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きょうの画材「8:ホルベイン『アルビレオ水彩紙』」


魅惑の紙肌

ハガキサイズのアルビレオ水彩紙が切れそうだったので、
今日、新しいパックを買い求めてきました。

厚みは218g、パルプ100%。高い水彩紙ではありません。
万人にお勧めできる品でもないと思います。
でも、私、この水彩紙が実に好きなんです。

使い切れた達成感。

アルビレオ水彩紙はこの並厚口のもの一種類しかありません。
目の細かさも中目とありますが…中目?
この何とも形容しがたい紙肌。
同じくらいの価格帯のマルマンのヴィフアールは
三種類の紙目があるので、細目、中目と並べて比較してみました。

上からヴィフアール細目、アルビレオ、ヴィフアール中目。

プレスした細目水彩紙のようにツルリとはしていないんです。
いうなれば凸凹のエッジがなだらか、まろやか。
あたりも柔らかでガリガリしない程よい抵抗感。
まるで上等の和紙のような魅惑の紙肌です。

鉛筆類で下絵作り

紙目がなだらかなので、凸凹に鉛筆の粉が留まりにくく
消しゴムをかけるとさらさらと綺麗になっていきます。
紙に直接下描きを描くタイプの私にうれしい!

下絵の線ができました。

塗りは慌てず、でも手早く

青墨「青龍胎」の淡墨で下地塗りをしていきます。

下側を塗っている間に、上側はもう乾き始めています…

このアルビレオ、水はじきの方も相当おだやかで
塗っている時の絵の具のしみ込み速度がかなり早め。
かといってマスキングをするにも不向きなので
塗りムラを少なくする為には手の早さが多少必要かもしれません。
この辺りが私が万人に勧められない主な理由です。
私も心穏やかにゆったり…とは中々いかず…

顔彩で朱を入れて。

この紙を塗る時は、お習字の時間のような気分で
短期決戦で集中して挑んでおります。

タッチを入れたら、〆の印。

デスクに常備するのに便利なサイズ感の「スタンプ印泥」。

捺すとかわいい遊印。書画用の本格的な印泥は、
「お高い」「乾きがおそい」「手入れが必要」と中々に難物。
水彩紙に描くぶんには裏打ち不要…つまり耐水性が必要ないので、
私は『スタンプ印泥』という朱肉パッドを併用しています。
粘りのあるインクが石彫りのハンコにもしっかり付いてくれます。

柔らかく凸凹のなだらかなアルビレオなので、
硬質のスタンプが紙目にそってまだら模様になりにくいのも
密かにいい所だと、個人的には思っています…
年末年始のカード作りにも活躍するかもしれませんね!


今回使った画材

・ホルベイン アルビレオ水彩紙
・三菱ポリカラー ねずみいろ
・墨運堂 青龍胎
・吉祥顔彩 上朱
・三菱ユニスター4B
・てん刻用スタンプ印泥

今回もご覧頂きありがとうございました。楽しい画材ライフを!


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