんどん近ければ近いほど、いろんなアイディアを思いついたりとか、すぐに実装できるみたいなところがあると思うので、それを提供することが差別化というか、僕らならではの価値かなと思ってます。

実際に住んでいたメンバー同士で起業することもあれば、そのリビングから一つのアイディアが生まれて、新しいメンバーをシェアハウスに招いて事業立ち上げをしていくこともあるかなと思っています。

住居と仕事場が一体化しているから別にブラックに働け!という意味ではないですけど(笑)
いつでも仕事ができるというのは創業期の起業家にとっては事業に向き合うのにすごくいい環境かなと思ってます。

もちろん移動時間を減らすことはできるので、しっかりと事業にコミットできる場作り、空間作りはコンセプトでもあります。

もう一つ加えてお伝えするならば、金銭面のサポートという点で最大1,000万円の出資ができる、とインタビューの冒頭でお伝えはしましたが初期の資金の使い方としてはやはりよく挙げられるのは、オフィスに構えるために家賃がかかる点です。

本来、投資をする側としてはまだお金をかけなくてもよいオフィスの賃料にお金がかかってしまうのはもったいないので、採択された方は我々が出資した資金を直接、GATEに居住するコストとして転用することももちろんできるので、最初起業する方にとっては必要とされるコストを最低限にしていくことができる点は事業に向き合う上で良い点であると考えています。

ーProject Torchを通してどんな起業家を支援していきたいですか?

西山  採択された場合、ビジネスモデル含めて我々と壁打ちしながら固めていくと思うが、業種に限らず基本的には支援をしていきたいです。

また、何をやるかも非常に大事だとは思うんですけど、誰とやるか?この起業家はやりきれるか?という点を重要視しています。
そういったコアな価値観を隣にいることによって、お互い理解し合えると思うんですね。

理解し合えた状態の中で、採択をするかしないか?は決めていきたいと思っています。

何かこういう領域がいいとか、それこそ学生じゃないと駄目とか、そういった余計なハードルを設けず、フラットに起業家に向き合っていきたいです。

資本主義でいうと、どうしても出資者の方が権利的にも立場的にも上に見られがちですけども、そういう意識を一切持たずに向き合っていきたいなと思っています。

変な話かもしれませんが、我々のスタンスとしては“気軽に相談できるよき兄ちゃん”的存在として起業家に関わっていきたいです。

冬木 よく議論に挙げられるのはあるのは起業家が取り組む事業の価値がどこまで上がるか、という点ですが今回、出資いただくSHiNWA COMPANYの特性として外部にLPの方がいるファンドではなく、資産運用会社になるためファンドの償還期限がなく、必ずしもすぐにIPOを目指さなきゃいけないということもないため、あくまでその起業家個人が自分の人生からどんな課題を持って、どういった世界を作っていきたいのか?という点に重きを置きたいなと思っています。

Torchコミュニティのあるべき姿

その起業家自身のありたい姿が何なのか?、どうしてそれを考えてるのか?という点を持ち、実現するための熱量が高い方であれば、しっかりと僕らとしては伴走支援していきたいです。

今、日本社会の中で課題なんて数多あると思うのですが、その人たち自身の人生からなぜ、その課題に目をつけたのか?という点を夜な夜な話せるような人たちがいいな、とは思ってます。

やっぱり僕らとしても傍にいて同じような住空間の中で寄り添っていくので、一言で言うなら、夜まで課題や自分の想いを、お酒飲みながら話せる。
それを実際に翌朝、起きたときに忘れたんじゃなくて、実装に向けて、人を巻き込んでやれる方を僕らとして応援したいです。

Torch における、起業家とは。

ー共に住むからこそ、そのアイディアをお酒とか飲みながら議論で議論し、サポートできるのもポイントですね。

冬木 Co-Livng GATE(旧トビタテハウス)が立ち上がった初期の頃は住んでいた住民がリビングに集まって深夜まで、「今の日本社会はここが課題だ!」とか「こういった経験が人生がつらかった」という住民それぞれの人生観だったり、考え方を話し合って、それを共感し合ったりそれってめっちゃいいよね!というところから次は、こういった活動をしよう!と行動を起こしたりこういったイベントに行こうよ!と誘い合ったりしていたのが、

本当に一番最初のCo-Livingのときに起きていたことでした。
僕はその環境がとても良かったです。
そこで話していた彼・彼女たちは今はGATEを巣立ってそれぞれの課題解決に向けて起業家として、あるいは企業で働いたりアーティストとして活躍していたりいます。

別に夜に話し合う必要はないのですが、話し合って、共感したものを次に、実現させるためにはどうすればいいのか?という点をしっかりと実らせるような場作りにしていきたいなと考えています。

そういった議論が好きな起業家の方には、ぜひ住んでもらえると嬉しいと思ってます。

ー5年後、10年後Project Torchはどんな未来を描いていますか?

西山 5年後、10年後にこのプロジェクトが続いた先にですが、例えば1期生が帰ってきてくれたり、あえて卒業生と呼ばせていただきますが、その卒業生が現役でプロジェクトに採択されている起業家への良き相談相手になったり尊敬できる存在、憧れる存在みたいなものになればよいなと思っています。

ここから巣立っていく人たちの中で何人もの人たちが関わり、コミュニティが大きくなり、人の流れが生まれてくると思うので。

このGATEがより活発にビジネスアイディアや人の交流、情報が集まり、共有されるハウスになっていければと思います。

冬木 長期的にはその通りだと思います。

アルムナイ(卒業生)の縦の時間軸を意識した上で、醸成できる強いコミュニティになってくれればいいと思ってます。

短い時間軸で見たときにはProject Torchに住んでみたり知ってみたおかげで起業家としての一歩を踏み出せたり、住む中で事業の着眼点を得るきっかけになってくれることが運営側としてもすごく嬉しいことかなと思っています。

起業を検討しはじめた人たちが住んでみて、次の一歩になればいいなと思ってますし、それが次の起業家の輩出に繋がっていけばいいと思っています。

Project Torch自体は1年のプログラムではなく、継続的にやっていけたらと考えているので1期生、2期生....と期を重ねてどんどん起業家コミュニティとしての深みをしっかり出していきたいです。

Co-Living GATE根津のリビングにて
左側:Stage Gate 冬木氏
右側:SHiNWA COMPANY 西山氏

Project Torchに関心のある方は下記、応募フォームよりお申し込みください。
▼Project Torch 応募フォーム
https://forms.gle/iRkuiYpSypUP11k78

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?