僕が麻枝准をきっかけに彼等を知った時には、既に解散した過去のバンドだった。彼等唯一のセルフタイトルのアルバムは、僕にとっても本当に特別な一枚になって、事あることに何度も聴いた。

信じられない事に、彼らは再結成をしてもう一度音楽を奏で初めて、去年には日本にも来て、目の前で奏でられる音にうちひがされて涙した。

そして今年、新作がでて、それがあのアルバム同様セルフタイトルで、あの家と繋がったジャケットだった。それだけ覚悟をしてつくったのだなと心が引き締まった。

ひとつひとつの曲が、あの作品に引けを取らないよう、大切につくられて歌われていた。間違いなく、今の僕の周りの風景や心情と重なって、これらの曲を覚えてしまうんだろうなと思った。

静かなエモーショナルなロック音楽の、原点にして頂点である、アメリカンフットボール、その新作が出てしまったというだけで、今年は特別な一年になってしまった。

American Football - American Football (2016) #nowlistening #vinyl