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自分自身との向き合い方(あるいは修正液について)

「カチカチカチカチカチ」正確に5回だ。5回振る。なぜって、修正液ってそういうものでしょ?

多くの場合、修正液は、誰かのために書いた文章を、できるだけキレイに見せるために使われる。ぼくの場合は、自分のために書いた文字にも、修正液を使う。それは単純に修正するためのスペースが足りない場合と、背筋を伸ばしたい時だ。

間違えた文字をぐしゃっと塗りつぶしたり、二重線で消したりしているときと、修正液で文字を消している時では、気持ちが違う。修正液を使う時は、自分としっかり向き合っている。カチカチ・・・という音だけがあって、座布団の上に正座している。

それは上っ面の誤魔化しかも知れない。間違えた自分を認めたくない。間違えた過去を消してしまいたい、できるだけ目立たないように、という風だ。

一方で、二重線は間違えたことを受け入れ、過去の真実をさらけだしている。風をきってガニ股で歩き、決して立ち止まらない。

どちらも良い。

今日も修正液を振る。5回振る。

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