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米アップル、今後の成長担うのはインドはじめ新興市場=CEO(ロイター)


米アップルは、世界的なスマートフォン市場が不振に見舞われている中、iPhoneの販売が好調で投資家を驚かせています。同社のCEOティム・クック氏は、新興市場、特にインドでアンドロイド搭載スマホからユーザーを奪取しつつあることがその原動力だと認識しています。

背景知識として、アップルはiOSを搭載したiPhoneを展開しており、アンドロイドとは競合関係にあるスマートフォンOSです。アンドロイドはグーグルが開発しており、サムスンなど多くのメーカーが採用しています。

アップルによれば、2023年第2四半期(1-3月)のiPhone出荷台数は513億台で、前年同期比1.5%増となっています。一方、調査会社カナリスによれば、同期間のスマホの全世界出荷台数は13%減少しています。このことから、アップルがアンドロイド搭載スマホからシェアを奪っていることが分かります。また、アップルは南アジア、中南米、中東の複数国で販売が過去最高を記録しています。

アップルが最も注力している市場の一つがインドです。同社はムンバイとデリーに初の直売店をオープンし、インドでの売上高は前年比で2桁の高い伸びを達成しています。クック氏は、インドの中産階級の増加や市場の転換期を迎えているとの見方を示しています。

調査会社カウンターポイントによると、2022年のインドでのスマホ売上高において、アップルのシェアは18%で、韓国のサムスンに次いで第2位のブランドとなっています。

このような状況から、アップルは新興市場においてアンドロイド搭載スマホからユーザーを獲得し、市場シェアを拡大していることがわかります。特にインド市場での成功は、アップルにとって大きなチャンスとなっています。

このニュースからどんなことが考えられるの?

今回のニュースから、以下のようなことが考えられます。

  1. 新興市場の重要性: 世界的なスマートフォン市場が不振にもかかわらず、アップルが好調な販売を続けているのは、新興市場における戦略的な取り組みが功を奏していると言えます。インドをはじめとする新興市場では、経済発展や中産階級の増加により、高品質なスマートフォンへの需要が高まっており、アップルはそのニーズに応えることで成長を維持しています。

  2. ブランド力と製品の魅力: iPhoneの販売が好調であることは、アップルのブランド力と製品の魅力が引き続き消費者にとって魅力的であることを示しています。特に新興市場においては、アップル製品がステータスシンボルとなることもあり、ブランド力を武器にアンドロイド搭載スマホからシェアを奪取していると考えられます。

  3. 地域に合わせた戦略: アップルはインドでの販売を促進するため、直売店をオープンするなど、地域に合わせた戦略を展開しています。このような取り組みは、他の新興市場においても同様に効果的である可能性があり、今後も市場シェアの拡大につながると考えられます。

  4. 競争の激化: アップルが新興市場で成功を収めている一方で、アンドロイド搭載スマホのメーカーも同様に新興市場でのシェア拡大を狙っています。今後、アップルとアンドロイド搭載スマホのメーカー間の競争がさらに激化し、消費者にとっては選択肢が増えることが予想されます。

以上のような観点から、今回のニュースは、アップルが新興市場での成功を通じて、競争力を維持し、市場シェアを拡大していることを示しています。今後の市場動向や競合他社との競争に注目が集まるでしょう。

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