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ワンネス体験記録② タイムスリップ

 前回、突然我が身に起きた、不思議な体験について書きました。https://note.com/color_of_wind/n/n81ed49027804
今日はその続きです。できるだけ丁寧に、その日の体験を綴ってみようと思います。

 私はそのとき、イラストの依頼を受けていました。

 愛に満たされ、歓喜と脱力のひとときを過ごした後、感動をノートに書き記し、いつも通り朝食を済ませて、仕事に取り掛かることにしました。

 画材を取りに収納棚を開けると、、、棚に並んだスケッチブックを見る目が、いつもと違う。いつもだったら、気分の良いときには「これがあるお陰で絵が描ける。ありがたいな」という気持ちを感じていたと思います。

 でもそのとき、並んだスケッチブックを見て思ったのは「これは、私が創ったものだ。必要があって、私たちが創ったものだ」。
 必要があって、創造した。だから「ある」ことが当然(自然)なのです。だって、必要があって「創った」のだから。
 意識は相変わらず、冴え冴えとしていて、静かです。

 そんな自分に戸惑いつつ、画材を手にとって移動し、ラフスケッチを描くために、画用紙と鉛筆、色鉛筆をテーブルに広げ、椅子に座りました。
「さあ、描こう」。そう思った瞬間、2度目の奇跡が起きました。

「10歳の私」との対面

 突然、目の前の画用紙と色鉛筆が、見慣れないものに変わったんです。

 目の前にある、きれいな、真っ白の画用紙と、何十色もの色鉛筆のセット。
 広告の裏じゃない。楽しみにしているカレンダーの裏でもない。そして、何十色もの素晴らしい色鉛筆のセット。

「何これ? すごい!」
「私」はドキドキ、ワクワク興奮しながら、目を見開いています。
どこかの大人の机…? まるで専門家のようなものが並んでる…

 そして、突然、気づきます。
「私、ほんとにイラストレーターになったんだ!!
 やったー! うれしい!!」

 そう言って「その子」は去っていきました。

 おそらく10歳頃の自分です。「38歳の自分」(当時の私)は背景に下がって、一部始終を見守っていました。その子が去ったあと、いつもの私に戻りました。
 あまりに嬉しそうに、喜んで帰って行ったのを見て、38歳の私は、うれしいやら、なにやら申し訳ないやら…。

 「大人になったら、漫画家か画家か、デザイナーになりたい」と夢を抱いていた10歳の私と、それを地味ながらも実現した38歳の私との、出会い。
 あんなに喜んでくれているなんて…。いつの間にか、当たり前になっていた「仕事」に、感謝の気持ちでいっぱいになりました。

「時間がある」というのは幻想。
すべては、今、ここに、存在している。

 私たちは「この世界を経験するために、時間を経験して」います。

 ちょっと変な考えかもしれませんが、ちょっと考えてみませんか?
 たとえばこんな感じです。

 すべては「永遠の今」という球体の中にある。
私たちはその中で、人生という経験をしている。生まれてから老いるまでの人生を経験するためには、時間の経過が必要で、そのため、一本の時間軸の上にいて、その時間軸上では「時間は一定方向に流れる」というルールを持っている。

 ちょっと離れて見てみると、すべては「今という球体」の中で起こっている。
私たちは、何年、何月、何日、何時、何分、というある一点(時刻)にいるけれど、そのすべては「今」に、同時に存在している。

 10歳の私と38歳の私が、「今、同時に存在している」。これを経験したときに、自然発生的に起こった気づきでした。

誰もが経験している、
同時に存在する「永遠の今」と「過ぎていく時間」

 私は漫画好きな子どもでした。見様見真似で、初めてストーリー漫画を描いたのは、小学生の頃でした。
 キャラクターを考え、物語の流れを考えます。キャラクターはそれぞれに、この先、何が起こるか知らないけど、作者の私は知っている。「もしかしたら、神様の視点って、こんな感じなのだろうか…?」子どもながらに、そんなことを考えたことがありました。

 物語を読むとき、私たちは起こってくる出来事に集中し、熱中し、登場人物の感情と一つになることができます。そして同時に、読者として、その世界を俯瞰して見ることもできますね。
 そして、それは一編の小説、あるいは一冊の本として、一つのまとまった、閉じた世界の中に存在しています。

 読者にとっては一冊の本(永遠の今という球体)だけど、物語の登場人物たちは、その閉じた空間(本)の中で「時間の流れ」を経験している。
 そんな感じでしょうか。

・・・

 今のあなたを、未来のあなたは観ているかもしれない。人生という長い時間の中を順に経験しているようでいて、実はそのすべてが「今」という瞬間の中に存在している。
 観念的な話になってしまいましたが、何かの気づきのきっかけになれたら嬉しいです。
また続きを書いていきますね。

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