最近の記事
焼きたてパンと共に運ばれてくる一日の始まり(The Candy locomotive brings the start of the day with a lot of breads)
(あるC.T.R.ウォッチャーの話) 「夜が明けて 朝の光が差し込み始めたばかりの 静寂に包まれた街に 列車の汽笛が鳴り響いた。 C.T.R.(Colour-Trash Railway)所属の 飴機関車が牽引するパン運搬列車が、 住人達を汽笛の音で叩き起こしながら 朝早くから出掛ける人々や 牛乳配達トラックが並んでいる 踏切の前を丁度横切って行く所だ。 C.T.W.(以下Colour-Trash World)各地にある 色彩処理工場の専用線等では まだまだ現役で活躍する姿が
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漂うものたちにとっての棲みよい街(The one of the libable town for drifting fishes)
「この街のレストランのオープンテラスの席で 女性が自分の分の料理を テラスに集まって来た漂遊魚達に分け与えていた。 「魚はそう言うのは食べんだろう」 女性の連れの男性が渋そうな顔をして言った。 「別にいいじゃない。 このコ達だって美味しそうに食べてるんだし」 「あ、ウチらが食べるものだったらお気遣いなく。 ここのお店のメニューなら 普段からウチらも好んで食べてますし、 よくお店のマスターやお客さん達からも 良くして貰ったり ご馳走にもなってますし。 料理も全部美味しいし 今だ
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夢を見る世界と夢を食むモノの事情(What dreams will they be able to eat in this world from now on?)
(ある旅行者の手記より) 「何時からそうしているのかは 判らないのだが、 宙に浮かんで錨を 海に見立てた青い絨毯の上に 下ろしている舟は、 今日も自分が海に浮かんでいるものだと 信じて疑っていなかった。 「ここが海では無いだと? 魚は周りに沢山泳いでいるだろうが」- 彼は沖合に漁に出る為に その錨が引き上げられる日を 夢見ているのだろうか。 「元居た世界ではある日突然 夢を全く食べられなくなってしまいましてね。 あれだけ広い世界で ほんの少さな夢すら 食べる事も出来なくなる
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