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社労士試験の勉強で学べること

昨年から社会保険労務士の勉強を始めました。もちろん、まだ勉強中の身ですが、その中で感じていることをつらつらと。これから勉強を始めようか迷っている人、現在同じように勉強をしている人たちに読んでもらえたら嬉しいです。

社労士試験の科目とそのつながり

「社労士の資格を取っても稼げないよ」という話もよく聞きますが、それでは、社労士試験の勉強では何が学べるのでしょうか?

社労士試験は法律の試験で、下記の10科目を勉強します。

◎労働科目◎
・労働基準法
・労働安全衛生法
・労働者災害補償保険法(略:労災保険法)
・雇用保険法
・労働保険徴収法
・労働に関する一般常識

◎社会保険科目◎
・健康保険法
・国民年金法
・厚生年金保険法
・社会保険に関する一般常識

これらの法律の主なつながりは、次のとおりです。

世の中には、雇われて働く人が多くいます。雇っている会社などに「これだけは守ってくださいね」という最低限のルールを定めているのが労働基準法で、働く人たちを守るための法律です。

その労働基準法と合わせて、ケガや病気をすることなく、健康で働けるように、安全面や衛生面に関しての最低基準を定めているのが、労働安全衛生法です。

ここからは法律とは言いつつも公的な保険(労働保険・社会保険)の仕組みになります。

たとえ最低限の基準を定めていても、仕事が理由でケガや病気になってしまうことはあります。その際、会社の代わりに、ケガや病気などの治療にかかるお金や働けない間の生活費の補償などを行うのが労災保険法です。

そして、ときには、お仕事を辞めなければいけないときもあります。次の仕事を探す間や、お子さんを育てていて働けない間などの生活費の補償を行ったり、新しくお仕事を始めるサポートをするのが雇用保険法です。

これらの労災保険と雇用保険を労働保険としてまとめて取り扱い、事務の手続きをできるだけ簡単にできるようにしているのが、労働保険徴収法です。

さらに、お仕事以外でもケガや病気になることはありますし、死亡や出産などでお金が必要になることもあります。そういった際のサポートをする医療保険の役割を担うのが健康保険法です。こちらは、会社にお勤めの方向けのもので、その配偶者やお子さんの生活も守っています。

そして、高齢になる、障害を持つ、死亡してしまうなどの理由で働けなくなってしまっても、生活が安定するように支援をするのが年金保険で、全ての国民を対象にしているのが国民年金。会社で働く人向けのものが厚生年金保険で、こちらは、お勤めの方とその遺族の方を対象としています。

以上のように、国民が健康で安心して働き続けられるように、もし働けなくなっても生活が安定するように日本がつくってきた様々な仕組み。社労士試験の勉強では、これらを体系的に学ぶことができます。

勉強を始めてから感じていること

これらのことを学んだらお金を稼げるかというと、少し違う気がします。「知っている=社会に活かせる」ではないからです。

しかし、私自身は「社労士試験の勉強を始めてよかった!」とすでに感じています。

理由はいくつもありますが、中でも一番大きいのは、知らないが故の漠然とした不安がなくなりました。

これまでは「何か問題が起きたらどうしよう?」と、知らない・分からないから不安に感じるということも多かったのですが、国からの様々なサポートがあることやその中身を知り、そういった不安を感じることが少なくなりました。

また、同じように不安を抱えている人から相談を受けたときに、理由と合わせて答えることができるようになり、その人の不安を和らげることもできるようになりました。

さらに、今後のことを考えると、ここで学んだ内容を上手く活用すれば、自分と関わる人たちがより安心して働ける場をつくることができるのではないかとも感じています。

学ぶ価値は充分にある

たしかに、社労士試験の勉強は、すぐに収入につながるものではないのかもしれません。ですが、自分自身や周りの人たちの不安を和らげたり、安心して働けるサポートをできるようになります。

「○○さんが近くにいるから、安心して働けるよ」

そんな風に言ってもらえるような存在になれるように、これからも学びを深めていきたいと考えています。

「社労士の資格を取って意味があるのかな」と感じている人も多いでしょうが、学ぶ価値は充分にあるので、個人的には勉強を始めることをおすすめします。ともに学びましょう!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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